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オノマトペと指導

こんばんは、わらしです。

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今日はオノマトペについて。

先日のnote▼でサラッと書いていましたが、今日の指導でも選手が自然とオノマトペを言葉にしていたので、少し掘り下げます。

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トレーナー指導の現場でもよく用いていましたが、選手への言葉で「何を」「どうやって」発するかというのはとても重要だと思っています。

その中で、オノマトペの重要性はかなり高いものと考えています。


オノマトペ

さまざまな状態や動きなどを音で表現した言葉
擬音語・擬声語とも言いますね

上記のサイトにあるように、世界でのオノマトペはかなり異なります。

特に日本語ではその表現の多様さから、オノマトペは意味を多く含めることができます。


このオノマトペはいわば、ヒトの主観に寄り添う言葉です。

つまり、指導現場でもその人の背景や経験、もっている知識量によってその感じ方や言葉の入り具合、イメージのしっくり具合がかなり異なります。


スピードや内的な感覚、重みや動きの大きさなど、多くのことを一つの言葉に集約することもできます。

この共有イメージや言葉が交わされることでの暗黙知の構成やコーチングの効果はとても高いと感じています。


オノマトペのイメージと効果

私がこのオノマトペの効果を実感したのは、障がい者スポーツ指導員の資格取得のための養成講習会を受講した時です。

視覚障がい者スポーツのコーチをされている方が講師でしたが、この時の衝撃はとても大きかったです。


自身で実際に目隠しをして、体育館をジョギングするという課題がありました。

自分は視覚情報を遮断しての運動がこれほどまでに不安になるものなのか。

ととても驚くとともに、指導における「言葉がけ」の重要性を改めて認識しました。


その時の指導者の方の言葉がけやスッと入ってくる言葉のチョイス、声のトーン、ハリ具合、耳に残っています。

これまで会ったどの指導者の方よりも、言葉を掴み取りたい、掴み取らせたい、の相互作用がはたらいた、と感じました。


その中で、オノマトペはとても効果的に作用したと思いました。


以下、一例。

ソロソロと歩く

ゆーっくり歩く

ポンポンと跳ねるように歩く

シャッと一歩だして止まる

などなど


運動のイメージがそれだけで固まり、次の運動開始までの準備時間がとても短縮された実感がありました。


視覚情報と触覚情報

また、視覚情報を遮断した状態だと、言葉の他に触覚情報も頼りになります。


指導者の方が、具体的な補助のイメージも全て言語化して、どう触ってどこに誘導するかをわかりやすく言葉にしていました。

それ自体のわかりやすさにも驚きました。


なによりその誘導された側となると、視覚情報がない代わりにその言葉と誘導される触覚情報が頼りだということを改めて認識しました。


触れる・触れさせる、をどう構成するのか。
動きごとにどこに触れさせると、動きのイメージをまるっとキャッチできるのか。


それまで先取りして、言葉を構成していたことがとてもさすがだと思うとともに、プロフェッショナルの凄さを感じました。


指導者が用いるオノマトペ

これらを指導者のコーチング言語と照らし合わせると、オノマトペを効果的に用いることで、運動のチャンク化やイメージの共有に役立つのだと思います。

つまり、動きそれ自体を一つの言葉に集約し、それを暗黙知的に積み上げることが可能なのだと感じています。


オノマトペは形式知の一歩目だという感覚があるので、暗黙知のとっかかりになるとともに、形式知にするための大きなヒントにもなると思っています。

この感覚を応用して、動きを選択的に取り出したり(分習法)、全習的にアプローチすることが可能になると考えます。


選手の感覚を言語化するオノマトペ

今日の指導では、『「ヒュ・パ!」っていう感じですよね!』

というオノマトペを受け取りました。

(SSCの指導をしていました。)


これは選手の主観を生で言語化したとても貴重な言葉だと思っています。

なるほど動きを見るとそのイメージでふっているし、しっくりくる感じをうまく表現したなととても良かったと感じました。


このオノマトペはイメージとしても、動きとしても自分で分解し、再度指導者側の頭の中でも再処理して見ることが大事なのだと感じます。


このような言葉のやり取りが、スポーツ現場では頻繁に行われるため、このような言葉の感受性やイメージの構築がとても大切なのだと感じています。


常に一定の言葉のやり取りだけでなく、感受性を豊かに、自分だけでなく選手の言葉にも寄り添いながら、現場での指導語やアプローチの方法を常にアップデートさせていきたいと思っています。


今日はここまで。

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●藁科 侑希(わらしな ゆうき)
 大学教員として、教育・研究現場で活動中。また、スポーツ現場でもトレーナーやコーチとして活動。選手や学びたい人にとって、最良のアドバイザーであることをモットーに、肩書きにとらわれない現場目線のサポートを模索中。 #西野亮廣エンタメ研究所 サロンメンバー

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【保有資格】
博士(スポーツ医学 筑波大学)
日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NSCA認定パーソナルトレーナー
高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
赤十字救急法救急員


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