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早稲田卒ニート365日目〜あなたが居たから私は〜
ちょうど1周年となる365日目を以て、拙noteは最終日と致します。1周年といっても実はちょうどではなく、更新が1日飛んでしまったことが何度かあり、そのせいで少々のズレが生じてはおります。そんな怠惰を重ねつつではありますが、誰からも強制されているわけでもなくここまで書き続けてきたことに若干の驚きを自覚しているところではあります。
もっとみる早稲田卒ニート364日目〜マイヒーロー〜
私の幼少期における自己形成は、仮面ライダーを抜きにしては成し得なかった。アギトに始まり、龍騎、ファイズ、ブレイド、カブトの5つはとりわけ、強烈な愛好に取り憑かれている。平成初期の仮面ライダーは、本当にカッコよかった。
東映特撮公式チャンネルで、ファイズの映画が公開された。今見てもなお面白い。ワクワクする。
仕入れ。
大矢先生がパスタの本を書いているとは、まさか知らなかった。興味深い。
池田
早稲田卒ニート363日目〜テメエの目はどこに付いてやがんだ〜
歩きながらふと、村上陽一郎の『あらためて教養とは』を思い出した。正確に言うならば、信号待ちをしていて、ガード柵に寄りかかっているときに忽ち思い出されたのであった。
『あらためて教養とは』は、大学生の時に買って読んだのだったが、その最後に、「教養ある人間に見られるためにしてはならない100のこと」だったか、そんな様な名前の項目が羅列されていた。例えば「人前で髪の毛を触らない」だとか、「流行語を使わ
早稲田卒ニート362日目〜「バカ」を尊敬せよ〜
今尾恵介『地図記号のひみつ』、読了。
どんな分野にも、それに心血を注いでいる「バカ」がいるということは、何かを学ぶにあたって決して忘れてはなるまい。誰かが真剣にやっているものを、よく知りもしない分際で軽々しくバカにすることなど無礼も極まる。本物の「バカ」を、ただのバカがバカにしてはならないのである。
それが対象への敬意をもたらすのだろうと思うが、そういう最低限の敬意さえも持てない人が多い。
早稲田卒ニート361日目〜遊ぶように学ぶ〜
読了。敗戦前後の教育の転換期を生きたからこそ出来上がった授業スタイルだ。しかも私立ということもある。
過剰にやってこそ余裕が生まれる。その通りだ。必要最小限でやっている奴ほど、いつまでたってもせかせかしてばかりいるものだ。逆説において真理あり。
早稲田卒ニート360日目〜読んで読んで、読まれて読んで〜
明るく朗らかな授業は不得意である。というのも、人生が順潮に乗っかって進んだこともなければ、優等生であったこともなく、生きることへの懊悩を失ったこともないからである。むしろ、敗北と不幸を生きた記憶ばかりが私の肩を抱いている。
しかしそんな話を青年らが案外面白がって聞くのだとすれば、人生というのは多くの場合、必ずしも幸福ではないということなのかも知れない。が、そこで着地するだけなら、つまらぬペシミズ
早稲田卒ニート359日目〜spice king〜
以前のカレー屋と比べて、ナンとチキンについてはこちらに軍配。
大体ナンおかわり自由となっているが、そもそもナン1枚がデカい。そう容易に何枚もいけるもんではない。
花粉が余りにひどく、鼻水は止まらず目は痒み、そういった諸症状のせいで集中はとことん削がれてしまう。歩き読書も捗らない。
早稲田卒ニート358日目〜ゴールデンスランバーだ!〜
『「利他」とは何か』、読了。
そして、牧野剛『人生を変える大人のための読書術』もまた、読了。今朝歩きながら読み始めて一気に通読してしまった。牧野先生の文章は、読ませる文章だ。
BOOKOFFの安物棚から。柳田理科雄が目に留まってしまったので中をペラペラとめくってみると、どうしても買わずにはいられなかった。
