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日刊アルカディア

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2024年8月の記事一覧

ワシの子を産んでくれんか 終

ワシの子を産んでくれんか 終

「あぁ~えぇ女じゃ~」と
老いたワシは満足げに囁く
「生き返るようだわい」と
その若い肌ツヤと芳しい香りに酔いしれる

「息子よ、いい妻を娶ったな」
その言葉に一瞬の罪悪感が走るが
「ま! 今はもうワシの女じゃけどな~」
と、再び欲望に支配される

「はぁ、たまらんかったなぁ」
その思いが心を満たす
「アンタもそう思うじゃろ?」
しかし、拒まれるその言葉に苛立ちが募る

「なぬぅッ!? まだそんな

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ワシの子を産んでくれんか5

ワシの子を産んでくれんか5

「ワシは悪くない!」と
声が高まり、老いた心が叫ぶ
「ワシの思いを受け取るのじゃッ!」
その言葉が、夜の静寂を裂く

「我が息子よ、すまんなぁ」
その後悔が胸を締め付ける
「ワシはお前の大切な人を愛してしまったよ」
罪の意識が、老いた心を揺さぶる

「妻よ許せ。ワシはこの女が好きじゃ」
その告白が、夜空にこだまする
「ワシは猛り狂う」
老いた身体が、欲望に駆られ
「ワシは老いてなお、生命力に溢れる

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ワシの子を産んでくれんか4

ワシの子を産んでくれんか4

「なぜ拒む?」と
老いた声が震える
「アンタが悪いのじゃ」
その言葉が、暗闇に響く

「妻も子も失くしたワシに寄り添ったアンタが!」
その優しさが、老いた心を狂わせた
「優しくしてほしくなど無かった」
その気持ちが、今や重荷となり
「そのせいでワシはアンタを愛してしまったのじゃからな」
狂おしいほどの思いが胸を締め付ける

「もう遅いのじゃ」と
声が涙に濡れる
「もうワシは狂ってしまった」
その言

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ワシの子を産んでくれんか3

ワシの子を産んでくれんか3

「辛抱たまらん!!」と
老いた声が震える
欲望が、ついに理性を超え
夜の静けさを裂くように叫ぶ

「ワシのものじゃ~」と
声が高鳴り、欲望が募る
その執念は、誰にも止められぬ
未来を見つめ、願いを繰り返す

「アンタがワシのものになれば」
「新たな命が宿るじゃろう」と
老いた手が震えながらも
愛を求めて、もう一度ドアを叩く

「ワシの子を産んでくれ」
その願いが、空にこだまする
「これが最後の望み

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踊る草と囁く森の謎

踊る草と囁く森の謎

異世界の空には二つの月が並び、その間をゆらりと漂う空中の海が広がっていた。
陸には不思議な太陽が輝き、草原を温かく照らしながら、虹色の光が揺れていた。
突如、海から無数の水滴が降り注ぎ、「ぶぃー」と音を立てながら地面に当たると、草が鮮やかな紫色に変わった。
草の間から「ほごもご」と囁く声が聞こえ、耳を澄ますと、花々が軽やかに踊り始めた。

遠くの森では、木々が「くちゅくちゅ」と歌いながら、空に向か

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ぼくチンの夏休み 8/11

ぼくチンの夏休み 8/11

「じゃあ、大ちゃん。しっかり食べるのよ!」
「うん! いってらっしゃい、おばちゃん!」
おばちゃんは、大学時代の友人の結婚式、そして作曲活動の商談に行くため、5日ほど帰って来ない。

(どうしよ、暇だ)
家を出たぼくチンは近所をウロウロしていた。
と、その時だった。

「あ、大ちゃんだ~!」
「ちょうど探しに行こうと思ってたんだよ!」
凛お姉ちゃんと杏実お姉ちゃんがやって来たのだ。

「あ、お姉ち

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パンティージャムジャムおじさん

パンティージャムジャムおじさん

夜の街に現れる
不思議なおじさん
その名はパンティージャムジャムおじさん

「パラダイス~☆♪♡」と
歌いながら
街を歩く彼の姿は
どこか異国の道化師のよう

子供たちは不思議そうに彼を見つめ
おじさんはにっこり微笑んで
「ムッフン☆♪♡」と答える
「パンティージャムジャムだよ!」

その名を聞くと
みんなが笑い声を上げる
「パンティージャムジャムおじさんだよぉ」
とおどけながら
街を練り歩く

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ぼくチンの夏休み 8/9

ぼくチンの夏休み 8/9

「おはよー! シコロー!」
朝目が覚めると同時に、ぼくチンは窓を開ける。そしてズボンを下ろす。
「ふぅー。今日も元気だね!」

ぼくチンの朝一の挨拶だ。
「がぁっ!!」
ドピュッドピューー!!ビュッビューーー!ビュッビューーー!!
「はぁ……気持ちよかったぁ~」
ぼくチンはパンツを履くと、朝食を食べに向かうのだった。

朝食を食べ終えると、ぼくチンは出かける準備を始めた。
(今日はどこに行くかなぁ

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社会のコバエ

社会のコバエ

気が付くと湧く
どこから湧いたのかいつ湧いたのか
見えぬところから
そっと現れる

黒い塊となって
群がる姿に虫唾が走る
小さくともその数
大きな力となる

甘い香気に導かれるまま
腐りかけの果実へと集い
1つ1つの噛み跡が
果実を腐らせていく

一度集まれば
その執拗さは留まることを知らず
群がり、喰らいつくす
果実が無くなるまで

そしてまた新たな腐りかけの果実を見つけては
見境なくかぶりつく

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ぼくチンの夏休み 8/8

ぼくチンの夏休み 8/8

「がぁっ!!」
ドピュッドピューー!!ビュッビューーーー!ビュッビューーー!! 20回目。

「ふぅ……出たぁ~」
ぼくチンは20回も射精した。

「さぁて、そろそろ朝ごはんの時間だ! おばちゃんの朝ごはんは美味しいから楽しみだなぁ」
ぼくチンが浴室から出ると、ちょうど朝食を作り終えたばかりのおばちゃんがいた。

「あら、大ちゃんおはよう! 今日は早いわね!」
(うん……まぁね……)
20回も出し

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チュパチュパ

チュパチュパ

夜の静寂の中、チュパチュパが目覚めた
「チュパチュッパ、チチュウ」と
不気味な音が響き渡る
何の音だ、と人々はささやく

伝説の魔獣、チュパチュパ
その名を聞いただけで恐怖が走る
「チュッパ!」「チュポポ」「チュパパ」と
闇の中で蠢くその姿
まさか……伝説の魔獣が

チュパチュパはあらゆるものを吸いつくす
壁、木々、建物、そして人々
「やめてくれ、それを吸うな」と叫ぶ声
しかし、チュパチュパは止ま

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ぼくチンの夏休み 8/10

ぼくチンの夏休み 8/10

朝食を食べている時だった。
ふと、おばちゃんを見ると、ぼくチンのぼくのチンをチラチラと見て、顔を赤くしている。

(ついにこの時が来たか……)
ぼくチンは意を決して言う。
「あ、あの!ぼく……」
「なぁに?大ちゃん?」
おばちゃんが優しい笑顔で聞いてくる。

「ぼ、ぼくは……ぼくはね!!」
ドピュッドピューー!!ビュッビューーー!ビュッビューーー!!ドピュルルルーーーーーー!!!!
勢いよく飛び出

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