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法務部経験者がリーガルテックのコンサルタントになってみた

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皆さんこんにちは。佐藤渉と申します。

契約書のドラフティング、レビューから管理に至るまでの一連のプロセスを変革し、働き方改革や業務のデジタルトランスフォーメーションを実現するプロダクトを提供しているリーガルテック企業、MNTSQ(モンテスキュー)株式会社に所属しております。

突然ですが、私、カスタマーサクセス(CS)をやることになりました。

※2022年5月26日追記
私の担当する職種について、カスタマーサクセス(CS)を「コンサルタント」と呼称するという社内変更がありました(職務内容は同じです)。The modelに準じた説明の箇所もあるため全面改稿が難しく、取り急ぎタイトルのみコンサルタントと変更しているため本記事では呼称に差異が生じております。ご了承ください。

そんな、異世界転生を果たしたけれどとてもじゃないが「俺TUEEEEEE」できそうもない38歳一般男性がCSについて学んだり感じたことをまとめるために、noteを始めることにしました。


既にCSである男、CSになろうとする男、CSになってしまった男

私の経歴はMNTSQに入社したときのエントリをご参照ください。
要は法務畑だった人間が、SaaSビジネス、BtoB、エンタープライズセールスなどの経験がない状態でCSの世界に飛び込んでいるというわけです。

CS、CSってなんだ

一般的には、SaaSビジネスにおいて広く知られる「The Model」で提唱されている職種・職能で、プロダクトの提案・導入段階を示す「セールスパイプライン」の最後を担うポジションです。

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出典:営業効率を最大化する「The Model」(ザ・モデル)の概念と実践

当社ではCSを、ユーザ企業様の業務フローを踏まえて導入時のフロー改善や導入後の運用について提案を行い、伴走していくコンサルタント的な色彩の強い業務と位置付けています。弊社の長谷川の記事がわかりやすいです。

現在私は、以下の2つを主に担当していますが、

・導入検討中の企業様からプロダクトを実際に触るトライアルを受注した段階から参加し、体験シナリオの作成、データ調整、トライアル当日の操作説明、質疑応答対応

・トライアルを経て正式にご発注いただいた企業様の導入プロジェクト

導入プロジェクト終了後は、長谷川が担当しているような導入企業様とのリレーション維持、活用提案(ビジネス的な話をすると、アップセル・クロスセルまで)を行う、CSの王道へと踏み出すことも見込んでいます。

グラシアス!CSマンズ!

なぜ転向したのかというと、「ナメんな」とお叱りを受けるのを承知で言うなら、楽しそうだったからですね。

MNTSQ入社後、実際の顧客の現場で自分の見聞きした経験をプロダクトへフィードバックできる余地が広がることもあって、顧客との接点を直接持つことには非常に興味がありましたので、メンター(川上)や上長(CEOの板谷)との1on1でもことあるごとに、「機会があれば顧客対面に出たい」とアピールしていました。

また、いまとある企業様の商談が、自分のリファラルで商談獲得=>顔合わせ・商談・提案=>製品のトライアル、と進んでおり、すべてに同席してきたというタイミングも影響しました。この件が無事クロージングし、導入プロジェクトが始まるのですが、運用・活用フェーズまで担当すると、一つの企業様のセールスパイプラインを頭から終わりまですべて経験することになります。
当社はセールスパイプラインで完全分業制をとっているわけではないので、本人の希望次第で各プロセスを柔軟に経験することができる良さがあると思います。

こうした状況下、トライアル用のサンプル契約書データセットの作成を弁護士の野崎や私のほかリーガルチーム数名で行っていたので、そこから、

=>「佐藤さんトライアルのシナリオも作れるべ」「できますよ!」
=>「シナリオ作ったんだからトライアルの対面で説明できるべ。対面行きたかったんしょ?」「できますよ」
=>「トライアルやってるんだから正式導入PJもやれるべ」「お、おう、できます、よ…」
=>「導入後CSもイケるべ」「」
と、ヤマハの事業の歴史もびっくりな連想ゲームで、あれよあれよという間に業務の軸足がCSに移っていったというわけです。

