綿生さんちの素朴な毎日 ／ ブロッコリーのシンプルオムレツ

お昼はいつも食パンと卵とスープと火の通った野菜を食べている。

その日の気分によって目玉焼きにしたりオムレツにしたり野菜を茹でたり焼いたりするけど、基本的な素材の構成は変わらない。

この食生活を続けて2ヶ月くらいが経っただろうか。コウケンテツさんが言っていたのだけど、毎日同じものばかり食べていると味が洗練されてくるらしい。

確かに（自分で調理していないのでそんな風に言うのもあれだけど）、卵も野菜も日々少しずつ美味しくなっていると思う。作ってくれる家族の料理の腕が上がっているのかな。

とはいえ、もう卵にも飽きたなと思ってしまう瞬間もある。今どハマりしているウーウェンさんのレシピ本に、じっくりゆっくり焼く長ネギの卵焼き、と言っても巻いてないので見た目はオムレツみたいなやつの作り方が載っていた。昨日おとといと2回作ってもらって、とても美味しかった。

お料理において食材はごちゃごちゃ混ぜすぎない方が美味しいということを学んだ。お腹を壊して食べられる食材が限られたことで味覚が異常に発達したのも原因だと思う。

具だくさんのスープや煮物や炒め物、見た目は素敵だけど、いろんな食材の風味が混ざるから味がぼやけたりする。

だから長ネギと卵の美味しさだけを十分に引き出した卵焼きは何もつけなくても風味が豊か。ウーウェンさんのレシピは基本的に中華料理がベースになっているので、長ネギの卵焼きにはごま油を使うんだけど、油を変えるだけで料理の国籍は東から西へと姿を変える。

今日はブロッコリーが具材なので、オリーブオイルで焼いてもらった。ブロッコリーってシャキシャキ食感が美味しい印象だったけど、くったり火を通すのも口の中でほろほろと崩れるのがとても美味しい。

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今日の晩御飯は豚ヒレ肉を蒸し豚にしてもらう。少しずつ食べられる食材が増えてきてだんだん体力もついてきたように思う。

6月に風邪をひくまでは、noteに文章をアップすることを最優先事項に据えていた。続けていれば何かが始まるような気がしていたから。病気の治療と並行してライターやエッセイストになれればとも思っていた。

けど、今は違う。もっと気軽に趣味のようにゆるくやっていきたい。実際文章を書けば書くほど手も身体も痛くなる。公に発表できるような読み物に値する凝った文章を書くのは無理だと思い至った。今は音声入力で思ったことをつらつら書いてそのまま出すのが自分に合っている。

それにライターの仕事は昔やったことがあるので、自分の書きたいものと仕事で扱うものが一致するわけではない事も知っている。しかも今は特に書きたいものもないんだよね。

病気の症状で頭も以前のように理路整然に回らないのでキリッとした文章もなかなか書けない。体調と病気の回復を最優先しようと私は決めた。だから何者かを目指すのも辞めようと思う。

こういう日々のささやかな記録を楽しんで読んでくれる人がいたら、そういう小さな輪の中で楽しくやっていけたら、十分かなと思う。

noteやTwitterのフォローを増やすほど、何者かになりたい、ならなくてはとギラギラしている感じが命についてくたびれてしまう。全ての記事を読むのも大変だし、体力も手のHPも奪われる。だから一覧を見直して、誰だか覚えていない人は少しずつフォローを外していくことにした。その人が嫌いとかいうわけでは全然ないけど、全員のことは把握しきれないから。

私たちは何者にもならなくても大切な一人一人の私たちのままだ。

のんびりやっていきたいな。

おしまい

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