映画『わたしの叔父さん』コラム

2021年1月29日(金)公開デンマーク映画『わたしの叔父さん』公式ページ。映画にまつ…

映画『わたしの叔父さん』コラム

2021年1月29日(金)公開デンマーク映画『わたしの叔父さん』公式ページ。映画にまつわるあれこれを連載していきます。https://www.magichour.co.jp/ojisan/

最近の記事

今しかできないことを

本日1月29日(金)より、YEBISU GRADEN CINEMA、アップリンク吉祥寺にて上映が始まった『わたしの叔父さん』(全国順次公開)。 大好評を頂いているさわひろあやさんのエッセイ、待望の後編をお届けします。今回は「今しかない」という思いと、「今の自分を大切にする」ことについて。 ※映画の核心部分に触れている箇所もございます。気になる方は映画をご覧になったあとにお読みください。 デンマークの人々にとって、太陽の光は貴重だ。暗くて長い冬を過ごし、春に温かな光が差すと、

    • どこで暮らしていても、生きるとは心を揺さぶられること

      「デンマークの人たちは、この映画を観てどんなふうに感じるんだろう」 そんな些細な疑問をきっかけに、デンマーク在住のライター・図書館司書のさわひろあやさんに映画を観てもらい、エッセイを寄せていただきました。 そこから見えてきたのは、主人公クリスたちが生きる社会の福祉・教育制度、そして個人の自立についての考え方。前後編にわけて記事をアップします。1/29(金)公開『わたしの叔父さん』の予習復習に、ぜひご覧ください! 人々の表情、交わす言葉、空気感。全てが淡々と、静かに流れる時間

      • 独特な時間の流れ

        こちらのイラストは、映画『わたしの叔父さん』に繰り返し登場する叔父さんとクリスの朝食シーンを描いたもの。酪農家の食卓らしく、たっぷり用意されたミルクとバター。トーストしたパンとシリアルとヌテラ、コーヒーが並ぶシンプルな朝ごはんです。テーブルの上にはクリスの愛読する「SUDOKU(数独)」の本も。 素敵なイラストを寄せてくれたのは、海外の日常生活を綴るイラストレーター、MIKA TAKAHAMAさん。デンマーク在住経験のあるMIKAさんに『わたしの叔父さん』の感想を伺いました。

        • この映画で牛乳が気になる理由  失われる伝統的な農場と介護問題を記録

          デンマークの伝統的酪農農家を営む叔父さんと姪の物語『わたしの叔父さん』。くしくも丑年のロードショー!ということで、年明け1回目のnoteは北欧の“牛乳”をめぐる最新事情について、ノルウェー在住の北欧ジャーナリスト・鐙麻樹さんに語っていただきました。 「北欧では牛乳は価値観やライフスタイルを反映する」とは…??映画の背景がわかる興味深いレポートです。ぜひお楽しみください。 この映画で牛乳が気になる理由 失われる伝統的な農場と介護問題を記録 「素晴らしい」というのが鑑賞後の素

          ちいさなちいさな、ヒュッゲの物語

          『わたしの叔父さん』公式サイトにて、北欧ジャーナリスト森百合子さんによるコラム「ちいさなちいさな、ヒュッゲの物語」を掲載しました。 映画にでてくる日々のごはんや、主人公たちの暮らすデンマークの伝統的農家のインテリアなど、北欧の食や暮らしに詳しい森さんならではの視点で、 たっぷりと解説してもらっています。 デンマーク語で心地よい時間や空間を表す「ヒュッゲ」という言葉は日本でも大きく注目を集め、北欧といえばヒュッゲ、と合言葉のように語られるようになった。書店にはヒュッゲ関連本が

          ちいさなちいさな、ヒュッゲの物語

          挨拶は「Moin(モイン)!」

          『わたしの叔父さん』で主人公たちが交わす挨拶「Moin(モイン)!」。 北欧に詳しい方ならば「あれ、デンマークだからHejじゃないの?」と不思議に思うかもしれません。実は本作で話されているのは、映画の舞台になっているユトランド地方、Als島付近の方言。キャストを選ぶ時も、ユトランドの言葉を話せることが条件となりました。 ドイツ国境に面した「南ユトランド」地方では、他のデンマーク国内では使われない「モイン」が出会うときも別れるときも使われる挨拶の言葉。「モイン!」と聞いたとた

          挨拶は「Moin(モイン)!」

          『わたしの叔父さん』(onkel)紹介

          note第一回目、まずは映画の紹介からスタートします。 映画『わたしの叔父さん』は、デンマークのユトランド地方を舞台に、伝統的な酪農農家を営む27歳のクリスと叔父さんの日常を綴る物語。主人公・クリスは14歳のときから叔父さんとふたり暮らし。毎朝早く起きて、足の不自由な叔父さんの世話をして、ふたりで朝ごはんを食べ、酪農の仕事をこなす。晩ごはんのあとはコーヒーを淹れてゲームを楽しみ、週に一度スーパーマーケットに出かけて、たまにケンカする。そんな穏やかな日常に、小さな波紋が訪れる

          『わたしの叔父さん』(onkel)紹介