失敗しない勉強方法⑥骨学(2)(forセラピスト)
解剖学は順調ですか?
今回は、ただ単に、名称や形だけを覚えがちな骨学について、今後につながるためのヒントを紹介できればと思います。
骨の本質
骨の形は場所により異なりますが、基本はすべて同じ。こんな感じです。
子供の骨は、骨端線を境に、骨端-骨体(骨幹+骨幹端)+骨端、に分かれます。
それが16~18年かけ、大人の骨へと成長する過程の中で、骨端と骨体が癒合していきます。
つまり、子供の骨と大人の骨は、形状が違うので、当然、関節部分も形状は異なります。このことを知っていれば、大人と子供の矯正方法や、健康維持のための運動や体操が違う必要があることが理解できると思います。
骨組織は、膠原線維とカルシウムでできていますが、加齢とともに繊維成分の含有比率が低下するので、弾力を失い折れやすくなります。
よく老年者は枯れ木、若年者は生木という表現を使いますが、まさにそんな感じです。
骨の主な役割
・支持作用
・運動作用
・保護作用
・造血作用
・電解質の貯蔵
骨の主な作用は、重力に対抗するための支持作用、筋肉を付着させることで運動を可能にする作用、内臓や器官を保護する作用、骨髄における造血作用、カルシウムの貯蔵場所の5つです。
ココは覚えなくても大丈夫
骨の中のフォルクマン管やハバース管など、内部構造は、存在しているという認識だけで大丈夫です。
それ以外は覚えておくほうがいいと思います。
ココはMUSTです
通常は、恒常性により骨の構造はバランスを保っていますが、恒常性が崩れ始めると、骨吸収と骨形成のバランスが失われ、骨粗鬆症になります。
この時、骨内部のカルシウムが減少していることから、X-rayでは、緻密質のみ映し出されるようになります。
つまり、レントゲンで輪郭だけがハッキリ写っている方への施術は、十分な配慮が必要です。気にせず施術すると事故の原因になります。
また、骨はソーセージのように、骨膜という膜で覆われています。
ココに張り付くのが筋肉で、繰り返しの運動で、この筋肉と骨膜が炎症を起こすことを、骨膜炎といいます。
骨膜炎で有名なのは、シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)です。骨膜にかかるストレスを軽減させることで、改善するので、構造さえ分かれば治療ポイントは見えてきます。
例えば今は骨膜炎の話でしたが、これらのことが理解できていれば、筋肉の問題が発生した時は、必ずチェックが必要な場所になってくると思います。
まとめ
いかがでしたか?
今回は基礎科学、最初の一歩の【骨】について、少し踏み込んでみました。同じような勉強ができていたでしょうか?
治療の本質は、基礎科学ですが、その中の本質部分を更に深堀りしていくと、一番最初の出発点が見えてきます。
骨の形や名称、筋の付着部を覚えたところで、大きな成長はしませんが、今回のようにもっと基礎的なところを勉強していくと、見えてくるところは今まで以上に多くなると思います。
そして、これは必ず治療へとつながっていきます。
ぜひこれからも、治療系を目指して一緒に頑張りましょう!
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