僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

文春新書の
「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」を
読ませて頂きました。

この本は、山中伸弥さん、羽生善治さん、是枝裕和さん、山極さん、永田和宏さん
それぞれの講演と対談からなります。

山中さんは、
元々大阪の町工場の息子山でした。

お父さんを助けるために
お医者さんを目指されました。

しかし、お父さんを亡くしたのと
自分が何時間も手術に時間をかけていることから
自分は医者に向いていないと考えました。

そして、お医者ではなくて、
研究者を志し、アメリカで渡米しました。
そこでips細胞と出会いました。

そして帰国して、
大学の助教授として
ゼミを持つことになりました。

しかし、実績がないため学生が
ゼミに集まりません。
そこで、ある作戦に出ました。

それは、ビジョンを掲げることでした。
ハッタリをかましました。
そしたら、人がたくさん集まり、
むしろ全員は入れれないため、
選考の試験を実行したそうです。

山中教授は言います。
渡米することの大切さ、
おもっているよりも世界との壁は少ない。
そして、何かに没頭して、
挑戦することの大切さをときました。

映画監督の是枝山は、
元々テレビマンからのキャリアを
始めます。

そこでは、
ロケで、東南アジアへ行ったそうです。
そこで日本人が作ったカレーは
世界に通じるのか?
ていう世界観です。

しかし、実際やって見ると、
思ったよりも厳しい世界線でした。

現地の人たちは、
日本人が作った料理を美味しいと
言って、むしろたいらげたそうです。

そこで、もう一度
現地の人と交渉して、
あまり美味しくないと
言わせたそうです。

つまり、やらせというやつです。

しかし、帰国して、
上司にものすごく
怒られたそうです。

思い通りのVTRは面白くないと、
自分の想像力を超えてこそ面白いと、
だから、セレンビティというか
奇跡的にそこで起きたリアルを
伝えるんだと、そのマインドに変わって
からこそマインドが変わったそうです。


山極じゅんいちさんも面白かったです。

彼は、日本の霊長類の研究の第一人者です。

一般的に猿の群れは、
ボスザルがいて、
その下に子分というか
奥さんたちを従えます。

そして、そこの群れの
雌たちはそこから出ないそうです。

しかし、唯一その法則が成り立たない町を
発見しました。

それは屋久島の猿でした。

屋久島の猿は、
群れから一匹の猿のメスが
他の、群れを
持たない若いオスと
結婚して、
新たな群れを作ったそうです。

また、ゴリラは、
胸を叩くと威嚇すると思われていました。

しかし、現実は、違いました。
現実は、ゴリラが胸を叩くのは、
一緒に遊ぼうという意味だそうです。

また猿だと、目を見ると言う行為は
さずに、弱い猿は、目を逸らすそうです。
それは喧嘩にならないように
わざとずらしていたそうです。

しかし、ゴリラは違って、
逆に目線を合わすそうです。

それは、仲良くしようと
相手を理解しようとしているからだそうです。

人間に近い動物は
猿ではなくて、
チンパンジーではなくて、
実はゴリラだそうです。

すごく面白いなと思いました。

知らないことを
知ると面白いです。

常識は常識じゃなくて、
その世の中や自分が考えていることまで
考えがひっくり返る時が
すごく面白いと感じました。

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