前から手を挙げていたとはいえ、長谷川がマジ顔で「佐藤さん大丈夫?この後リーガルで持ってる仕事とかない?」と心配してくれたり、舛岡がことあるごとに私の席に来てトライアルからクロージングまでの進め方の話をしてくれたり(要はスキルトランスファー)、本職のCS陣がフォローをしてくれています。ありがたや。

完走してないけど感想

実際にCSの仕事を始めてみて感じたことは、「怖さ8割、手ごたえ2割」といったところでしょうか。
お客様の課題や想いはそれぞれです。あらかじめの答えがない中、自分の一挙手一投足が、オーバーコミット(できますと安請け合いしてしまうこと)や逆に説明不足で受注確度に悪影響を及ぼさないか、とか、高額なサービスを導入いただけるのにサクセスしなかったら、というプレッシャーは常に感じています。
ただ、これまで培ってきたコミュニケーションスキルや、法務経験を生かした業務理解と改善提案については通用するのではないかと感じる部分もあり、まだまだこれからが勝負ですね。

のぼりはじめたばかりだからな、このはてしなく遠いCS坂をよ

最終的に自分自身がCSとしてどうなりたい、みたいな像は正直言うとあまりありません。
一方で、導入済みの企業様の課題感や活用の現場を見ていると、会社ごとに取り扱う契約の種別が異なることをはじめ、法務部門の体制、審査のノウハウやフロー、契約書管理方法などの諸条件で実に多様なパターンがあることを実感します。
それらの個別具体的差異を捨象した中には、キラリと光る「結晶のようなもの」、言い換えれば法務業務や体制づくりに共通して応用可能な、課題解決のための知識やノウハウの体系があるはずだと思います。

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 出典:思考を鍛える数学 ベン図の意味の一般化

「結晶のようなもの」=中央の丸っこい五角形の部分です。

この「結晶のようなもの」を日本のリーガル業界に広めていくと何が起こるかをこの目で見てみたい、というのが、目下の仕事の動機づけですね。

合理的な審査基準、譲歩や妥結の相場や、そのための最適な組織・仕組みが形成されていき、相手方とただ不利益を押し付けあうだけではない真っ当なリスク分配のなされた取引が成立し実行されていく環境を作れるのではないかと私は考えています。

板谷もよく「フェアな合意がなされる社会を作りたい」ということを言っていて、私も非常に共感しています。

個人的には、今の社会は「フェアな合意」のための前提条件が整っておらず、エコン同士によるゲーム理論的な効用の最大化・均衡にすら至っていない非対称な状況に近いのではないかという感覚です。

その解決のアプローチとして、CSはひとつの鍵になると思います。

実際の仕事としては、SaaSを導入したらはい終わりどころかお客様と伴走して目の前の課題を一つ一つ解決していくしかなく、非常に泥臭いものになるのは確かです。

ただ、こうした無数の課題解決を進めた先にしか日本のリーガル業界の本当のサクセス、「結晶のようなもの」の本当の意味での敷衍はないはずで、そのために力を尽くすのも悪くないなと思いませんか?

今後も、私がCSに取り組んで感じたことを不定期で記事にしていければいいなと思っています。

仲間募集

さて、MNTSQでは、ともにリーガル業界の課題解決に取り組んでくれる仲間を募集しています。

私のように法務経験を生かしてCSに転向するのはお客様の気持ちやニーズがわかる点でアドバンテージになると思いますし、エンタープライズSaaSのCSの実務経験を持つというのは、キャリア形成としても希少性の高い武器になると思います。

また当社ではリーガルの専門性を生かしてCSだけでなくほかの分野に足を踏み出している例もあり、適性や志向を踏まえて幅広く活躍していける環境と思っております。

例えば、今泉はRubyのプログラミングを身に着けて自動ドラフティング機能の開発に参画するなど、「リーガルエンジニア」として大車輪の働きを見せています。

もちろん、当社のセールスやCSになるために法務や機械学習のバックグラウンドが必須というわけではありません。これまでの営業やその他の職務経験を生かしていただく可能性はむちゃくちゃありますので(語彙力)、ご興味を持った方はカジュアル面談から、ぜひお話ししましょう!


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