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指導現場で教わった大切なこと

おはようございます。

わらし、こと藁科侑希(わらしなゆうき)です。


起きてふと、少し前のことを思い出したので書きます。


●コーチの役割と責務は「選手目線」で考えること

数年前、ある中高一貫校のバドミントン部コーチ兼トレーナーとして活動をしていました。

今やその時関わっていた生徒さんたちは大学3-4年、あるいは就職しています。

時間の流れを感じます。


さて、そのコーチとして活動していた中で、とても思い入れが深い出来事がありました。

自分のコーチングへの姿勢におそらく業を煮やし、およそ3時間に渡るコーチングに対する熱いを顧問の先生から頂戴いたしました。

内容が気になる方は、ぜひ直接↓お話ししましょう!長くなるので笑

●打算や損得は見抜かれる

なぜそのようになったかというと、自身が「損得だけ」で動いていて、決して「生徒(選手)のため」で動いていなかった、ということが理由かと思います。

振り返れば確かに、「この謝金であればこれくらいの活動で妥当か」と自分基準で判断して、生徒らのことは本当の意味で親身に考えられていなかったのだと思います。

指導を受ける側は、そういった打算的な考えや行動を敏感に察します。

この時に、それを如実に感じました。


顧問の先生とのお話以降、中学部の朝練習がある時は毎日参加。

さらに、自分の都合ではなくコーチとしてお金をいただいている以上、そちらの予定を最優先に入れて行動するようになりました。

もちろん、謝金についてはそのまま。

取り交わし上は、週2回の約束でしたが、結局最終的に週7-8回は練習に行くようになっていました。


この時間は、今振り返ってもありがたく、貴重な時間だと思っています。

それもこれも、自分を許し、この時間を許容してくれた顧問の先生がいてこそで、感謝の念に堪えません。


●時間を投資することで得られたものは信頼

こうした活動を続けているうちに、周囲の目の色と声の掛けられ方が変わりました。


生徒からは、親しいスキンシップをされるようになりました。

「ここが痛いんだけど」と毎日相談を受けるようにもなりました。


顧問の先生は、毎回レギュラーの生徒さんと試合を組んでくれるようになりました。

さらに、ヒッティング練習からコーチング、練習前後の予防トレーニングやフィジカル強化メニューまでを任せていただけるようにもなりました。

これらの経験が、今の活動にものすごく活きてきていることを感じています。


自分がお金だけで動く損得人間ではなく、真剣に皆と向き合っているよ、ということを端的に表しわかってもらうために。

指導現場での受け手である生徒(選手)に真剣に費やす時間をどれだけ多くするか、が最も大切なのだと実感しました。


●指導のモットーは「種まき」「耕し」「水撒き」

この指導現場で今も心に残っているのは、「種まき」のお話です。

ことあるごとに、顧問の先生からこのお話を伺っていた気がします。


指導でも教育でも、人を育てる立場にあるのであれば、「種をまく」ことを続けること。

そして、「土を耕し」「水を撒くこと」を毎日やりなさい。と。


●「種まき」は自己研鑽と仕掛けの多様さ

今になっても反芻して繰り返し自問自答しています。

「種まき」は、自分が常に新しい刺激を選手や指導される側にしかけ・提供するものと認識しています。

さらにその種が、古くならないように。

多くの実りをつけられるように。

いつも同じではないように。

これは、「自分が学び続けて、知識を更新して、あらゆる種類のものを提供できるように」というメッセージなのかも、ということも思っています。


●「土を耕す」ことは、多方面の下準備

「土を耕す」ことは、環境を整備することだと思っています。

そもそも種を植えられるようにするために、言葉の共有や挨拶から始まるコミュニケーションといった、人間同士の当たり前のレベルを共有すること。

人同士のつながりで、助け・助けあう間柄になること。

モノの面で不自由しないよう、活動する前の下準備を的確にすること。

時間を非効率に使わないように、多くの人との折衝で体育館を押さえたり、スケジュールを合わせたりすること。

思い返せば、顧問の先生はこれらを呼吸するようにやっていて、とてもとても尊敬していました。時間の投資量が段違いでした。


●「水を撒く」ことは、相手の成長を願う心

最後に、「水を撒く」ことに関しては、ニーズに合わせることと質を担保することと感じています。

人の成長のためには、内からのモチベーションが必要です。

なにより、「自分はこうしたい!」を支えることができることが大事と思っています。


そのためにも、質の高いお手本となることやイメージを共有できること。

「憧れ」を持ってもらえること、が重要なのではないかと思います。


●花が咲いたらただただ愛でたい

指導現場では、いつ芽が出て、花が咲くか分かりません。

先生のおっしゃっていたように、「花が咲いたら見せてね」というスタンスで、今後も指導現場にい続けたいと思います。

それは誰が育てたとかいう無粋なものではなく、その人が成長した証なので、花が咲いたら目一杯褒めて愛でたいですね。


30年先に、綺麗な花で囲まれてたいなと思う今日この頃です。

それでは。

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●藁科 侑希(わらしな ゆうき)
 大学教員として、教育・研究現場で活動中。また、スポーツ現場でもトレーナーやコーチとして活動。選手や学びたい人にとって、最良のアドバイザーであることをモットーに、肩書きにとらわれない現場目線のサポートを模索中。

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【保有資格】
博士(スポーツ医学 筑波大学)
日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NSCA認定パーソナルトレーナー
高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
赤十字救急法救急員

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