興味はあるけど、経験がないので…
皆さん、こんにちは。
鹿児島でフリーランスのキャリアコンサルタントをしている和山です 。
これまでにもカウンセリングだけでなく、採用代行、セミナー講師、ジョブカード作成支援等、いろいろなお仕事をお受けして来た私ですが、こういったことを投稿していると、たまに聞かれるのが「経験があったのか?」ということ。
結論から言うと、私はこれまでお受けして来たお仕事において「経験がある」という状態でお受けしたお仕事や応募した案件はほぼありません。
ただ「経験がないからやめておく」という選択肢もありませんでした。
これまでの私の投稿をご覧いただいている方はご存じかもしれませんが、私は未経験・業界も全くの別業界出身という状態からこのお仕事を始めました。
なので、「経験があること」をお仕事を受ける・案件に応募する条件にしてしまうと何もできないからです。
こういうと「経験もないのにどうしているのか?不安はないのか?」と聞かれることもたまにあります。
SNS等を見ていても異業種転職を考えている方やフリーランスに興味があるという方の中でも「経験がないとやっぱり不安」、「経験を積んでから始めます」ということで、結局そのまま諦めてしまう方もいらっしゃるように感じます。
そこで、今回は私が「経験のない仕事を受ける際に考えていること・マインドセット」について書いていきたいと思います。
※今回の投稿は「経験を積むことが重要」という考えを否定するものではありません。経験があるに越したことはないですし、ないよりはある方が、積めるのなら積んでいた方がいいと思っています。あくまで「経験はないけれども、それでも仕事を始めたい」という方に対して、1つの考え方としてお役に立てばという想いで投稿しています。
経験はどうしたって増えない
当たり前のことですが、経験は積まなければ増えません。いわば誰でも最初は初心者です。
「経験がない、他の方に比べて経験が劣る」というのなら、その差は何か別のもので埋めなければ一生、埋まることはありません。
例えば、講師のお仕事なら、知識量(幅の広さ)でもいいです。話し方・伝え方の引き出しの数でもいいです。
自分が他の方に比べて、差別化できるものは何かを考える。ないならそれを身につけなけようと考えます。
特に私は「徹底的に調べる・シミュレーションをする」というところには重きを置いてきました。
ジョブカードに関わる仕事をする
→「ジョブカード…なんとなく聞いたことあるけど…」程度の認識。
→調べる。自分でもジョブカードを作ってみる。現場でどのように使われているのか、今回の案件の中での立ち位置を把握する。キャリコンとしてどう関わることが求められているのか追及する。
高校就活のセミナー講師の仕事をする
→セミナー講師…ほぼやったことない。そもそも人前で話すこと苦手…
→最近の高校就活の市場ってどうなっている?今回のセミナーで求められていることは?どんな伝え方が今の子には響くのか?キャリコンとしてどんな授業ができる?いい授業の組み立て方ってどんなの?
こういった点について、時間が許す限りとことん追求します。
もちろんこれだけで完璧に仕事ができるというわけではありませんが、ひとまず最低限の仕事をするレベルまでは持っていけるかなと思います。
そして、1回やればそれは間違いなく「経験」になりますし、実績となり、次の仕事へのきっかけにもなります。
求められているのは経験ではなく、価値
これはフリーランス界隈でよく話ですが、仕事を依頼する側は商品そのものというよりも提供される価値に対して報酬をお支払いされます。
特に何か見える形のある商品を提供しているわけではない「カウンセリング」を仕事にしている私にとって、このことは重要だと思っています。
つまり「経験の有無」が重要なのではなく、その経験をいかに相手にとって価値のある形にして提供できるかが重要です。
私の仕事においてもクライアントが求めるているのは、個人の経験談ではありません。
経験談が聞きたいだけなら、Youtube等で現役を引退されたような方々のお話を聞いてればすむ話です。
そうではなくてクライアントが求めているのは、自分にとって価値のある、関係性のある話を聞きたいと思っているはずです。
経験もクライアントにとって価値のある関わりをするための材料の1つ。経験がないなら他のもので代用する。
自分が何が提供できるのかを考え、そこから作り出されたものは一般的な経験談よりも強い価値を持っていると思います。
そもそもの話…
ここまで難しい話をしてきましたが、極端な話、「経験があるかないか?」だけで物事を分類すると、大半の人は「経験がない」ことのほうが多いわけです。
どうやっても「全てのことを経験しよう!!」なんて無理な話です。
だから経験を増やす意識は必要ですが、それと同時に「経験したものをしっかり自分に落とし込む」こともとても大切だと思います。
例えば「転職の相談をしたい」と考えた時に…
Aさん「これまでに1,000人の方の相談に対応してきました」
Bさん「これまでに対応した人数は20人です」
このように言われたら多くの方はAさんに相談をしたいと思うでしょう。
でも
Aさん「これまでに1,000人の方の相談に対応してきました」
Bさん「これまでに50代の方の未経験転職のご相談に20名対応しました」
このように言われると50代で未経験転職を考えている方はBさんも選択肢に入る、もしくは「Bさんに相談してみよう」となるのではないでしょうか?
「数を増やす」ということにはどうしても限界があります。
「ご結婚されていて、お子様もいらっしゃり限られた時間の中で家事と両立させながら在宅ワークで家事との両立を目指す」という方と「独身でフルタイム、全ての時間を仕事に費やせる」という方の経験の数の増え方はどうあっても違います。
だからこそ「限られた数の中で、どんな経験をしたのか?」を落とし込むことも数をこなすことと同等の経験となり得るのではないでしょうか?
乱暴にまとめると
「未経験だから諦める」では何も進まない
→経験は時に他のもので代用できる
→とにかくどんな手を使ってでも最初の1件をとる。
→最初の1件を取ったらできる準備をとことんやって完了させる。経験なくても意外と何とかなることもある。
→そこで経験したことは経験として分解して他との差異として落とし込む。
というのが、私の現時点での考え方です。
すごく極端な話かもしれませんし、「そんなにうまくいくわけない」という意見もあると思いますが、私はこれで2年半以上フリーランスとして活動してきました。
現状に苦しんでいる方の少しでもお役に立てたら嬉しいです。
今週も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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