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友よ、君はなぜ、法務からCSになったのか!?

皆さんこんにちは。
MNTSQ(モンテスキュー)株式会社でカスタマーサクセス(CS)をしている佐藤でございます。
今年もよろしくお願いいたします。

さて本日は、前回の記事で少し触れた、
「法務経験者がリーガルテックのCSになると何がいいのか?」
というキャリア形成的な側面で詳しくお話しできればなと思っています。

法務経験者の私がリーガルテックでCSとして働いてみてキャリア的にこんなプラスがあるなーと感じているのは、おおむね以下だと思っています。

法務の実務経験を生かした、抽象と具体の反復横跳び

CSは導入企業からのニーズや現場の課題感を聞き取ることにより、プロダクトフィードバック(改善要望をプロダクトに反映させること)のタネを膨大に抱えることになります。

一方で、CSが法務経験者だとまさに自分が反対側であるユーザー側の立場にいたことがあるわけですので、そのフィードバックのタネが法務という業務全体に共通した根深いものなのか、あるいはお客様個別の事情性の強いものなのかが実務感覚上区別しやすいです。

すぐにでもプロダクト全体に実装すべき機能なのか、あるいはほかの既存機能や業務フローの改善でカバーするのがよいのか、とかいった具合ですね。

法務担当からCSに転ずると、コンサルタントや他社でのカスタマーサクセス・既存顧客営業担当の経験者と比べると一部のスキルで一歩劣る面はあるかもしれません。
プロジェクト進行に関する業務経験や、顧客との関係構築、それからいわゆるロジの洗練度合いなど、直接的な必要スキルの場数が違いますので。

ただ、「自分も契約書を見てた(今でも見るスキルがある)、業務フローもわかる」という物差しがある人は、大企業の法務と自分の法務経験が相似形(※)であることを理解することができます。
 ※業種や規模の大小はあれ、共通する課題や構造があるということ

顧客の課題(具体)とその解決方法(抽象)について、導入企業の現場感覚を理解して伴走できる担当者になれるのは、CSとして間違いなく一つの武器になると思います。
そうした強い武器を持つCSとして活躍していくことを通じて、企業法務が抱える課題を広く解決できる方法を提供できる、自分の法務担当としての問題意識や経験・知見を普遍的・社会的な価値として広めることができる、というのは大きなやりがいになるのではないでしょうか。

ベストプラクティスを追求することができる

前段の「大企業の法務と自分の法務経験が相似形」という話の別側面です。
法務部門でお勤めの方は、様々な事業部から様々な依頼を受けその取引の姿を理解しながら法的なアドバイスや契約書の作成をすることに日夜取り組んでいる関係上、みな勉強熱心で好奇心旺盛な方が多い印象です。

そんな法務部経験者の方々にとっては、お客様と課題解決に取り組んでいく中で、「よりよい法務の仕事のやり方って何だろう」とみんなが漠然と知りたがっている答えを見つけられるかもしれない、というのも、リーガルテックのCSになるとよいことの一つかと思っています。

普通に法務部門で働いていると、「いま自分がやっている仕事の知見とか事業部との関わり方って、よその会社だとどう整理されてるのかな。もっとうまいやり方とかないのかな…?」という、疑問というかちょっとした不思議に思う気持ちを持ちながら仕事をこなしていることは間々あるのではないかと思います。

私が参加している法務部員つながりの集まりでは、そうした日々の業務に関する悩みの相談や、知見の共有が(守秘義務に反しない範囲で)日常的に交わされていたりします。
それは、とりもなおさず、業界のスタンダードや判断基準の相場観を皆が暗黙の裡に知りたいと欲している証左なのではないか、という仮説を私は持っています。

MNTSQは、多くの企業法務部との接点を通じて得られた共通課題を、どのようにテクノロジーで、かつSaaS(個別開発でないアプローチ)で解決していくのか常に知恵を絞っている会社です。
具体的な知見やニーズをプロダクトに反映するだけにとどまらずさらにこれらを抽象化して、「契約にまつわる業務の理想的な進め方や体制の作り方、リーガルテックを活用しての運用」、つまりベストプラクティスの発見につなげることが可能な立ち位置にいます。
そのベストプラクティスが、顧客企業も当社も発展させ、ひいてはMNTSQの掲げる理想である「すべての合意がフェアになされる社会の実現」に近づくためには必要だったりします。


私自身、自分の経験やそれに基づいて抱いていた法務実務やプロダクトのイメージが実は世間の法務の相場からズレていたことがわかって知見をアップデートした、というケースもあり、非常に知的好奇心や向上心を刺激されています。
アップデートされた価値観でもってプロダクトや商談に向き合うことができるようになれば、眼前のお客様へさらに洗練されたコンサルティングを提供できるようになると思いますし、前段で述べたような顧客の強い味方になる力にも還元されていき、より充実して働いていけると思っています。

最後に:キャリアの希少性

結局のところ、仕事の上で身に着けるスキルセットや業務経験というのは、その人がいかに自分らしく、また主体性や自己肯定感をもって充実して働けるか、それを実現できる職場を自分の力で選んでいけるか、ということのための手段という面があると思います。

そうした意味で、カスタマーサクセスとしての実績を積んでいくと、仮にリーガルテックを離れたとしても、あるいは仮に純粋な法務担当に戻ったとしても、顧客と直接相対し、業界横断的な課題解決に取り組んできた経験がコモディティ化しづらい貴重なキャリア上の財産になると思います。

「法務担当として道を究めたいとは思っているが、一方でキャリアアップのことを考えると掛け算でスキルを身に着けたほうがいいかもしれないとも考えている」という方も多くいらっしゃると思いますが、そういう方にとってリーガルテックのカスタマーサクセスは選択肢の一つに入ってくると私自身は考えています。

次回以降は「じゃあどうやってなるのよ?」というhowの部分に触れることにして、今回の「カスタマーサクセスはいいぞ」な記事を終えたいと思います。


Come join us!!!

というわけで、MNTSQではカスタマーサクセスの仲間(法務経験者系/コンサルタント経験者系)を大募集しています。
今回は法務経験者寄りの記事となりましたが、逆に法務経験がなければダメということではありません!
コンサルタント、プロジェクトマネジメントなどのスキルは十二分に生かしていただけますので、法務関係の知識がないけれど我こそは、という方も、法務経験者の方も含め、ぜひカジュアル面談でお話しできればと思っています。
お待ちしております!


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