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“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”が実現する豊かな社会

くるまの自動運転、家庭用のお掃除ロボットや検索エンジンの最適化など、私たちの身近なシーンでAIの社会実装が進んでいます。そんな中、wellvillが開発した対話エンジン「LIFE TALK ENGINE」も社会実装が始まっています。

2022年4月には、不動産会社の東急リバブルのモデルルームにおいて、見学に訪れるお客様と会話しながら、時に営業担当者の代わりに物件紹介なども行うAIアバターが導入されました。

wellvillの技術と東急リバブルの営業知見が組み合わさって完成した本取り組みは、今後商業施設やオフィスのコンシェルジュとして、また営業・接客代行といった役割を対話型AIが担っていくなど大きな可能性を秘めています。

これはまさにwellvillが目指す、“ドラえもん”と暮らす未来への第一歩。LIFE TALK ENGINEは、今後ますます私たちの生活、そして社会をより良くするためにさまざまな分野での活用が期待できます。

今回は、今後の私たちの生活、人生に大きく関わってくるLIFE TALK ENGINEの社会実装の一例、そしてwellvillの目指す対話型AIとの未来や今後の取り組みについて紹介します。

LIFE TALK ENGINEの社会実装

東急リバブルと共に開発した、お客様と対話をしながら物件紹介を行うAIアバターが実装されるのは前述の通り。これは、会話の途中にお客様が「ペットを飼うことはできる?」などの質問をすることができ、それに対してAIが答えてくれるというまるで通常の営業担当者さながらの初期接客を行ってくれるというもの。
実はwellvillは、これ以外にもさまざまな分野でのLIFE TALK ENGINEの社会実装に向けて、実証実験を始めています。


介護・ヘルスケア分野における取り組み

介護業界のDXによって働きやすさを実現

wellvillは、2022年5月から介護の現場で働く介護士の方を対象とした、LIFE TALK ENGINEの実証実験を行っています。その中で、介護という仕事の大変さはその作業量などもさることながら、その延長上にある介護士本人のストレスが大きく関わっていることがわかったのです。介護士本人の抱えるトラブルやストレスをしっかりとキャッチして解消しなければ離職につながり、介護労働力の不足は介護される高齢者側にとっても不都合を招くことになってしまいます。

そこでwellvillがLIFE TALK ENGINEを利用したDX化の中に取り入れようとしているのが、前回の記事でもお伝えした、声帯から発せられる変化によってその人のメンタル状態を把握するPST株式会社の技術です。
介護士がマイクを通してAIと対話することで自動的に日報や引き継ぎ資料を作成するという通常のDXに加え、その声色から介護士本人のストレス状態をいち早くキャッチすることで、メンタルの状態までも情報として取り込んでいきます。
そうすることで、DXによる作業軽減という面からだけでなく、精神状態のケアも適切に行えるという面からも、介護士の負担軽減という目的にアプローチすることができるようになるのです。

ケア体制は介護者から高齢者へ

もちろんLIFE TALK ENGINEが負担軽減やストレス緩和のアプローチを行うのは、介護士に対してだけではありません。
介護ヘルスケア分野においてのLIFE TALK ENGINEの利用は、高齢者を中心においた全ての関係者に訴求できると考えています。
例えば、朝昼晩の声がけ、ナースコールの多い高齢者に対する一時対応など、現在は介護者が行っている部分を対話型のAIやアバターが行うことで、介護者と高齢者両方の負担を減らすことができます。
そのうち、高齢者一人ひとりに、それぞれに合わせてカスタマイズされたアバターをつけて自由対話をしたり、生活の見守りをしたりするということも可能になるでしょう。この時に、介護者向けに実証実験を行おうとしているPST株式会社の技術を、未病を目的とした健康観察に利用するということもできるようになります。

この仕組みができれば、アプローチの範囲は介護者や施設の中にいる高齢者に留まりません。高齢者一人一人にアバターをつけるということができれば、デイサービスのみを利用している高齢者、一人暮らしをしている高齢者に対するケアも可能になります。
離れて暮らす家族に、高齢者の健康状態や精神状態をお知らせしたり、かかりつけ医や調剤薬局と連携したりして日々の生活や健康状態を見守るなどの取り組みができそうですね。

