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パリの生活情報 在住日本人と、パリの出来事と、実用情報

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愛のウワサの真相は?

愛のウワサの真相は?

 ここは愛の街パリ、ゲイとプッシーばかりだと外国人に言われる街です。大統領も平気な顔をして、自分には隠し子がいると言える国です。ある人は、愛の国じゃない、愛人の国だといいます。男も女も、何人もの愛人がいるのが普通だというわけです。

 実際、愛の話には事欠きませんし、そういった話題は、広がりやすいものです。というわけで、今回は日本の芸能人も絡めた、パリの下世話な話をします。あくまでウワサでしかない

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巴里不思議<実話>物語

巴里不思議<実話>物語

 A国人はどんな人かとB国人に聞かれたら、誰もが答えに窮するわけで、その国の国民性なんてうまくいえるわけがありません。イタリア人は女好き、日本人は礼儀正しい、アメリカ人はバカで天才だとかいった印象論は、薄く引き延ばした生地みたいなもので、その上に何が乗っているかでまったく違う料理=ピザ=人間になります。フランス人はどんな人かなんて、ぼくはわかりません。

 だからといって、このnoteで、幸福指数

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不法侵入→建物を占拠→ここ、もうオレん家ですから!

不法侵入→建物を占拠→ここ、もうオレん家ですから!

 誰も住んでいない建物に侵入して占拠し、ここは俺のモンだと主張して、家主や警察を蹴散らし、最終的には行政に認めさせて自分たちの巣にしてしまう、というトンデモナイ輩がいます。

 こういう輩の占拠した建物は、パリにいくつもあるようです。彼らはたいてい、移民や貧困層、金のないミュージシャンや若い芸術家など住む場所に困る人々で、古いデパートや工場といった廃墟、空き家を自分たちで手入れして、たとえばコミュ

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イベント① サロン と、フランス語

イベント① サロン と、フランス語

 サロン=salonの語源は、応接間。フランスでは昔、貴族や宮廷の社交界のことをこう呼んでいた。日本人が描くサロンのイメージとしても、華やかで洗練された談話(部屋)が付きまとう。しかし現代では、多くの商業イベントが salon de ~と呼ばれている。

 その一部を紹介すると、salon du cheval(馬)、salon du chocolat(チョコレート)、salon de l'agri

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サ-ビス② 仕事ゆったり、休憩たっぷり、始終のんびり

サ-ビス② 仕事ゆったり、休憩たっぷり、始終のんびり

 数年で帰国する多くの貧乏な日本人が、時間をかけざるを得なくなるのが家事やその他の日常生活です。というのは、レストランは基本高いので日頃はパスタをつくり、休日は、洗濯機がない人はコインランドリーへ、時には日本の何倍も多い排水詮のつまりや水漏れ、配電設備の不具合に対応し、わざわざ予約しないと医者にも行けません。のんびりした行政サービスのことは以前書きました。

 スーパーのレジが混んでいるのは当たり

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ほんとにやめてほしい。

ほんとにやめてほしい。

 今回は個人的な愚痴なのでスルーしてください。。。

 ほんとに勘弁してほしいんですね、以前も書いたのにもう一度言いたい。いえ、天気のことです。4月までは、寒い上に雨が降ったりやんだり、それに風まで。最低気温7度、最高気温15度。それが先週くらいまで断続的に続いて、そして今日、最低気温12度、最高気温24度、ナメてますね。

 訳は適当ですが、天気予報だって、Légère pluie(弱い雨) Q

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パリの日本人④ 日系レストラン

パリの日本人④ 日系レストラン

 他国でもそうあるように、日本食レストランのほとんどは、日本人以外の経営者や料理人によって営まれています。それはたいてい中国人で、彼らの経営する店はなぜか皆同様の黒い看板を掲げ、スシとヤキトリとテンプラがメニューに混在するという離れ技をやってのけています。

