メイクと私 #7 - 手放した
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2つの選択肢
ここまで着々とメイクにハマってきた私。
今でこそ前向きな気持ちで記事を書くことができていますが、悩みがなかったわけではありません。
初めて化粧品を買ってから1年が経った頃、
それからの生き方について悩むタイミングが訪れました。
誕生日前後のことです。
20代も残りわずか。
友達も結婚し始めて、モラトリアムというには遅すぎる年齢なのでは……と考え始めました。
オスとして生まれてきた以上、
オスとして遂行するべき役割があるのではないか……
ジェンダーフリーを理想としながらも、
理想を高く持つと現実とのギャップにストレスを感じることがあります。
男女平等を謳う社会ではありますが、
未だ実態は理想に追いついていないと感じます。
女性専用のサービスもあれば、
男性専用のサービスもある。
インフォーマルな領域では、
女性らしさ・男性らしさを求める慣習は未だに残る。
世の中、女性か男性かの二択で判別されることは少なくない。
もちろん、そうした文化にも理由があることは理解しています。でも、なんだか生きづらい。
結局のところ、どんな社会であってほしいのか?というのは私の中でも明確な答えは出ていませんが、
とりあえず、ジェンダーフリーという生き方は、生まれもった生物学的性に抗う部分が少なからずあるため、パワーが要るものだと感じました。
(これは考え方次第かもしれませんが……)
そこで、大きく2つの選択肢が現れます。
① 生物学的な性別を受け入れ、社会に存在する規範・慣習に沿って生きる(理想を捨て、現実に身を委ねる)
② 社会の変化に期待し、自分の理想を貫く
この選択肢にも思考の偏りがあるかもしれません。
メイク歴も浅く、未熟さゆえに極端な思考に陥っていたかもしれません。
どちらを選んでもストレスが生じます。
①では理想を捨てることがストレスに。
②では理想と現実のギャップにストレスを感じます。
選んでみた
結論、理想を捨ててみる選択をしました。
というのも、この頃、
ちょうどマンションの契約更新の時期であり、
引っ越しを控えていたこともあって、
荷物の整理をしていたのです。
環境が変わる引っ越しというタイミング。
少し生き方を変えてみようと考えました。
断捨離。
いっぱい処分しました。
ウィッグ、化粧品、ぬいぐるみ…
心が痛みましたが…
可愛いものを全部遠ざけました。
髪も切りました。
10年ぶりくらいにばっさりと。
トレーニングもした。
5kmとか10 kmとか走った。
「男」になろうと、「男らしさ」を取り入れてみようとしたのでした。
(つづく)
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