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夢違/恩田陸/角川文庫

※注意※
この記事は私の感想なので口調や言葉遣い、あまり気を使いません。
文章も考えて打ちません。読みにくいでしょう。
そして見ている貴方の、好きなものを否定するかもしれません。
私は私のためにこれを書いているので、ごめんなさい。
それでもよろしければお暇つぶしに眺めてください。


中々に怖い話だった。読了。

主人公ヒロイン共に嫌いじゃないんだけど、
サイドがわしは無理だった。
石清水も鎌田も嫌い。


石清水は何かを知っている風だけれどスカシっぽい感じ。
知ったかぶりみたいな感じだろうか、あんまり好きじゃない。
あと個人的に情報ばっかり聞き出して自分の事言わない人嫌い笑

鎌田はおっさなんのにスカシっぽいのがやだ。
いやおっさんかわかんないけど、主人公より上っぽかったから主人公よりおっさんってことだ。
自分は達観してます感があんまり好きじゃなかった。

本の終盤でわかるけどお前さん困ってるなら必死になれよ。
何悠長に他人に期待してたやねん。なんやその上から目線。って感じ。
若いわけでもないのに、必死こいた上での天命待ちじゃない人は自分を過信していそう。あまり好きじゃない。
といって自分がブーメランだったらすごい嫌だ笑

嫌いな人っていうのは自己紹介だもんね。

▲あらすじ

―――人が見る、夢を可視化した世界。
可視化なんて言うとなんだか堅苦しくて、想像しにくいけど、
手相みたいに夢を判断する仕事が出来たのだ。

装置を付けて眠って、夢の中の映像をビデオ化する。
そういう現代になった世界。
装置を付けるのは夢を見てもらう側。
夢の映像を判断するのは、夢判断師。


主人公はそんな夢判断師の一人。
10年そこらとかなのかな?
夢を見ることが出来る、つまりは夢札を引けるようになってからの浅い歴史の中で出来た職業の人。
.

人数が少ないためか中々の忙しさの中
主人公である野田ヒロアキは奇妙な事に巻き込まれていた。
幽霊のようなものに出会った。

苦い思い出のある、兄の死んだはずの彼女。
どうして自分の前なんかに現れるのか?


それは次第に伝播して、なぜか今巷を騒がしている小学校集団白昼夢事件へと繋がる。
白昼夢事件に関係する児童の夢の中に、彼女らしき人物が現れたのだ。
そして白昼夢は神隠しになり、神隠しにも彼女の痕跡があり。
彼女との繋がりがないはずの子供たちが消えたのだ。


犯人が、いるのか?
彼女が犯人なのか彼女は何がしたいのか、生きているのか。
ヒロアキは他人の夢札を通じて、現実で彼女を探すのだ。―――

という。
そんな感じの話。
なんかちょっと違うかもしれないけど。

話は結構ゆったり進む。
視点はずっとヒロアキのもので丁寧に書かれているから、
山とか谷がわかりにくくてつまらないって思う人もいるんじゃないかな。

私も中盤ずっと話が低速だからつまらないなあとか思っちゃったし。


ただ恩田さんの話ってあんまりジェット感ないから、
はまらないと遅く感じるのかもしれない。
短編ですら低速だと感じるし笑

でもそのゆっくりさに哀愁みたいなものとか、ジュブナイル?みたいなものを感じるのかもしれない。
冬の、家じゃないところで一人で過ごす日みたいな感じ。


美術室とかで冬にストーブ出してもらって一人で誰か待ってるみたいな笑
そんな感じの雰囲気が恩田さんにはある。
時間は進んでるしやることもあるし、
家でもないから気も抜ききれ無いんだけどなんかだらっとしちゃってずっとこのままならいいのにーみたいな。
そんな感じの雰囲気があるよね。

以下、頭がこんがらがったまま書いているので支離滅裂部分。

思考回路メモ。

夢違は、何を書きたかったんだろう?


