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みっしょん!! 第11.5話「みんなまとめて結婚? ハッスル若矢」

第11.5話「みんなまとめて結婚? ハッスル若矢」


第11話の続き

宴もたけなわとなり、若矢たちは宿屋に戻ることになったのだったが、案の定、彼はその時にはすっかり泥酔状態であった。

そして翌日、目を覚ました若矢はとんでもない光景を目の当たりにする。

(う、う~ん……。どうやら昨夜はかなりヤッチャッタみたいだな。腰もアソコも痛い……。それにヤバい夢も見ちゃったし……)

若矢はいつものように、エレーナ、リズ、カルロッテの姿を想像して重たい瞼を擦りながら目を開けた。

だが、その部屋に寝ていたのは3人どころではなかった。
若矢はベットの上で、大勢の裸の女性たちと一緒に寝ていたのである。
ベッド以外にも床やソファで眠っているたくさんの裸の女性たち。

部屋には未だに、情事のあとの淫らな香りが漂っていた。

「と、とにかく冷静にならないと……」

小声で呟いた若矢は、女性たちを起こさないように部屋の洗面場へと向かい、目を覚まそうと顔を洗う。
そして手にしたタオルで顔を拭く。……が、その感触に違和感を覚える。

それはタオルではなく、女性モノの下着だった。

(パ、パンティー? だ、誰の……?)

若矢は下着を顔から離し、あらためて部屋の中を見回す。
10人以上の女性が裸で眠っており、若矢は困ったように頭を抱える。

「こ、これじゃあ誰のかわからないな……ってそうじゃなくて、さすがに奔放すぎるだろ! 俺……」

その時。ガチャッという音と共に扉が開き、若矢の思考は停止した。
部屋に入ってきたのは、リズだった。
彼女は若矢が下着を握りしめて固まっているのを見て、ニコニコする。

「ゆうべはお楽しみでしたね。若矢くんったら本当に凄いんですから……」

彼女の言葉を聞いて、若矢は完全に思い出した。
宴のあと、町中の娘たちが大挙して若矢の泊まっている部屋に押しかけて来たのだ。そして、そのまま淫らなパーティーへと突入した。
若矢も途中からは記憶がないが、相当ハッスルしてしまったらしい。

「あ……あの……これは……」

しどろもどろになる若矢に、リズは言う。
「みんな喜んでましたよ? 町中の女性が若矢くんの虜です」

「ま、まさかこんなことになるなんて……」

着替えを終え、食堂へと降りると宿屋の主人に声を掛けられる。
「おはようさん! 若矢さん、昨日はお楽しみだったねぇ!」
どうやら昨夜の行為は町のみんなにバレてしまっているらしい。
若矢は顔を赤らめ、小さく頷くのだった……。

宿屋で朝食を食べていると、起きてきた女性たちが若矢の元へと集まってきた。

「昨日はありがとう、若矢くん!」
「若矢くんは旅を続けるんでしょ? でもいつか迎えに来てくれるんだよね」
「 私たち全員の責任取ってくれるって誓ってくれたもんね?」

若矢は女性たちの勢いに圧倒されながらも、
「う、うん! もちろん! 俺が全員幸せにしてみせるからっ! 絶対に冒険を終えたら、全員と結婚して幸せに暮らすんだ!」
と宣言する。

すると女性たちは大喜びする。
「きゃー! 嬉しい~!!」
若矢は女性たちに取り囲まれながら、顔を赤くして俯いた。
昨夜の行為を思い返し、ニヤニヤとしてしまう……。

朝食後、若矢たちの船がモルディオに向けて出発する時間になった。

「このあとのことは、我々にお任せください。ファブリス殿、若矢殿、みなさんもどうかお元気で!」
ビブルスが船着き場で、ファブリスの手を握る。

「若矢く~ん! 待ってるから~♡」
「旅が終わったら迎えに来てねぇ~!」
町の娘たちも総出で、若矢に手を振っている。

「まったく若矢ったら、あたしたちというものがありながら……」
「で、でも若矢さんだから仕方ないと思います」
「そうね。若矢はみんなを幸せにするって約束してくれたもんね」
エレーナ、リズ、カルロッテも少し呆れ顔だが、どこか嬉しそうだ。

「必ず、必ず迎えに来るからっ!!」
若矢の大きな声は船が見えなくなってなお、町の娘たちに届いたという。


「ふぅ、見えなくなっちゃったか……」

若矢が寂しそうにつぶやくと、エレーナが彼の腕に抱きつく。

「やっとこれで若矢を独占できるわ!今までは若矢が他の娘たちに取られないか、気が気じゃなかったんだからっ!」
「わ~! エレーナさんだけズルイです! 私も!!」
2人のやりとりを見ていたリズとカルロッテも、若矢のもう片方の腕をとり、その大きな胸を押し当てる。

「え? いや……あの……ちょっとみんな……」
戸惑う若矢だったが、女性たちは彼の腕から離れる様子はない。

そして3人の美女たちは顔を見合わせたあと、同時に告げた。
「「「私たち全員を、お嫁さんにしてよね」」」

「もちろんだよ! 3人とも、絶対だ!」
若矢は顔を赤くしながらも、力強く頷くのだった。


~続く~

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