EMの「やりたいことが見つからない」問題について
「新卒エンジニアの『やりたいことが見つからない』問題について」
というタイトルで先日記事を書きながら、実はこっち側もけっこう悩み深そうだなーと思っていました。ので、書いてみたという次第です。
というのも「人に求めるならまず己から」というのは、言わずもがなであるわけですが、これが存外どうしたものか、EMになっている経験者であってもなかなか答えを出しづらい課題なようです。
でも悩みの方向性はだいたい同じ
とはいっても話を聞いてみると、メンバーと悩んでるポイントって殆ど変わらないんですよね。というか自分もそうです。
カッコ書きのところがちょっと強化される感じかもしれません。あと強いて言うとすれば
というところでしょうか。
自分も定まってないのにメンバーに指針を示さないといけない
とはいっても悩んでばかりもいられないというのがマネージャーの辛いところです。自分は自分で明瞭な回答を述べられるわけでもないままに1on1で言い放たざるを得ません。
あたかもそれはまるで自分自身への自問自答のようでもあります。そしてメンバーから返ってくるのはやはり、
という無情な言葉です。
直球ストレートしか言えなくて、マネジメントにも影響する
しかしここで一定程度の確率で、ややもすると不可思議な現象が起こります。それは「彼は自分で自分のやりたいことが決められないのか、困ったなあ」と、自分自身のことを棚に上げてメンバーの課題にしてしまうということです。なんならメンバーに課題があると認識してしまうことすらあるかもしれません。
なぜそんなことがわかるかというと、何を隠そう私はこのあたりの第一人者であったと今では自負しており、当時全く自覚がなかったというのは言うまでもありません。
ちょっとEMのこれからを考えるというトピックスからは脱線しますが、このときにマネージャーの方に言ってほしい一言は
であり、メンバーの方に言ってほしい一言は
です。結局のところメンバーの課題はマネージャーの課題でもあるわけで、対面でメンバーと向かい合ってメンバーと1問1答するのではなく、「メンバーのこれからが見つからない」を、マネージャーとメンバー共通の課題として一緒に解決に取り組んでほしいものです。
限界状況を打破するには他者との関わり
話がそれました。そんな感じで自分どころか、メンバーの課題も解決しなければならないという二重苦三重苦なのがマネージャーの大変なところです。
ただ、個人的に面白くありがたいく感じるのは「メンバーのこれからを考え模索する中で、自分のこれからの解像度も上がっていく」ということです。
そしてそのために個人的におすすめしているのは「他者と関わる」こと。2次元でも3次元でも。
今の自分では見えないこれからも、社内で結果を出している先輩には見えてるかもしれませんし、異業種の友人は自分と違う角度で将来を見ているかもしれません。書籍の先達は今の自分では持ち得ない課題解決策を持っているはずです。
またメンバーと違ってマネージャーは、その役割に応じた権利を保有しているはずです。使いましょう。クライアント商談、提携先との打ち合わせ、有料の学習コンテンツ、など、など、など。
我ながらつまらない内容で申し訳ないですが、そうすることでしかやはり先には進めないというのが持論です。
ちなみに個人的には「一生懸命生きた人の歴史」と「今の自分の状況を打破した人の経験」を読むのがとても好きです。そして幸いなことに、創作物であっても自分は共感することができるという特異な性質を持っているので、少年ジャンプだろうとMARVEL映画だろうとマネしたいと思えたりします。
自分自身が一つのロールモデルになる意識
そうして自分自身のこれからについて探し、メンバーのこれからについて探していく中で、願わくば、自分が1on1をしているメンバーの選択肢の一つになることができれば最高ではありませんか。
言ってみたい。自分自身になりたいと思ってもらえなくとも良いです、1つの選択肢としてイメージしてもらうことができれば。
隣のチームのマネージャーも、隣の隣のチームのマネージャーも、そうあってくれれば、大きくなっていく組織の中できっとメンバーも自分もありたい姿を見つけられる組織になることでしょう。
目の前を必至に頑張るメンバーが、これから先を僅かでも見つけられる組織があっちにもこっちにもできたら素敵ですね。
終わり。
まずは自分のところでやれってな。
※ちょっとだけCM(こんなお話をしたい方は是非)
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