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Rust 幽霊型パラメータとは 使い方と注意点について

今回はRustにおける幽霊型パラメータについて説明していきます。

幽霊型パラメータとは

幽霊型パラメータは型自体が実行時の振る舞いに直接影響を与えないが、コンパイル時の型チェックを強化するために使用されるジェネリックパラメータです。

実際にはデータ構造内でデータとして格納されないが、型安全性を向上させるために役立ちます。


幽霊型パラメータの使い方

幽霊型パラメータは主に、型システムを利用して追加の情報を型に付加する場合に使用されます。

以下に、幽霊型を使用した安全なハンドリングの例を以下に記してみます。

use std::marker::PhantomData;

struct Quantity<T> {
    value: f64,
    phantom: PhantomData<T>,
}

struct Kilogram;
struct Meter;

fn main() {
    let weight = Quantity::<Kilogram> { value: 72.0, phantom: PhantomData };
    let length = Quantity::<Meter> { value: 2.0, phantom: PhantomData };

    // コンパイルエラー:型が一致しないため、次の行はコメントアウトされています。
    // let nonsensical = weight + length;
}

Quantity構造体は幽霊型パラメータTを使用して、同じ構造体で異なる単位を表現しています。

PhantomData<T>はこの型が実際には使用されないことを示しており、コンパイル時に型情報を持つことのみが求められます。


幽霊型パラメータの注意点

不使用データの明示

幽霊型パラメータを使用する際は、PhantomDataを使って明示的に示すことで、Rustの所有権と借用の規則に影響を与えることなく、型システムに情報を提供できます。


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