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自分は何を武器にするといいか実験したくなった話 #デザイン戦術大解剖
デザインに触れる機会はあっても、デザインをどう活かしたらいいか悩みを抱えたことはありますか?おしゃれで魅力的にするのはわかるけど、専門的すぎて詳しいことはわからないな、となりますよね。
そこで、本記事では、非デザイナーの筆者がデザインを「武器」として使うための装備方法や、戦い方を解説した「デザイン戦術大解剖」と題したイベントで現役デザイナーからお話を伺いました。
デザイナーだけでなく、デザインに興味のある方や、何か新しいことを始めたいと思っている方は、ぜひ最後までご覧ください!
講師紹介
【 安村シン / SHINWORKS代表】
成城大学経済学部卒業後、一般職への就職を断念してデザイナーを志す。
日本デザイナー学院へ進学したのち、都内パッケージデザイン会社へ就職。
大手・中小のNB・PBパッケージデザインやディレクション業務を経験し、2018年にデザイン事務所SHINWORKSとして独立。
現在はパッケージのほか、広告、装丁、WEB、ロゴ制作からブランディング領域まで拡大中。
はじめに
デザイン戦術大解剖は8月14日(土)東京大塚にあるリトルスクエアさんで開催されました。遠方の方もお越しいただけるようにオンライン配信も実施。感染症対策をバッチリ行っての開催です。
LITTLE SQUARE
オリジナルキャラクターと一緒にお茶が飲める不思議なカフェ。
現在1周年を記念し、<魔導書>を作っています。
以前も今回の講師シンさんをお迎えしてデザイン講義を行ったことがあったそうです。その時の様子はこちらをご覧ください。
今回250ページ越え(?!)の資料をご用意いただいておりました。凄まじい熱量です。本記事では筆者が特筆したい点を抜粋してご紹介いたします。
まずはタイトルにもなっている「デザイン戦術」についてのお話です。
「デザイン戦術」の定義
ここで表現する「デザイン戦術」とは、理想的な流れとしていわれる「戦略があって、戦術をたてて、施策をする」と定義します。
1. 戦略 Why
どこを狙うか?
誰に向けて届けるか/誰のためにデザインするか
2. 戦術 What
なにをするか?
コミュニケーション設計/どこでどんなメッセージを伝えるか
3. 施策 How
どうやるか?
コミュニケーションの手段/実際のデザイン
「デザイン」の意味するところは広いので、施策だけのこともあれば、戦略まで含む場合もあるとのこと。戦略から関われたら最強。もはや共同企画者、経営者の域で思考を巡らせることになります。
”デザイナー”の仕事からじわりじわりと拡張していく、それが・・・
とのこと!
デザイン戦術を解剖して要素に分けたら、一見複雑でとっつきにくいデザインの世界も自分で使いこなせるようになる・・・はず。
デザイン以外でも応用できると感じたものをいくつかご紹介します!
印象に残すにはエッジを立てよう
デザイン思考範囲 イメージ図
普段生活の中で、人は細かな違いを見分けられない。
(髪切っても整えたぐらいだと気付かれないのもそれか・・・?)
強く「覚えよう」としないと記憶にも残らない。
(昨日何食べたか覚えてないことが多いのもそれか・・・?)
デザインでいえば、「なんかほら、あの」とか「○○なやつ」と印象に残るものはありませんか?
何か物足りない時は・・・
・どこかに収まろうとしていないか?こぎれいなだけのデザインになっていないか(緑矢印)
・パンチが足りない時、最初から綺麗に納めようとするより、なにかひとつ、振り切ってみる(ピンク矢印)
・一回尖ったのを考えてから「さすがにちょっと」と整えていくと、物足りない時よりも遠く(オレンジ矢印)に着地できるそうです。
お試しあれ!
