【読書記録】烏に単は似合わない(阿部智里)
【あらすじ】
人間の代わりに「八咫烏」の一族が支配する世界「山内」で、世継ぎである若宮の后選びが始まった。朝廷で激しく権力を争う大貴族四家から遣わされた四人の后候補。春夏秋冬を司るかのようにそれぞれ魅力的な姫君たちが、思惑を秘め后の座を競う中、様々な事件が起こり…(あらすじより)
【感想(ネタバレあり)】
数年前から追っている阿部智里さんの八咫烏シリーズの1作目を久々に再読。
和風ファンタジーは十二国記シリーズ以来、なかなかハマれるものがなかったけど、これはハマった!とにかく世界観がしっかりしてて、山内の世界にあっという間に没入しちゃう!
春夏秋冬を司るような四家の姫たちの着物や宮中の行事の描写が本当に綺麗で想像しながら読むのも楽しい。
一方で朝廷と四家の政治的な駆け引き、思惑がちょっと不穏な雰囲気も醸して平和なだけではないのが面白い。
四家の姫は、最初
あせび→純粋で控え目でかわいい
浜木綿→凛々しい美女でちょっと怪しい
真赭の薄→綺麗で華やかでちょっと嫌味
白珠→冷たい美しさ、でも切実さがある
っていうイメージで、特に主人公っぽいあせびは若宮の妹の藤波とも仲が良いし、あせびが后に選ばれるのかな〜と思っていたら!全然違って作者の思惑通りに騙された〜〜
あせび、悪気なく自分に都合いいようにしちゃうサイコパス味が強いキャラだった。本当に騙された。逆に浜木綿は難しい立場ながら若宮のために動くいい娘だったし、真赭の薄も一皮むけて気持ちの良い姉御キャラになったり、白珠もちょっと性格悪いけど、家のために自分の気持ちを押し殺して頑張ってた健気な子だとわかって、最初の印象とガラッと変わった。
結構忘れてるところもあるから、2巻以降も読み直す!
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