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水平歩道ってご存じ?山の危険学と人生の考え方

「1000回に1回死ぬけど絶景で気持ちいい所だよ」

日本にそういう場所がある


水平歩道は、富山県黒部市の欅平から仙人谷まで、黒部川上流沿いに約 13 km にわたって延びる歩道。

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仙人谷からさらに上流方面へ通じる日電歩道とともに、黒部峡谷の核心部「下廊下(下ノ廊下)」を通る登山道である。

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元々は電力会社がダム建設資材搬送に使っていたルートで、最近になり一般開放された

積雪期間は通れないので観光は9-10月に集中する

なお、2019年は1か月で5人亡くなっている

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体力もそれほど使わない為、女性や高齢者の観光客も多くなっている

一見整備されていて行けそうだなと思ってしまう

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事故とはそういう心理的罠による部分が非常に大きい

遊泳禁止の海水浴場も、やはり危険に見えない


実は必要になる長時間の集中力

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行程は非常に長い

13kmある

高所の恐怖感覚はマヒしてくる

一見何でもないような所ほど死亡事故が起こっているという事実がある

まさかここでは落ちないだろう

現場写真を見ると、道幅1mほどある場所だったりする

こちらの画像のように最初は手すりを使ってても、途中から手を離す人がほとんどだ。

この時たまたま躓くと、100m落下する

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実際の所、事故で亡くなる方は2パターンあると思う

1つ目は体力に見合わない登山、飲酒運転など本人の責任による部分

2つ目は安全運転をしているのに不運な事故に遭う方、泳いでてサメに襲われる方など

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大きく違うように見えるが、事故で亡くなるという意味では同じだ


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事故が起こる時軽視しがちなのが、集中力が切れたために事故を起こすというものがある

交通事故の前方不注意や、山でたまたま足を滑らせるなどだ

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だから「集中力不足」が事故原因の時もある

しかし、私は「集中力不足」は、本質的な事故の原因と思わない

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集中力が不足して事故を起こすものは、試行回数を増やせばいつかは事故が起こるはずだからだ

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やるから、行くから事故を起こす

登山のプロが偉いわけでもなく、登山のプロが装備不足の人を叱る場面などもあるが、私から言わせると両者とも考え方としては同じ域の人間だと思う。

むしろ上級者と言われる方は勘違いした知識で柔軟性を無くし、無謀さや慢心を生み、タチが悪いように見える

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プロ登山家が亡くなられたりするニュースを見ると、自然の判断は人間の判断と違い平等だと思う。そこに良い人だから死なないも、経験を積んでるから死なないも、無い。

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「安全に行きましょう」

「安全が一番大事」

口癖のようにそう言ったとしても、命が助かる保険にはならない

そういう人がいたら、考え方として理論的になっていないか、放棄している人と思ってしまう

「危険なので注意してください。」

「初心者の方は細心の注意を払ってください」

そう言いながら危険行為をするユーチューバーを見ながらそう思った

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