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検査結果 陰性(ー)の理解

 先日、「病気と症状の見分け方」について⇩書きました。少しでも伝わっていると嬉しいです。

 今回は、検査結果で陰性(ー)が意味するものについてシェアします。

患者さんの気持ち

 いくら先生が検査の重要性を理解し、それを患者さんに伝えても、「何とかして病院で検査しないための言い訳」を考える患者さんはいると思います。

 最も多いのは⇩こんな方。

「検査しても何も出ないと思います」
「わざわざ病院へ行くなんて面倒くさい」

 そう思う気持は良く分かりますが、そういう方は【検査結果(ー)】の意味を理解できていない可能性があります。

 ちゃんとその意味を伝えてあげることが大切になってきます。

検査結果(-)の意味

 もしかすると、患者さんに限らず、セラピストの中にも、検査結果(-)を無駄足、手間と考える方がいるかも知れませんよね。

 共通認識を持つためにお伝えすると、(ー)の意味は
『検査の結果、疾患の可能性はない』
です。

「それを知るために検査したほうがいい」
「あ、そうか!」
と思った方は、何の心配もないと思いますが、

「それだけでしょ」と思った方は、結構やばいです。

 僕たちは、レッドフラッグの鑑別のために、多くの可能性を考えます。

 例えば、肩こりの原因が30項目あるとして、検査で20項目削れたなら、この検査結果(-)にはかなりの意味があります。

 理由は2つ。

 ①省くことができた20項目の中に、レッドフラッグが含まれるから。
 ②1/30の確率で原因を探すのと、1/10の確率で探すのでは精度もスピードも全く変わってくるから。

全ての方に必要というわけではない

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 セラピストが必要と判断し、病院へ行っていただいても、医師が精密検査の必要性はないと判断することは珍しくありません。

 知識や経験の差は当然あります。それはそれで、今度はセラピストの経験として蓄積すればいいだけです。

 戻ってきていただいた方に、

「医師が病気ではないと太鼓判を押してくれて、よかったですね。」

と言ってあげればいいだけです。

 あらかじめ患者さんには、肩こりで病院へ行っても、MRIやレントゲンを受ける方もいれば、湿布のみ渡される方もいるのは、医師がどこまで重症なのかを見極めた結果、判断したものだということを教えてあげると、より理解していただきやすくなると思います。

まとめ

 自身の経験や知識の中で、レッドフラッグが取り除けないのであれば、怖がらずに病院を紹介しましょう。取り除けないまま施術し、事故を起こしてしまったら取り返しが付きません。

 治療を勘違いしている方の中には、

・陽性(+):治療対象
・陰性(ー):治療対象外

と思っている方がいますが、真逆です。

 検査(ー)は、私たちセラピストが仕事をする上で、最も大切な指標になります。しっかり見極められるように頑張りましょう。

ではまた。

お知らせ

 【触診を基本から学べるnote(初級)】は治療を行なう上で、絶対に欠かせない技術を身につける練習法を書いています。1/4くらいは無料公開しているので、触診技術を上げたい方は、その部分だけでも参考にしてみてください。

 もし、より多くのレッドフラッグを見極められることを目指すのであればその先も読んでみてください。日々の施術に活かせる内容になっています。

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