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ホームエクササイズの考え方

そもそもエクササイズは必要?

 施術後に、ホームエクササイズをお願いすることがあると思いますが、逆にお願いしない時もあるのはご存知ですか?

結論から言うと

・慢性症状の方
・急性症状の方

このどちらの方にも、治療の初期段階では、自宅でのエクササイズをお願いすることは、ほとんどありません。

 今回は、その理由と、お願いする時はどんな時かをシェアします。

なぜ慢性症状の方にエクササイズは不要なのか?

 ケガや事故でもない限り、慢性的に症状を持たれている方は、治療の初期段階でエクササイズは必要ありません。その理由は、慢性症状の原因にあります。

 慢性症状の原因は

・日常的に良いと思ってやっていること
・生活の中で当たり前にやっていること

のどちらか or 両方になり、共通するキーワードは「体にとって不要な刺激が入りすぎている」です。

 つまり、慢性症状の治療の基本は、不要な刺激を取り除くことですので、その段階で、別の刺激を加えてしまうと、改善までに時間がかかるだけでなく、再発までの期間が早まってしまったり、状態が複雑化することがあります。

なぜ急性症状の方にエクササイズは不要なのか?

 「だったら、急性症状ならホームエクササイズの指導をして良いのか?」と言うと、そんなものはダメに決まっています。

 急性期はいわゆる「炎症期」ですから、RICE処置が基本の基です。

ホームエクササイズは誰に向いてるの?

 「エクササイズってそもそも何なのか?」が分かれば、簡単です。

そう、エクササイズの【本質】です。

(本質を考える力を養いたい方は30秒くらい考えてみてください)

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どうですか?なんとなくでもイメージできましたか?
それでは解答です。

 Wikipediaによると、

『英語で運動の意。肉体能力の維持・強化や健康保持などを目的とした肉体的な運動の総称』

とあります。簡単に言うと、
『健康を維持したり、体を強くするための運動』
ということですが、ここで、もう1つ考えなければいけません。

「自分なら、どんな体調の時に健康維持や体力づくりをするか?」です。

おそらく、ほとんどの方が症状がない時に行なうと思います。

つまり
【エクササイズは、症状がない時に行なうもの】なんです。

 本質から外れて

「こっちのほうが良いと思う」
「これが良いと言っている人がいる」

など、自分で考えることをやめ、道から外れてしまうことは、テクニックばかりを追い求める人と同じです。そこに成長はありません。

まとめ

 多くの場合、人は【本質】を知ること・考えることを面倒と感じてしまい、第三者からの意見をあたかも自分の考えや知識だとしてしまいます。

 最近であれば、健康ブームにのっとった雑誌やテレビ番組、インターネットからの影響が強いのではないでしょうか。

 どの発信者も平等に、ググれば同じ情報が手に入れられます。違いは、その本質を理解しているかどうかです。

 自身の専門分野であれば

「この記事はデタラメだ」

と分かることでも、知識が浅い分野になると、真に受けてしまうようなことはないでしょうか?

 よくよく考えたら、それっておかしいですよね。

 ある分野のことだけウソで、別の分野になると真実だけが記載されているなんてことはありません。どの分野についても、起こり得ることです。

 あなたは、得た情報が【本質】か【テクニック】かを見抜き、発信できていますか?

ではまた

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