大人の読書感想文:CDO思考
今までは読書だけは紙!と言っていましたが、今後は電子書籍になりそうです。
実は今まで買っていた本、できるだけ多くの人に読んで貰いたいので、会社に持っていって書棚に置いておりました。
でも、色々ありまして、会社に持っていく、という行為自体もできず、自宅は狭く書棚なんてスペースはないので、消去法的に電子書籍になっちゃってます。なんか良い方法ないものかな、、、
って、読書感想文とは関係ない出だしですが、こちらのnoteは感想文なので、本の内容を知りたい方は、他のサイトをご参照ください。あくまで個人の感想文ですので、ご了承くださいね〜。
この本、最初に数ページ読んで、「これだよ!これ!」と思わず膝を叩いてしまいました。あんまり読書感想文ではやらないのですが、その一節だけ切り抜きさせていただきます。
これが、本文が始まった途端にですよ?かなりファンキーな導入部分で、私はガッチリと心を掴まれました。
詳しくは書籍を買って読んでいただきたいのですが、別に「デジタル人材」自体を否定しているわけではなく、その言葉の在り様に対して疑問を呈しているような文脈になっています。
そう、言葉って非常に難しく、特に、こういった「流行り言葉≒バズワード」になってしまうと、その本質が捻じ曲げられて、違う解釈になりやすいんですよね〜。(デジタル人材に関わらず、DXなんかもそうですよね。)
言葉って、概念を伝えるのに便利だけど、一度圧縮してしまうと、元の形とは変わってしまうもの、、、そう画像ファイルで言えば、RAWファイルとJPEGファイルみたいなものですよ。(例えが一部の人にしかわからないwww)
そういえば、概念が言葉になって、文字化けして解凍されちゃった例として、こんなTweetが、、、
このTweetの内の動画でも言われてますが、別にMBAを悪く言っているのではなく、MBAだけに頼っている人達に対しての批判だったりするんですよね。。。
特にMBAって「なんのためにビジネスしているの?」という目的論ではなく、「どうやってビジネスを大きくするの?」という方法論を過去の事例から解析し、分類しているもの。なので、ビジネスを行うための目的とかドーデモよくて、そこにパッションとかはないんだと思うんです。(そうではない授業をしている学校もあるかもしれませんが、あくまで私の観測範囲としての感想)
「MBA」ではなく、「経営」という文脈でいうと、私が出会ったCEO、CIO、CDOの人達は皆さん良い人ばかりで、ビジネスを語るときに目的語が「自社」ではなく、「世界」だったり「社会」だったりするんですよね〜。
下手にMBAを学んで、自社だけが勝ち残ろう、というケツの穴がちっちゃい人は少なく、経営に関与している人は、自社も含めてみんな幸せになろう。という意思を強く感じます。そして、そんな方々は手段や知識としてMBAで学び、過去の事例を参考にしている人が多いなぁ〜と思ってます。(これも私の観測範囲内での主観ですが)
おっと、話が横道にそれ過ぎました。本題に戻しましょう。
このように、「デジタル人材」っていうのも、なんか言葉だけが独り歩きして、それぞれの解釈の仕方で、統一見解がなく拡散している気がするんですよね、、、
そこで嘆いていても仕方なく、著者の石戸さんが行ってきたのは「徹底的な対話」だと、文章の端々から私は感じました。
つまり、圧縮された言葉というデータだけに頼らず、ちゃんと圧縮前の情報を懇切丁寧に説明し、お互い理解できるような状態を整える。その土台がキチンとできてから次のステージに進む。
非常にまどろっこしい手法に感じるかもしれないけど、実際に組織をまとめて何かを成し遂げるには、こういった手法は非常に重要なのかもしれませんね。
人類はまだ、自分たちの脳内での感情や理解を直接他人の脳への伝達する手段を未だに持ち得ていません。一人で仕事をしているわけではなく、組織で仕事をしている関係上、他人とのコミュニケーションには言語を使わざる得ません。
だからこそ、CDOに限らず、「組織」という集合体で動くには、対話が重要であり、それも質と量、両方が大事なんだとコチラの書籍を読んで改めて感じることができました。
と、いうことで、この本は「CDOを目指す人」という枠組みではなく、組織内でマネージしてみたい!と思う人は是非とも読んで欲しい一冊です。(もちろん、それ以外の人でも)
組織の中で結果を出す、ってホント大変。。。