介護分野でのさまざまな取り組みによって、働く人々の負担軽減や離職率の低下、介護を受ける人の病状の悪化やその前兆を事前に知ることが可能になり、健康寿命の延伸にもつながります。
介護に関わる全ての人の“こうしたい”が、LIFE TALK ENGINEを通して連携し実現していくのです。

wellvillの目指す“人とAIの2025”

2021年2月23日に開催された人とAIの2025

先にも話したようにwellvillの原動力は、多くの人々が心の中に抱く“こうしたい”の気持ちです。それを実現するために、自分たちの技術力で社会に貢献したいという思いがあるのです。
wellvillは、AIテクノロジーの最先端を走っているという印象を持たれがちですが、実は私たちとしては“テクノロジーの会社”という意識はないのです。
LIFE TALK ENGINEに関しても、決して技術を披露したいわけではありません。これまでAIの世界では重んじることのなかった感情や対話という、誰もやろうとしなかったけれど必要なものを生み出していきたいという気持ちから始まっています。
AIは技術が入り込むほどに危ない仕組みになると思われがちですが、あくまでも人間のために何かできるのか? という視点を持ってAIの開発に取り組んでいます。

世の中にはもっとたくさんの“こうしたい”があるのではないか。

こうした考えから、wellvillは2021年に「#人とAIの2025 コンテスト」を開催しました。これは、少し先の未来、2025年に人間とAIについて実現していてほしいことを募集し、決勝戦でプレゼンテーションを行ってもらうというもの。
現在wellvillが取り組んでいる介護分野で実際に働く人からの切実で現実的な提案のほか、「人の役に立ちたい」という気持ちを顕在化させて人に対して親切な行動を起こすことへの背中を押してくれるAI、AI技術によって歴史上の人物を話がしたい、などさまざまな方向からAI技術に対するアプローチがあり、非常に興味深いプレゼンばかりでした。
このコンテストをきっかけに、wellvillのLIFE TALK ENGINEを活用した事業開発に関わっていただくことになった人もいます。

このように、wellvillのLIFE TALK ENGINEの技術は、自分たちだけでは考え付かなかった発想やアイディアによって支えられています。多くの人たちのアイディアとLIFE TALK ENGINEが融合して社会を支える、そんな未来をwellvillは実現しようとしているのです。


LIFE TALK ENGINEで社会をより豊かに

実はこのLIFE TALK ENGINE、wellvillだけでは上手に社会実装していくことが難しいのです。LIFE TALK ENGINEはAIとの対話を使って、さまざまな分野における課題や困りごとを解決していくもの。wellvillだけでは分野ごとに大事にしていること、抱えている課題を全ては理解できません。

wellvillの掲げるコンセプトやビジョンを理解し、共感してくれた企業との協業で、LIFE TALK ENGINEは人々をサポートする対話型AIとして世の中に出ていくことができるのです。
私たちの実現したい“ドラえもんを作る”という理想は、一見無理難題のように見えるし、実際にそう感じる人も多くいるでしょう。しかし、多くの人が「できるわけがない」と考えている“逸脱的な考え”に「できるはずだ」と共感して、実現したいことやビジョンを共有してくれる企業が存在していることで、LIFE TALK ENGINEが力を発揮して、人を豊かな社会へと導きます。

そして、共感してくれる多くの企業に共通していることは「人そして、私たちが暮らす社会を大切に考えている」ということ。その想いは、自分たちのサービスを利用してくれるお客様だったり、ともに働く従業員だったり、さまざまな“人”に向けられたものです。
さまざまな人が、人を想う気持ちをつないで形にする。それがLIFE TALK ENGINEが社会を豊かにする方法なのだと考えています。

まとめ

多くの人の「もっとこうだったらいいのに」「もっと良くしたい」その気持ちを諦めず、実現に向けて輪を広げていくことで、少し先の未来はより良いものになります。
誰かが誰かを想う気持ちから生まれたさまざまなサービスが、LIFE TALK ENGINEを通して実現する未来がすぐそこまできています。

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