国語力を上げる 簡単な方法

 『国語力』ってよく言うけど。よくわかんないよね。ボクはこう考えてる。

【国語力とは】
・言い換える能力
・要点を抑える能力
・正確に相手に伝える能力
・言葉を理解する能力
・コミュニケーション能力

 まあ。別の言い方をしたところで大して変わらないよ。わかりやすくはなったかもしれないけど。『国語力』の定義は大して重要じゃない。一番大事なのはそこじゃない。『いわゆる国語力があるかどうか』が大切だ。『伝えたい相手に伝えられるか』かだ。

 国語力を高めるために必要なことは、『視点を変えて考えること』。これだけだ。

 「いや、これだけって言われても。視点を変えるのがむずかしいんだよ!」って思うかもしれない。だから、ボクが考える視点を変えるコツを伝授していこうと思う。
 それで国語力が身に付くかどうかは人によると思う。ボクの伝え方が下手な可能性もあるからね。

【もくじ】
●1.類語をしらべよう●
●2.名前をつけよう●
(随時追加予定。たぶん)
●お願い●

●1.類語をしらべよう●

 『類語をしらべよう』という言葉を見た時。

 そうか! 類語辞典で調べればいいのか!

 って思ったあなたは教科書に従ってしまう人間かな。別にそれはそれでいい。ただ、たまには教科書から離れよう。文章を書いてる人だったらドンドン類語を調べた方がいい。「○○ 類語」で調べることも決して無駄にはならない。ドンドンやろう。
 けれど。国語力に必要なのは。知ってる単語の数じゃない。知識量じゃない。知識をどう使うかだよ。

 たとえば。誰かと会って、イライラすることがあった時。あなたならなんて表現するだろう?

「ムカツクことがあった」「腹が立った」「うざいやつに会った」「マジで信じらんない」「遺憾である」「情けない」「もう知らない!」「イライラするのは煩悩がある証拠」「やだなー」「忘れよ」

 ネットにはいろんな人がいて。立場や学んできたことによっていろんな『イライラ』があふれている。他の人の言葉だって簡単に目にすることができる。
 イライラしてるんだな。ストレスがたまっているんだな。そんな感想を持つのは当たり前のことだ。

 こう考えてみてはどうだろう。自分と違う人の言葉って。ぜんぶ『類語』なんじゃないかって。別の言い方。別の表現。それが類語だからね。

 同じ人でも冗談で怒ってる時もあれば、本気で怒ってるときもある。「怒ってる」って書いてないのに怒ってる感情がつたわってくるつぶやきだってある。
 そういう、人によって異なる言葉。時と場合によって変化する言葉を観察してみよう。
 「この人は落ち込んでるのかな」「この人は周りが見えなくなってるのかな」そうやって相手の気持ちや状況を想像しながら、赤の他人の会話をながめてみよう。そこにコミュニケーションのヒントがある。

 つまり。ここまでのことでボクが何が言いたかったかっていうと。

 『言葉は人の感情とセットになっている』ってこと。『同じことでも人それぞれ違う表現がある』ってこと。それが『生きた類語』だ。

 大事なのは、知識を知ることじゃない。自分の生活の中で。ネット上のやりとりを見て。自分の頭で考えて。『言葉の与える影響を実感』しよう。
 いろんな人の表現、いろんな人の言葉、いろんな言葉のやりとり。そういうのをながめてみよう。そして、たまに自分で発言しよう。これも勉強だ。人生の勉強だ。

 別に。たくさん本を読んでもいい。人と会話してもいい。他の人の言葉を入れていけば。自分で言葉を使って。別の使い方を知れば。国語力は高まるよ。

 さあ。類語をしらべよう。

●2.名前をつけよう●

 名前ってすごく大事だよ。役割としてはただのラベル。ただの目印だ。

 でも。どんな名前を付けるかによって印象はガラリと変わる。デザインとか広告とか企画に関わってる人ならよくわかるよね。キャッチコピーの大切さとか。

 ボクが紹介したいのは。そんな「人の心を惹きつけるキャッチ—な言葉!」じゃない。もっと単純。なんにでも名前をつけてみよう。ってことだ。

 名前をつけろって言われてもピンとこないかもしれない。まずは近くにあるものを見てみよう。
 たとえば。ボクの近くにあるのは『ペン』だ。別の言い方をしてみよう。

『赤いペン』
『シャープペンシルのクルトガアドバンス』
『芯が少しずつ回転して文字の濃さや太さが変わらずに書けるシャーペン』
『見た目がかっこよかったから購入した筆記具』

『ワンコインで買えるペン』
『クルトガの2倍の回転スピードを誇るクルトガ』
『受験勉強のために買ったペン』
『普段使ってるシャーペンが使いにくいから新しく買ったやつ』

 こんなところだろうか。この言い換えになんの意味があるかというと。表現によって『得られる情報』や『抱く印象』が変わるというところに注目してほしい。

『赤いペン』→色だけがわかる。種類は不明。色にこだわってるのかな。
『シャープペンシルのクルトガアドバンス』→正式名称っぽい。几帳面なイメージ。クルトガを知らない人には説明不足。
『芯が少しずつ回転して文字の濃さや太さが変わらずに書けるシャーペン』→機能の説明。なんとなくすごそう。知ってる人には伝わる。
『見た目がかっこよかったから購入した筆記具』→デザイン重視かな。わざわざ筆記具って言うからには変わったペンかも。

『ワンコインで買えるペン』→安いのかな。コスパがよさそう。値段で買うかどうかを決めた印象。
『クルトガの2倍の回転スピードを誇るクルトガ』→当社比。回転するもの。クルクル回ってとがっていくんだろうか。知ってる人にはわかる。
『受験勉強のために買ったペン』→勉強のために買ったペンなんだ。評判がよかったのかな。性能がいいのかな。
『普段使ってるシャーペンが使いにくいから新しく買ったやつ』→使いにくいシャーペンに不満があったんだ。「やつ」って適当な感じ。

 これだけ違う。同じペンを表現しているはずなのに、どこに注目するかによって抱く印象が違うんだ。今回だと、8つの視点。色んな視点の情報を知ることで輪郭がはっきりする。なんとなくイメージがかたまってくる。

 これが『言葉のいいところ』であり『言葉のおそろしさ』だ。
 ウソなんていくらでもつくことができるし。嘘をつかずに悪い印象を与えることだってできるからね。逆に、自分の心にウソをつくことで。人に勇気を与えることだってできる。『嘘と言葉は使いよう』だ。

 さあ。いろんなものに名前をつけてみよう。紙に書くとわかりやすいかもしれない。
「どんな見た目か」「どんな形か」「どんな感情を抱いたか」「どんな能力があるか」「どんな肩書きをもってるか」「どんな方法で出会ったか」
 『どんな』を考えるだけで名前ができる。どんな表現をするかは自由。どんな印象を与えるかは自由だ。他の人の表現を参考にしてもいい。

 好きな食べ物。嫌いな人。悩んでいること。形のないもの。複雑な感情。なんでもありだ。目に見えるものが全てじゃない。なんにでも名前をつけることができる。むずかしかったら「なんかよくわからないけど良い感じがするもの」とかでもいい。それも名前だ。
 なんと呼ぶか。なんと表現できるか。なんと言い換える事ができるか。あらゆるものに名前をつけることが国語力への第一歩だ。

 さあ。自分だけの名前をつけてみよう。


 

 

●お願い●

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