話頭/wato

映像作家/カメラマン/ときどき脚本家 コロナでお仕事を無くし、療養生活を終えてなんとか…

話頭/wato

映像作家/カメラマン/ときどき脚本家 コロナでお仕事を無くし、療養生活を終えてなんとか生きております。 撮影技術/ガジェット/治療の最中に出会ったことについて書き残してゆきます。

マガジン

  • 日比谷躁躁曲

    躁状態を隠して代理店に入社した自分の備忘録。 団体、個人名は日比谷〜有楽町〜銀座の映画館をもじっており、特定の何かを示すものや攻撃するものではありません。

  • Adobe税と闘う

    Adobe税と日々格闘しながら制作環境を整えていきます

最近の記事

日比谷躁躁曲_6日め

自立支援医療の申請について 自分が行った「自立支援医療」の申請の段取りと、その助けについて。 心療内科に通う多くの方にとって、役所に申請に行くこと自体が苦痛であったりあるいは怠惰性と格闘の末に諦めてしまうことも多いかと思う。 実際、一度目の通院の際には、自分も同じだった。 二度目(今回)、診療所の看護師さんより自立支援についての書類が必要かと言われ、ふと思い出した。 医療費が嵩み、苦しんだ過去の自分を。 自立支援の申請にとってハードルは二つと思っている。 上記の気持ち的

    • Adobe Auditionを使ってみる

      AIで楽曲の長さ調整ができると聞いて お金もないのに、Adobe Auditionを契約する。 理由は手を動かしたかったとか、デジタルの波形を触りたかったとか、不意にガンプラ作りたくなる衝動に近しいあの感覚。 しかしながら、いち社会人。お金を使う以上は大義名分が必要だ。 知人のディレクターから聴いた、「最近はAIで1分の曲を2分半にしたりして作業してるよ」のひと言が、サブスクをポチる最後のひと押しとなった。 ほんの数年前までBGM作業といえば、動画制作プロジェクトで使

      • 日比谷躁躁曲_5日め

        文化の底辺感、昭和の斜幸感 ソワソワは、営業の夕食会に強制的に招かれた。 自分の歓迎会も込められているとのことだったので断る理由はない。果たして断れたかも微妙ではあるが。 会場は銀座の夜景も見える会場。その日は業務を早々に終えて会場へと向かった。薬のことを公にできないので、酒は飲めないことにしている。 切替さんと美幸さんとの制作部三人でオフィスを出た。夜風が心地よい。桜の開花を待つこの時期独特の優しい高揚感が喧騒の中に漂っている。 会場のビル前に着くと、切替さんが急かす

        • 日比谷躁躁曲_4日め

          思うは招く、ソワソワは思う 海岸線に沿うように敷設された高架と並走するように、緩やかな左カーブを自転車で走っているとき、生きてるっ!て感じになる。 (そんなに強くはないが)自分が処方されているアリピプラゾール他の注意事項に自動車運転の注意が含まれていたので、運転は控えて自転車だ。 休日にはアウトレットまで散歩することが日課になっている。もう買い物衝動は起きていない。 午前中に自転車で海岸線を走り、幕張のアウトレットに到着する。昼はホテルの一階にあるローソンで済ませて探索の

        日比谷躁躁曲_6日め

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        • 日比谷躁躁曲
          6本
        • Adobe税と闘う
          1本

        記事

          日比谷躁躁曲_3日め

          能力は経験と共に向上し、重圧は勤勉によって克服される 老人とソワソワの朝は早い。 代理店に出社するために6時半の通勤快速始発に乗る必要があるが、苦にならなかった。むしろ目覚ましもなく5時頃にもぞもぞとベットから這い出すと、勉強すら始めた。 最近流行りのビジネス解説の動画を視聴しながら、タイピングの5分間練習を計3セット。朝ごはんはヨーグルトか野菜ジュースで家を出た。 毎日同じホームの同じ乗車口に並んでいる老婆の隣で電車を待つ。この方は夫の病院にでも通っているのだろうか。悪

          日比谷躁躁曲_3日め

          日比谷躁躁曲_2日め

          フリーアドレスなど許されなかった 一の矢、二の矢、三のソワソワ。 代理店の6階に造られたフォトスタジオは、一言で言うとこの制作部の身の丈には合わないという感想だ。 社員は総勢36名、内制作部は5名の小所帯ながらも6階のフロアの半分を占めるスタジオを有していた。 役員は総勢8名、経理が4名、残りの19名は営業マンと言う絵に描いたような昭和の世界が広がっていた。 昭和の世界では、お金と仕事を持ってくる営業が幅を利かせている。クリエイティブをちまちまやっている我ら制作部とは犬

          日比谷躁躁曲_2日め

          日比谷躁躁曲_初日

          躁状態を隠して代理店に入社 理由なきソワソワと、今日も共存している。 八重洲地下道からエスカレーターを上がって地上に出ると、思ったよりも強めの春の日差しに、思わず目を背けた。 大きな麒麟のオブジェクトがカッコよかったのでスマホをかざしてみる。アルミ版製の麒麟の頭が太陽光を遮り、レンズフレアを描いてみせた。 奥にはアーティゾン美術館の見上げるような高い商業ビルが建造中だった。 嫌でも動悸が速まる。 再就職の初日にしても上がり過ぎているのは自覚していた。 久しぶりの通勤電車

          日比谷躁躁曲_初日

          【ご挨拶】コンビニ辞めて、100万貯める

          1.コロナ罹患から療養生活へ、医療従事者の方へ感謝 17年やってきたメディア業界、売れっ子ではないながらも毎年多様なメディアの裏方として携われていることにやりがいを感じ、時々プロデューサーと喧嘩をし、アーティストさんに癒され、プロジェクトが終わり、また始まる。 そんな当たり前を突然手放すことになってしまった。 2022年4月某日 元々気管支の疾患を持っている僕は、よく炎症が回って熱を出す。今回も同じような違和感があったが、そこからが早かった。 3日間の高熱のあと搬送された

          【ご挨拶】コンビニ辞めて、100万貯める