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〜わたしの家〜

 

今回は吐け口がない私のトラウマの話をしようと思います
気分が悪かったり不快に感じた方は、読むのを辞めた下さい。

  〜わたしの家〜

 母は私を守るためにたくさん働いた。実父から逃げて別れてからも私を守り続けた。
一人で辛いこともあっただろう、死にたくなるほど苦しかっただろう、
それでも私を糧に頑張る事をやめなかった。
きっとそのツケが回ってきたのだ、会社での理不尽な物事や今までの我慢や疲労が
大きな暗く深い波として一瞬にして母の心と頭を飲み込んでしまった。
一緒いれば会話したりふざけあったりできる。実家の中ではね。
でも一歩外に出ると母は下を見て帽子を被って明らかに私が今まで一緒に歩いてきた
母ではなかった。
その時思った、「きっとこの人を苦しめている理由の片隅には必ず自分も含まれている」高額な学費、私のふとした我儘、私がそばに居ない事の不安、いろんな理由をこじつけては胸が締め付けられる様な感覚に墜ちた。
 
 私には大きなトラウマがある。そしていつも思い出しては心の波が荒れる時‘それ’のせいにしていた。それも甘え、理由をこじつけて現実から逃げているだけだと自分で思っていた。けれどもきっと違う、心が、本当の自分が出しているSOSだったんだ。
気づいてたのに無理やり押し込めて気付かない振りをしていた。ごめんね。
気づいた頃にはもう遅かった。母も私もうつになって現実に、心の外側から突き付けられてしまった。 
ある事をきっかけに突然父は私たちの前に現れた。
呼び鈴がなりドアを開けるとそこにいた、「大きくなったな…○○…」と言った。
顔を覚えていなかった(当時小6の私は「ママー、知らないおじさんがいる」と母を呼ぶと、慌てて私を家の中に私を押し込み、怒りに震えた声色で「何故来た?」などと詰問と少し言い合っている会話がうっすらと聞こえて怖くなった私は、ドアを飛び出して
「どうしたの…?」と言うと「〇〇のお父さんだよ」と何を言われているのか瞬時には理解できない事を言われた。
 その日は結局実父の「またくるから」母の「もうかおみせないで」と、言う会話でその日は終わった。
アイツがきた理由は簡単、私に会いたくなったのととても大きな地震の後で私たちが心配になった事、気持ちを入れ替えたからまた会っても許されると思ったからだそうだ。
 それからほぼ毎日私に会うために学校帰りを待ち伏せしてついてきたり母が仕事の間夜にドアをたたき名前を大きな声で呼ばれると言う精神的地獄が始まった。

 それからは声をかけられても「ママに話しちゃ駄目って言われてるから。」などと突き放してかわしていた。
それでも家に来ることは辞めず、私は一時期友達と遊ぶ事を我慢し、暗くなっても母が帰ってくるまで一人で電気をつけず薄い毛布を被り音を極力立てない様にし、テレビも近くで聞き取れる程度の音量で観ていたがそれでもアイツの車で何度も周回したりドアを叩き「居るんだろ〇〇、パパと少しだけ会おう、なんで無視するんだ」と‘迷惑行為’は止むことはなかった。

 ある日、母と家で夜ご飯を食べてる時“ドンドン!”と大きな音でドアを叩き「おい!開けろ!居るんだろ、いい加減にしろ」など声を荒げて私と母の名前を連呼して開けろ合わせろと脅迫じみた事をしてきた。
流石にまずいと感じた母は慌てて警察を呼び待つ間私はドアの向こうの実父に向かって、「辞めて下さい!お願いしますもう来ないで下さい!あなたのせいでもう心が疲れて…」とその時の辛い状況とそこから前向きに回復する努力をしている事を泣きながら叫んだ。しかし、声を荒げる事も怒声を止めることもない父に私は木が動転しパニックになり咄嗟に(ママを守らなきゃ…)と思い、自分たちを護るために台所にあった包丁を握りしめた。すると警察が到着し取り押さえられた実父は警察に連れて行かれることになった。警察官は私に「君は絶対に手を汚すべきじゃない。だからもうこう言う理由で握っちゃダメだ。」と、私に目線を合わせて言い終わってからヨシヨシしてくれた。

 その後の細かい事は知らないが、家庭裁判が始まった。結果から言うと
「もし私に会うとアイツは即逮捕になる」と言うことになった。

それから暫くは、アイツの乗っていたのと同じ機種の車や大人の男の人がすごく怖かった。今でも扉を叩く音やドアノブをガチャガチャする音、ドアの呼び鈴、完全に真っ暗な空間や声を荒げる男の人の声には慣れないしドキドキする。
今でも思い出したりふとした時にフラッシュバックしたっり夢に出てきては泣いたり過呼吸になる。一生消えない母と私の大きな傷になった。

今は数年前に母が再婚して
新しい、優しい父が居ます。

    (これは全部実話です。) 

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