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「香港 ほんこ〜ん」vol.5(2022/6〜23/5)

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日本のマスメディアがきちんと追えきれていない香港の社会事情について、2022年6月から2023年5月末まで配信した香港関連の記事を集めたマガジンです。過去マガジンはこちらから:【…
「香港でいままさに何が起き、何が語られているのか」を知るためのマガジン。日常の注目ニュースから、わ…
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#香港映画

【ぶんぶくちゃいな】シン香港映画:新ジャンル、新テーマ、そして新しい顔ぶれ続々

【ぶんぶくちゃいな】シン香港映画:新ジャンル、新テーマ、そして新しい顔ぶれ続々

「今回はたっぷり映画を観てくるぞ!」と決めて出かけた香港で、第95回米アカデミー賞で主演女優賞受賞にアジア映画界の大物女優、ミシェル・ヨー、また助演男優賞にベトナム出身のキー・ホイ・クワンという史上初の「ダブル・アジア人受賞」のニュースが流れてきた。

特に主演女優賞でアジア人初となったヨーの受賞は特に香港の人たちに喜ばしい思いをもたらした。ヨーは今回の受賞作「エブリシング・エブリウェア・オール・

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230301 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:“検閲”強化でも「香港映画」が復活したのはなぜ? 大ヒット&話題作続々

230301 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:“検閲”強化でも「香港映画」が復活したのはなぜ? 大ヒット&話題作続々

「香港映画」といわれたら、みなさんはどんな映画を想像するでしょうか?
ジャッキー・チェン? ドタバタコメディ? それとも香港ノワール? ウォン・カーワイ映画?

かつては「アジアのハリウッド」と呼ばれ、なんでもござれだった香港映画界から、以前ほどの話題作が出なくなってすでに10年以上。特に2019年のデモ後に制定された「香港国家安全維持法」(以下、国家安全法)は、想像や創作の世界にも大きな不安を

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220818 【ダイヤモンド・オンライン寄稿】「映画を撮った時は合法だった」香港で上映できない香港映画の監督が現地に残る理由

220818 【ダイヤモンド・オンライン寄稿】「映画を撮った時は合法だった」香港で上映できない香港映画の監督が現地に残る理由

今夏2本目の香港ドキュメンタリー映画『時代革命』(ホームページ:http://www.jidaikakumei.com )の上映が始まりました。昨年のカンヌ映画祭では覆面プレミアム上映が行われ、世界中をあっといわせた作品。2019年のデモの現場にカメラを抱えて入った監督の意欲と思いがたっぷり詰まった作品です。

8月13日に東京渋谷のユーロスペースで行われた初回上映後の監督挨拶に、わたしもzoom

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【ぶんぶくちゃいな】『憂鬱之島 Blue Island』陳梓桓(チャン・ジーウン)監督インタビュー「ぼくは今、沈没しかけた香港で香港人たちの輝きを見ている」

【ぶんぶくちゃいな】『憂鬱之島 Blue Island』陳梓桓(チャン・ジーウン)監督インタビュー「ぼくは今、沈没しかけた香港で香港人たちの輝きを見ている」

最近、香港映画がじわじわと熱気を持ち始めているようだ。

但し、それはかつて日本でも大ヒットしたジャッキー・チェン作品や、あるいは「Mr.Boo」といったハチャメチャコメディや「香港ノワール」という言葉に代表される警察vsギャング映画、さらにはウォン・カーワイ(王家衛)監督の独特の美的感覚を見せつける作品でもない。

新たに台頭してきたのは、まさに香港でここ10年ほど続いてきた、「香港とはなにか」

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220724 【ダイヤモンド・オンライン寄稿】ジャッキー・チェンは今や「中国政府べったりスター」、香港映画を待つ運命

220724 【ダイヤモンド・オンライン寄稿】ジャッキー・チェンは今や「中国政府べったりスター」、香港映画を待つ運命

今年の夏はいろいろ映画づいている気がする…もちろん、香港映画ですが。

日本には「香港映画ファン」というジャンルがあると聞きます。但し、20世紀に比べて日本で劇場公開される香港映画は減ってしまったので、かなりマニアックなファンの集まりになっているんじゃないでしょうか? もちろん、20世紀に比べてネットや配信サービスで見たいものを見ることができるようになってはいますが、その分以前ほどファングループが

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