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ふかづめのネイル、選択肢の広がり
「どうせ自分には」をつぶすと、ほんとに出来ることって広がるし、世界が楽しく感じる。これを最近実感したので、書き留めておく。
深爪、ノーネイルは職業病
ちゃんと理由があって、ずっとネイルをしてこなかった。
ネイル解禁となった学生の頃は、学習塾の講師のアルバイトをしていた。染髪やネイルは禁止だった。(ように記憶している。)
就職して、楽器修理を主な仕事にしていた頃はずっと深爪にしていた。
余談だけど、そう説明すると「あ、楽器を傷つけないためか〜」と察して頂けることが多い。でも実際は爪の方が脆いので、うっかり折れたり割れたりするのを防ぐ目的の方が大きい。後単純に長すぎる爪は作業の邪魔になる。
ネイルなんてしようとも思わなかった。
転職、晴れてネイル解禁
ネイルをしない20代を7年ほど過ごしていたある日、IT企業に転職した。ネイルに厳しい制約はなくなった。実際におしゃれな爪をした社員だっている。素敵。
でも私はネイルをしなかった。
本当はちょっとだけやってみたけど、セルフネイルがすごく下手だという事実が発覚して終わった。利き手を塗るの、難しすぎる。よれまくるし、爪以外の部分を塗ったりしてしまう。「うわ〜!こんなの、やってらんない!」と投げ出した。ほぼ初めてだから仕方がないんだけど、こちとら中途採用の社会人だし、すぐ結果が欲しかった。
爪を伸ばすことが生理的に受け入れられなかったのもある。当たり前だけど、爪が伸びると、指より先に爪に物が触れる。その感じがゾワゾワして、受け入れ難かった。そんな長さの爪で、ネイルサロンに行くには気恥ずかった。(多分受け入れてもらえるのに。)
「深爪だし、この爪に色を塗ったところで子供っぽくなるだけ」
という結論で、わたしは永遠にネイルをしない人生を選んだ。
youtuberとの運命の出会い
先日、youtubeでライフハック系の動画を見ていると、すごく素敵な方に出会った。一重のまぶたにシャドウを広めにつけ、華やかに見える目元、ふかづめに近い長さの爪に、鮮やかな赤いネイル...低めの声でもハキハキ喋るから、すごく説得力がある。
オシャレだしカッケーーーーー!
自分がややコンプレックスに感じている全てを、むしろ魅力として表現している彼女にすごく惹かれて、その日のうちにネイルを買いに行った。永遠にネイルしない、は覆された。奇しくも誕生日で、何か始めるには口実的にもちょうど良い。
なにごとも仮説検証
実際に深爪でもお洒落なネイルの人を見たので、自分の爪にもワクワクする。今回のネイルには勝算があった。
暗めの色であれば、深爪でも幼くダサい感じにはならないのでは?
という仮説のもと、私はボルドー、茶色に近いベージュ、くすんだグレーなど、落ち着いていて深い色を基準に選んだ。
結果は成功だった。暗く締まった色なら塗る面積が小さくても、なんとなく大人っぽく仕上がる。
もちろん腕が上がったわけではないので、ムラだらけで塗り直しをした。
二度目の挑戦はいきなり爪に塗らず、紙に線を書いて、線からはみ出ないように塗る練習をしたり、ムラなく重ね塗りできるような液の量を探ってみたりした。
今回は投げ出さなかった。youtubeでネイルの塗り方を調べたら、女子大生が器用に利き手の爪を塗りながら、「これは慣れ!!!」と断言していたし。
うん、何事もコツコツ仮説検証だよね。ごめんなさい。
できることが増えると自分で選べることが増える
さて、深爪ネイルを習得しつつあるわたしだが、別にずっとネイルを塗り続けるわけでもないと思う。お休みする時もあるだろうし、新しい色に挑戦して塗り始めることもあるはず。
大事なのは、する/しない を自分で選べること。
出来ないんじゃなくて、やるかやらないかを自分で選択できる状態になれること。今回はネイルだったけど、できることが増える醍醐味は、選択肢が増える事だと思う。
これが積み重なると、明日はもっと気分屋で生きていくことができる。
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