3.11インタビュー企画第1弾!

お久しぶりです!

まもなく、東日本大震災発生から11年が経とうとしています。そこで今回は7回にわたり、気仙沼での活動に携わった経験のある方々にインタビューを行い、内容をまとめた記事を掲載していきます!


第1弾となる今回は…

東日本大震災が発生した2011年から、気仙沼チームとして活動に携わってこられた、気仙沼チームOBの嘉戸さんにインタビューした記事を公開します!
嘉戸さんは、2011年度に早稲田大学に入学し、チーム発足前から気仙沼で復興支援活動に参加されてきた方です!


早速、質問に移っていきましょう!


Q1.震災当時、どこで何をされていましたか?


高校の卒業式も終わり、東京都内の自宅マンションにいました。家具が倒れるとまではいきませんでしたが、家の小物が倒れてきた記憶があります。
当時は東京でも震度5弱を記録し、自身が経験した中で一番大きな地震でした。
マンションの1階に様子見に行くとエレベーターが止まっていて、管理人さんと一緒にお住まいの方のベビーカーを上の階へ運ぶ作業などをしていました。

ニュースを見ると、3月11日当日は東京の状況についての報道が多かった覚えがあります。東北の被災状況について詳細に知ったのは、翌日の12日以降になってからだった記憶があります。

Q2.気仙沼との繋がりのきっかけは?

日々の報道等を通じて被災地の状況を知るにつれて、「自分も何かしたい、何かできないか」という気持ちに駆られました。震災の影響で大学の授業開始が5月に延期になったこともあり、4月に東京都が募集をかけていたボランティア便で1週間宮城県にて活動したのが始まりです。

当時は石巻が中心で、最終日の1日だけ気仙沼を訪問しました。気仙沼の凄惨な被災状況を目の当たりにし、帰りの車中では涙が止まらなくなった事を覚えています。

5月に授業が始まり、6月には大学が派遣するボランティア便に参加しました。それ以降も各地のボランティア便に何度か参加する中で、単発ではなく組織として継続的に復興支援活動を行えるようにしたい、と考えたことが、現在の「気仙沼チーム」発足のきっかけです。

Q3.徐々に復興が進む気仙沼を見て感じた事は?

6月の時点ではスーパーが営業を再開しており、日常生活が少しずつ戻ってきたのでは、という感覚がありました。夏以降も、瓦礫やヘドロ特有の臭いがなくなったからなのか、被災状況の段階が変化した印象がありました。

1年が経つと、みなとまつりを始め中断されていたイベント等が少しずつ戻りつつあり、まちの中で、以前よりも笑ったり、楽しんだりする雰囲気が大きくなりつつあるのでは、と感じました。

その一方で、仮設住宅では段々と住まう方が少なくなりました。気仙沼で生活する、というよりは、仙台など他の地域に人が流出してしまっている…と感じる事も増えました。

Q4.気仙沼の持つ魅力とは?

景色が綺麗、食べ物は美味しい、朝ドラの舞台にもなった…というように、外部の人間からすると観光資源が地域に多く存在する部分が一番かなと思います。
活動の中で生まれた自分と気仙沼との強い関係性は、地域の方々が作ってくれたものだと思っています。そして、その関係性をずっと持続させてもらえるような場所である事は、気仙沼の持つ魅力だと感じています。

Q5.現地で一番印象に残っている人は?

私にとって一番は、高橋社長ではないかと思います。早大生として最初に気仙沼に行った際や、活動拠点のご提供、東京での講演など、節目節目で多岐にわたる協力をいただきました。社長がいなければ、チームとしての活動もどこまでできていたか…と思う事も多いです。

※高橋社長:株式会社気仙沼商会代表取締役社長の高橋正樹さん。早稲田大学のOBでもあります。

Q6.気仙沼の将来像

コロナ禍以前に、「交流人口を増加させたい」と地域の方とお話をしていました。人が出たり入ったりと、循環する町になってほしいと思います。月に1度や年に1度でも、気仙沼を訪れる「交流人口」が増える事で、新しいアイデアが生まれるきっかけにもなると感じています。

そのために、交通網や宿泊施設などインフラの整備をしたり、外の人をより受け入れる雰囲気を醸成したりと、気仙沼に来やすい環境づくりや、地域内での交流の場づくりをする事が大切になってくるのでは、と思います。


Q7.震災から11年が経つ今、大学生にやってもらいたい事は?

既存の活動に縛られず、変化する状況に応じた活動を常に考えてほしいです。月日の移り変わりに応じて、次の段階で何をすべきか、という部分を考えてほしいです。

私が学生として活動していた頃は、現地に何度も足を運んで対話をする事が中心になっていたので、現在の状況で活動するのはすごく難しい事だと思います。それでも、地域の方々と何らかのコミュニケーションは取り続けてほしいし、そうした場が情報収集にも繋がると思います。

活動に関わる中で、楽しんでほしい、悩んでほしいと思います。悩む、と楽しむ、は相反するものではないと思っていますし、深く考え、深く悩みながらも、活動を通して楽しさを感じてほしいです。

今回のnoteは以上になります!
状況に応じて、地域のためにできる活動を模索してほしい、という言葉が印象的でした。コロナ禍で活動が難しい状況でも、我々大学生にできる事は何か、考え続けていきたい、と改めて感じました。

次回となる第2弾は、気仙沼で企業を経営されている方へのインタビュー記事を掲載します!
最後までお読みいただきありがとうございました!


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