個人のコカ・コーラ化実験(色で戦う!カラー戦略)
赤背景に筆記体で何か書いてあったらコカ・コーラかな?と思うぐらい定着した印象がありますよね。サンタクロースの赤い衣装も、コカ・コーラのキャンペーンから生まれたほど。(参考)
「色の持つ印象は、記憶に残り、めちゃめちゃ強い武器になる」
個人でも、カラー戦略はできるのか実験をしてみているとご紹介いただきました。
それは・・・
こちら、シンさんです
戦略的に考えてみたところ、以下のポイントが挙がってきたそうです。
「黄色のポジションが空いてる(鮮やかな色を着ている男性が少ない)
「イメージ自体、明るい印象」
「好きな色」
「好きなキャラの色と方向性が一緒」
このポイントをもとに、イメージカラーを「黄色」に決定し、普段の服も、アイコンも黄色に統一!
3着ユニクロで黄色い服でそろえて、普段から着るようにしてみたら、
「アイコンと同じだ!笑」と言われるようになったそうです。
「シンさん = 黄色」(みんなの反応)から、
「黄色 = シンさん」(黄色い人がいたからシンさんだとわかってもらえることが増えた)に段々シフトしてきたとか。
小さく実験し、小さく失敗して経験値を貯める作戦は、色んな場面で応用できそうですね!
筆者のイメージカラーは白、みなさんは?
筆者は複数のコミュニティ運営に顔を出すことが多いのもあって、どのコミュニティの色にも変化できるように、イメージカラーは「白」です。アイコン全部、白っぽいものにして、どんな人かわかりやすいように写真にしています。この話を同席していた方にシェアをしたところ、もう一つ意味合いをつけていただきました。
「どの絵の具セットにも白が必要。全体をまとめるのに必要な人です」
みなさんはいかがでしょうか?自分のカラー戦略を考えるのも面白い視点なので、思いついたらぜひ教えてください。
みんな凄すぎ問題からみる個人の成長戦略(ライバルに差をつけろ!)
パッケージデザイナー時代の「”ライバル”多すぎ」問題
シンさんは、経済学部を卒業したあと、デザインの専門学校に入って、パッケージデザイナーの道へ進まれました。周りを見渡せば、みんなセンス良すぎてポートフォリオもレベルが高すぎて勝てない。どうしよう・・・。と悩んだそうです。
生存戦略
勝っていくには「自分にしかない武器を持もちたい!」と考えられたものがこちらです。(戦略なので大枠です)
自分は好奇心が強い! → 武器にしよう!
タイポグラフィーに関心が強い人が少ない → 武器にしよう!
デザインとストイックに向き合う時間は好きでやっちゃう → 武器に!
これらを、戦術に落とし込んだのがこちらです。(赤字部分)
シンさんの強みだったのでこの戦術にしたけれど、誰もがやる必要はないといいます。すごいなぁって思っていたシンさんの同期の方はこんなことせず、もっとスマートに素敵なデザインを作っていた。自分にはできないので、他の方法で戦おうとして、この戦略でやってきたとのこと。
同期と自分を比較した時に、これだったら自分が出しやすいものを模索し、
「学び続ける人」を自分の成長戦略に置いたとのことです。
現在、魔導書を創っています
今回の開催場所となった、リトルスクエアさんはもうすぐ1周年。
素敵な本を作って楽しんでもらおうという考えから「魔導書」を製作中です。シンさんが、魔導書のアートディレクターをやっています。お店側から説明をしていない部分についても、シンさんからは「こういう意図でカフェが作られているから、ここはこのデザインにしよう」と提案がたくさん出てくるそうです。(すごい)
気になる方はぜひ、覗いてみてください。
まとめ
主に本編よりもコラム中心にまとめた記事となりましたが、「自分の場合はどうかな?」と、デザイナーでなくとも置き換えやすい思考プロセスを教えていただけたなぁと感じます。
まずはスタートの部分、武器の手に入れ方を知れたので、武器と戦略を考えていきたいと思います。
武器を手に入れる
∟ どんな武器にするか?
∟ まわりをみて自分が興味があってイケそうなスキマを探す
∟ イケそうなスキマに対して賭ける時間を増やす
ここまでお読みいただきありがとうございました!
まーちん
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