お好み焼き屋さんの店長

高校生のときに地元のお好み焼き屋さんで1年半ほどバイトをしたことがあった。

店長はゴリゴリの元ヤンで180㎝越えで無駄にガタイがいい。面接で初めて会ったときに、殺されるんじゃないかと思うくらいいかつくて、頼むから受からないでほしいと思いながら震えてめっちゃ小声で質疑応答受けたし、家帰ってからも採用の電話来んなって思ってた記憶が鮮明にある。

まあ二日後、採用の電話がきたんやけども
怖くて初日迎える前から心配だった。

初出勤の日、テンション高めの店長が
「今日からよろしくな!!何人か面接したやけど、志望動機にお好み焼き好きやからって書いてたからお前にしたわ!」て言われて、休み時間にばり雑に書いた志望動機に食いついた店長めっちゃバカやけど好きやなって思った。

高校生だから私もめちゃくちゃ生意気で
納得いかんと思ったら真っ向から文句言って何度も言い合いになった。
店長も意地悪だから、冗談でも私が気にすることわざと言ってきたりもして。

ある日
いつも通り言い合いになって(内容は全く覚えてない)、そのまま退勤時間になったからシフトを上がって更衣室で着替えていたときのこと

私「なんなん店長、ほんま腹立つわ!言い過ぎやろ!むかつく!あー!はよ帰ろ!」

鼻血「ドバアアァアァー」

えげつない鼻血が出た

え、やば店長と言い合いなってスッと帰りたいんやけど!タイミングよ!あと量な!ティッシュないわそんなに!え、困った…

すぐ帰ろ………

更衣室をでて早歩きで店長に顔を隠してお疲れさまですって言いながらダッシュで店を出ようとする

店長「えっ、ごめんて!そんな泣くほどやったん?ごめん!言い過ぎた!」

腕を掴む店長


顔面から鼻血が垂れている私

店長「えっ、ちょ笑、ごめん、おねがいやからちょい収まってから帰って!俺殴ったみたいなるやろ!!」

最初に書いた通り、店長はとてつもなくいかつい。
地元の友達にもよく店長こわない?大丈夫?って聞かれるほどだった。

いや、いかついん気にしてたんかい!

この事件がおもろすぎて、店長のこともいじるようになったし、色々話すようになってそっから本当に尊敬する人になった。
会話の節々のヤンキー感がたまらなく面白いし好き。
大学辞めて、地元に帰ってきてからも
たまに手伝いに行ってたし、未だに連絡は取り合うし、私はここのお好み焼きが宇宙一好きだし美味しいと思ってる。

コロナが落ちついたら、またゆっくり行きたいな~!

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