経営学部のためのSaaSとサブスクリプションのデータ分析入門

こんにちは。マネーフォワードの吉住です。

10月19日に国立大学の経営学部の学生向けのセミナー講義に登壇しました。
この記事では、内容を一部削除・加筆・修正した講義スライド資料とそのサマリをご紹介します。

もし誤植・間違い等ございましたら、SNSにご連絡ください。

SaaSとサブスクリプション・ビジネス

SaaS(サース)は、Software as a Service(サービスとしてのソフトウェア )の略です。PCやオンプレミスにソフトウェアをインストールするのではなく、クラウドサーバー上にあるソフトウェアを インターネットを経由してサービスとして提供します。サブスクリプション(定期購入)の支払い方法が多い傾向があります。
この章では、toBやネットサービス以外など様々な領域に広がるサブスクプション・ビジネスを紹介し、利用者・SaaS企業それぞれにとってのサブスクリプションのメリットを説明しています。

SaaSの管理会計と経営データ分析

管理会計は、経営者等の企業マネジメント・ 意思決定に必要な情報提供を行うための会計です。管理会計では、経営者の意思決定のためにデータを「分析」します。
この章では、売上の分解方法やサブスク特有の指標(ARR、ARPA、CAC Payback Period、LTV、ユニット・エコノミクス)などを一つずつ説明しています。

【2023/10/22追記】LTV等の式変形について

顧客生涯価値LTV、CAC PaybackPeriod、デュレーション、ユニット・エコノミクスの数式の変形について補足資料を作成しました。

【2023/10/28追記】財務会計について

財務会計は講義資料では説明していないため、以下のざっくりとしたスライドで補足します。

マーケティングと営業のデータ分析

この章では、Webマーケティングと営業のデータ分析について紹介しています。
Webマーケティングは、解約率やコンバージョンレート、CTRといった指標、SEOやLPOといった概念を紹介し、LPOやキャンペーンメールにおけるA/Bテストと効果検証について説明しています。
営業の部分では、営業プロセスの分解と機械学習の活用について紹介しています。The Modelは、Salesforce, Inc.で活用される分業型の営業プロセスです。営業プロセスを分解し、営業をマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサ クセスで分業します。リードの有望度のスコアリングに対する機械学習の活用を紹介しています。

分析に必要なデータ整備とデータマネジメント

これまでの章では、管理会計の指標が算出できる、あるいは、営業での予測や効果検証が実施できるデータ が揃っている前提で説明してきました。実際には、はじめからデータが揃っていることは稀で、データの品質が求められます。データ品質(の度合い)は、データが果たすべき目的 に合致しているかどうかです。
この章では、どのようなテーブルが分析しやすいかやデータ前処理(データクレンジング)、さらには、データの民主化、データ分析基盤、データマネジメントといった概念を説明しています。

(おまけ)ビジネスでのAI活用とイノベーション

この数年、AIがビジネスで大きな脚光を浴びている要因の一つはChatGPTです。
この章では、イノベーションの定義を説明し、生成AI・大規模言語モデルで経営データ分析がどう変わりうるか紹介しています。
より具体的には所属部署の同僚がnoteを書いてますのでご覧ください。

おわりに

マネーフォワードでは、データ整備から分析までを担うアナリティクスエンジニアを募集しています!
ご興味のある方はぜひカジュアルにお話しましょう!


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