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水飴がいなくなっても、わたしは死なないために。


小説を書けなくなった。

他人の人生を自分が創り出して思い通り動かすことができなくなった。

小説を読むこともできない。

他人の心の中を覗き見して感情を重ねるのは苦しい。

本は私からエネルギーを吸い取ってゆく。

創作で毎日を彩ってきた私の世界は空っぽになり

何も意識せずに書いていた文章が、途中から短歌になっていた。

小説を嫌って手離しても、短歌はわたしの味方をしてくれるみたいだ。

わたしには創作しかできないけど、それって言い換えれば創作ならできるってこと。

創作ができなくなったとき、それはわたしの本当の終わりなんだろうなと思う。

だから創作以外の何かもしてみたいと最近のわたしは考えている。

水飴がいなくなっても、わたしは死なないために。

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