広中平祐は中学受験の説明文でも登場するが、この文庫本の解説を、なんと小澤征爾が書いてい
早稲田卒ニート357日目〜また仕入れ〜
恒例のBOOKOFF100円。のみならず、今回は初めて、単行本110円〜220円コーナーを全て眺めてみた。どうせ大したことなどあるまいと侮っていたところ、驚かされた。
まず初めに目に飛び込んできてしまったのが、牧野剛先生の著書であった。まさかここで出会うとは衝撃だった。まるで見てはいけないものを見たかの様な感覚であった。
なるべくひと目につかぬ様抱えつつも、この発見のせいで火が点き目が迸り、斎
早稲田卒ニート356日目〜戻ってきてくれた〜
落とした鞄が帰ってきた。拾ってくださった方は匿名で届けたあと直ちに去られてしまった様で、お礼をお伝えすることは叶わない。
貴重品は全てポケットに入れていたため、もし帰ってこなかったとしても、落としたことによる損失は経済的には小さかっただろう。しかし鞄の中には本が6冊入っていた。また買えばいいものであるとしても、失くしたとなれば心が落ち込んでしまうに違いなかった。それが何よりの救いだ。それに買って
早稲田卒ニート355日目〜第十一大吉〜
大学3年の頃だったか、その年の3月11日に、特別のわけもなく浅草寺へ行った。特別なわけはなくとも特別な思いはある。それが毎年3月11日である。その曰く言い難い思いが、私の足を浅草寺へ向かわせたらしい。
浅草寺のおみくじは、筒を振ると数字の書かれた棒が出てくる。その数字と同じ数字が割り当てられた引き出しを開けるとそこにおみくじが入っている。私の引いた数字は11。妙な偶然だと思いつつ中を開けると、大
早稲田卒ニート354日目〜目分量ということの意味〜
銀座のルパンというバーは、太宰治の写真で有名だろう。他にも、坂口安吾や織田作之助が通ったらしい。
私が働いていた銀座のバーは、全日本チャンピオンのオーナーバーテンダーの店で、その人は正真正銘の職人であった。
そのマスターは、「美味しさは点だ」と言っていた。カクテルは周辺的に出来上がればよいのではなく、常にある一点のみを目指して作られる。それゆえメジャーカップを使い、寸分の狂いなきよう神経質に計
早稲田卒ニート353日目〜中動態myself〜
少年がお皿を落として割ってしまった。割った責任はその少年にあるだろう。しかしその少年はもしかすると、返ってきたテストの成績の悪さを母親からガミガミ叱られていて機嫌が悪かったのかも知れない。そのせいでカッとなっていて皿を落としたのだ。では、少年をその様な心情に至らせた母親にも責任が求められるべきだろうか。ところがその母親も、連日の夫婦喧嘩によってここ数日はご機嫌ナナメで、そのせいで息子に強く当たって
もっとみる早稲田卒ニート352日目〜畏怖する精神〜
今年の埼玉県立高校入試の説明文は、今年の東大の第1問と同じく、小川さやかが筆者であった。
「畏れなきところに学びはない」と、前田英樹が書いていた。全面的に賛同させてもらいたい。
例えば教師に対する畏れのない、或いは学ぶ対象への畏怖がない、それゆえ自らを相対化する視線を持てずに軽々しく学ぶ者の多い様に思う。教師は教師であって、単なる「解説者」ではない。簡単じゃんと思い上がったその瞬間、目の前の一
早稲田卒ニート351日目〜読むよ〜
小塩隆士『高校生のための経済学入門』、読了。
終わって直ちに、前田英樹『倫理という力』を読み始めたが、瞬く間に引き込まれる様な文体である。前田英樹は、『ベルクソン哲学の遺言』と『小林秀雄』しか手持ちになかったが、のめり込んでしまいそうな文章であることを再確認させられた。
早稲田卒ニート350日目〜仕入れ〜
恒例のBOOKOFF100円。
前田英樹に塚原史、古い版の講談社現代新書は、見つけるたびについ買ってしまう様な魅力的なラインナップがある。
石川文康の『カント入門』が100円とは、これは大きな収穫である。