「ア式に来て思うこと」 1年・藤本隼斗
大学サッカーは楽しい。
これが、今私が思うことである。
私は小学校からサッカーを始めたが、ずっとクラブチームに所属しており、部活に所属したことはなかった。そのため、部活に対して、なんとなく「先輩後輩の関係が堅くて厳しい」というイメージがあった。
この4月から大学に進学し、大学サッカー部に入る前までは正直怖かった。
しかし、実際にア式蹴球部に入ってみると、それまでのイメージとは全く違っていた。先輩方は優しく、そこには自分がやりたいことができる環境があった。後輩である自分たちが意見を言いやすい環境があり、先輩の考えを聞ける機会も多いため、様々な考え方を吸収できる。それはピッチ内外両方で言えることだ。大学に入る前の自分と、今の自分では物の考え方が180度変わったとすごく感じる。先輩の話を聞く中で、自分と似た考えを持った人もいれば、全然違う考えを持った人もいる。これは当たり前のことだ。しかし、中学・高校と同じチーム、ほぼ同じメンバーでサッカーをしていた6年間は、似た考えを持つ人が多かった。同じ高校に通い、一緒にサッカーの練習に通っていれば当然のことかもしれない。だが、ア式蹴球部は違う。色々な環境でサッカーをしてきた人がいて、様々な考えを持った人がいる。要するに、自分とは違う考えを持つ人が多いということ。これは私にとってすごく新鮮な出会いだったのである。
このことを感じたのは、自粛期間中のことだ。ア式蹴球部に入って2ヶ月しか経たずに、コロナウイルスの感染拡大により活動自粛期間に入ってしまった。自粛前の2ヶ月間では、先輩達とピッチ外でコミュニケーションをとる機会はそれ程多くはなかった。しかし、自粛期間という、サッカーができなくなった状態が逆にプラスに働いた。普段ピッチ外でコミュニケーションをとれていなかった先輩などとzoomで話すことができ、色々な話をしたことによって、自分の考え方の幅が大きく広がった。これが今楽しいと思う1つの理由である。
2つ目は「自由」ということだ。この「自由」とは、大学に入り高校の時より自由になったというわけではなく、ア式蹴球部の中で自分を「自由」に表現できるということだ。つまり、自分がやりたいと思うことをやることができるということである。ピッチ内であれば自分のやりたいプレーを周りに伝えれば自分の意見を尊重してもらえる。ピッチ外であれば、自分がやりたい企画に参加することができるのだ。
実際に私は、自粛期間中に高校3年生に向けて主に大学受験をサポートする企画に参加することができた。大学に入って初めて、ひとつのものを数十人で、少しでも人のためになるようにと作り上げた。今思うと、参加してよかったと心の底から思う。このように、やったことのないことにチャレンジすることができ、自分がやりたいことができる環境があり、一緒に成し遂げる仲間がいることがすごく嬉しいと思うとともに、すごく楽しいと感じる。
私は、先輩方から、サッカーを含めいろいろなことを吸収できる場にいられることをとても幸せだと思う。
これからも、このことに感謝しながらこの環境を楽しんでいきたい。
◇藤本隼斗(ふじもとはやと)◇
学年:1年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:柏レイソルU-18