 そういった店は町を歩けばどこにでもあり、庶民的な外国人は、たとえば以下のようなメニューの店に行きます。

 それはさておき、

 在パリの

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パリの日本人③ 小休止 恋愛と結婚

パリの日本人③ 小休止 恋愛と結婚

 フランス人と日本人の結婚は、予想されるように、そのほとんどがフランス人男性(仏男)と日本人女性(日女)です。日男と仏女の場合、たいていは日男がフラれているようです。離婚が当たり前にある社会なので、この場合結婚の有無は関係ありません(若いカップルほどパックスが多いようですが)。逆に日女と仏男の場合は、仏男がフラれることも多いようです。(今回は微妙な内容なので、特に強調して「すべて聞いた話」だという

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パリの日本人② 散在する日本人

パリの日本人② 散在する日本人

 中華街は大抵の大都市にありますが、この街には加えてアラブ(イスラム)系、アフリカ系、ポルトガル系などの様々な国のコミュニティがあります。中華街は、そのまま中国人がある程度固まって住み、生活も仕事もお互い関わりが強いことを教えます。イスラム系は仕事も回せるほど強い繋がりの宗教的共同体です(最近、貧乏な日本人がイスラム教に入って仕事をもらったらしいです)。この二大コミュニティより小さな各国のコミュニ

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サービス① ~私の言うことを聞いて~

サービス① ~私の言うことを聞いて~

 どんなサービスに接するときにも、スマイルとアイコンタクトとハッキリした主張が求められます。それが、よりよいサービスを受けるために必要不可欠なんです。

 でも正直、めんどうですね笑 そこらのスーパーで買い物するのに、店員とわざわざ「ボンジュール」といって笑顔を交わし、目を合わせ、「袋ください」と言う作業を毎度やらされるのは、疲れます(袋はたいてい有料で、頼まないともらえません)。怠慢なぼくは、日

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パリの日本人① その分類

パリの日本人① その分類

 まず先に言っておくべきは、ぼくはもちろん、パリ在住の日本人すべてに会ったわけじゃありません。ただ、多ジャンルの日本人に会ったおかげで、わかったことを書くだけです(以下のすべての文の文末では「らしい」という助動詞が省略されています)。

 現在、パリ在住の日本人=在パリは、数万人(2~5万人)いるといわれています。多いです。パリの広さは山手線くらいなので、在パリはメトロや街中で、普通に目にします。

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このいかがわしさ。

 来たばかりの頃、何もわからず、戸惑うばかりだったのは、きっとこの街のせいなのだ。もちろん誰だって、初めての経験には躓くものだ。それはどこに行ったって同じこと。

 それでも、ここには人を欺くものがある。なかに入ったら、どんなに身を固めていても囚われてしまう。そうしていつのまにか街に飲み込まれる。客観性なんてものは、きっとここに生きる人々が、足掻きに足掻いてやっと創りあげた幻想なのだ。

 そして

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一日、雨。めずらしい夜。en sourdine

一日、雨。めずらしい夜。en sourdine

 昼は断続的に、夜になってからは降り続けている。

 いわゆる屋根裏部屋に住んでいるので、トタンのような安物の庇にあたる雨つぶが、やわらかい音をたてて、せまい部屋を包んでいる。

 窓は、一日じゅう開け放している。ほんとうは管理人に閉めておくよう言われているのだけれど、シャワーを浴びると、壁一面に水滴がついてしまうような換気の悪さなのでしかたがない。

 いちおう、この小さな片開きの窓は南を向いて

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『ねむれ巴里』(金子光晴)から『The End』(初音ミク・渋谷慶一郎)まで――初めての方へ

『ねむれ巴里』(金子光晴)から『The End』(初音ミク・渋谷慶一郎)まで――初めての方へ

 ここでは、パリの生活を、男目線で、独断的に、文化的・社会的なものを中心に、今後パリに来る人にとって実用的な情報も交えてレポートします。あるときはアーティスト気取り、あるときは社会学的フィールドワークを実践する学者気取りで、自由気ままにエッセイを書き連ねていくつもりです。

 初回なので、肩の力を抜いて、申し訳ないですけど、簡単な自己紹介を兼ねて話を始めたいと思います。

 これを書いている201

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