話は面白くて、読みやすいは読みやすくて。
雰囲気も好きで、でも何が書きたかったんだろう。

これに似てるもので、球形の季節っていう話があるんだけど、それにちょっと似てる。
救いがないっていうか、これが得られる答えの中だったら最善策みたいな。


恩田さんを投げっぱなしっていうけど、
これを現実と考えたら現実ってこんなもんじゃないだろうか。
エンターテインメントを好ましいと思う人には、オチは??とか思われるんだろうか。
なんだか悲しい。日常に落ちなんてねえよ。


私はエンタメの小説のが嫌い。
落ちを作るにしても映像化した方が大体面白いから。落ちが薄いものが多いし。
だったら映画監督とかが普通に作った脚本の方が面白いって思うし。
まあ、エンタメ小説の方が映画とかになりやすいし売れるんだけどね。


結衣子はどうしたかったのだろう。

タイトルの意味だとか、観音様の事を見ると彼女は疲れてしまったんだろうか。
同時にヒロアキも疲れちゃったのかな。
心情を想像するってすごく難しい。だから読了後は結局、恩田さんって面白いになるんだけど。


何が書きたかったってそういうこと、
世の中の売れている小説って目的とかがはっきりしてる。
殺人犯を捕まえたら2に行ったり終わったり。
復讐を果たしたらその人の人生が終わったように物語が終了する。
わかりやすいけどもう二回も見ない。だってもう考える事があまりないから。


結衣子はどうしてそうなったんだろう。
どういいたいんだろう恩田さんは、みたいな感じ。

どうしてこの本が怖かったって、
人の疲れたとかもう嫌だってそういう意思を持ったまま夢の中の住人になったのかなっていう描写があって、
想像しちゃうとエルム街の悪夢のフレディみたいだし、筒井康隆さんの七瀬シリーズの最後みたいだし。


すごく怖いなって。
人の意思なのに人にできないことをしてるわけじゃないですか。すげえ怖いと思う。

恩田さんはこれが言いたかったのかしら?

夢っていう、可視化してはいけないんじゃないかっていう人間の意思に輪郭をつけてしまったから従って人間自体も進んでしまう人がいて、
人間なのにおかしな方向へ進化してしまう、みたいな…


わからないけど。

SFチックに考えると全知全能やん。
七瀬シリーズにすごい引っ張られてるけど、
生きていないのに他人の意識に入れて、人の意思は持っていて。
っていう。


結衣子の行動は、
神隠し事件の伝播を停めたかったんだろうか?
神隠しした子供たちがお堂に帰ってきたのは、結衣子が戻したんだろうか?
か?なんて言ってるけど多分結衣子が戻したんだろうな。

夢が変わりますようにがテーマって事で、
夢を変えるために神様になっちゃいましたみたいな話なのかな、すごい端的に言うと。
前に恩田さんのQ&Aを見たんだけど、私はこれは神様を作る話だと思ってる。
教祖様とか、そういう。

方向性としてはこういう話を作るなら、夢違もそうなるのかな、なんて。


結衣子自身が幼少期神隠しを体験して、
いくつかの嫌な予知をして、
きっと最後の春の夢も見ていたんだろう。
だから、あの春にを直接ヒロアキに言えたんだろう。
でもそれがいつの夢かわからない。
火災の時期に対しては日付予知ができないレベルだから自分も巻き込まれたとして、
その後神隠しにあってその空白の時間に子供たちに接触したって感じなのだろうか…?
こんな平行時間じゃないのかもしれないけど。


ってなるとなんらかの事件を回避するために全員を神隠しに入れたんだろうな。
集団運転手神隠しもそれかなと。


自分が夢の意思になることでそれができた、みたいな感じなのかな…
見てる限り神隠しに共通点が見つからないというかわからない。
子供だからこそ神隠しにあうなら強引で納得できるけど、大人もなるってことは何かの事故回避のために結衣子が神隠しにしたのかな、と。

自分で書いててごっちゃごちゃだな。


結衣子の貴方なの?
っていうヒロアキのような姿。
子供たちが見たヒロアキの姿や、自分に覚えのないヒロアキの姿は、
まさしく素直な、結衣子の夢だったんじゃないだろうか。


予知夢だけを見るんじゃないのは当然だけど、
人よりもよっぽど予知夢を見てしまう結衣子。
貴方なの?に通じる言葉が特に見つかってないから、結衣子の望んでいたような言葉を夢の中のヒロアキはいったんじゃないかな。
だから、驚いていて自分の中の欲みたいなものにびっくりしたとか。
ある意味達観してしまうような能力を持っていて年齢相応とかがなくなったのに、自分がこんな夢を見るのか、みたいな。


だから、
神隠しを起こしたりして人を結果的に助ける未来を作っているのに隣にはヒロアキがいる、みたいな。
ヒロアキが隣にいると安心して眠れて、先を見る事ができる。
それが安心してこの選択(神隠し)ができる、みたいな感じなんじゃなかろうか。


なんて。

あの春に再開できるから、夢と違くなりますように。
そういう事なのかしら。
そういう事なのかなとか言っておいてなんか時間軸ずれてる気もするけど笑
うーむ難しい。

おわり。

はとりついったー

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