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愛を学べ|あなたの思っている愛は愛じゃないのかもしれない

”愛”
よく聞く言葉だと思います。
だけど、実はあなたが今思い描いた愛は偽物かもしれません。
そんなことを書いた本が「愛するということ」です。
この本の要約をこのnoteでは行っていきます。

もし人間関係、特に恋愛で苦しい経験の方が多いなあと悩んでいる方には
このnoteで腑に落ち、次に進む活力になるきっかけがつかめるかもしれません。

そもそもなぜ人間は愛を求めるのか?

人間の最も恐れるものって何かご存知でしょうか?
作者のフロム曰く、それは”孤独”です。
本能的に孤独=命を失う。とインプットされているからというのもあるのでしょう。
そして、孤独を消す方法は「一体感を得ること」です。
一体感を(仮にも)得る方法は大きく分けて5つあります。

本当の意味で孤独を克服できるのは本物の愛だけです。
そして多くの人が本物の愛と偽物の愛を勘違いしていて、
それが理由で息苦しさを感じている人が多くいます。

<一体感を得る方法>
・興奮状態になって自我を無くすこと(例:ドラッグやお酒に溺れるなど)
・集団に同調し、自分を無くすこと(例:中学校で意味なく群れるなど)
・創造的な活動をして、ものと一体化すること(例:刺繍に没頭するなど)
・他者と間違った方法で一体化すること(偽の愛)
・他者と正しい方法で一体化すること(本物の愛)

偽の愛とは?

一言で言うと、未完成の愛です。
では逆に完成した愛とは何なのでしょうか?
それは

完成した愛:母の愛(無条件の愛)と父の愛(条件の愛)が1:1の割合で自分の中に確立している状態のこと。

未完成の愛とはこの愛のバランスの比率がどちらかに偏ってしまっていたり、一方しかなかった際に生まれます。
そして、そんな偏った状態で人と関わろうとすると
DV
依存しきった関係、
仮面夫婦など、不健康な関係を作り出してしまうのです。

母の愛のメリット・デメリット

赤ちゃんの頃、
起きて、お母さんのおっぱいを飲んで、寝て
を繰り返すだけの生活をしていも愛されていたかと思います。
これは、ありのままでいることを愛されていたと言い換えることもできます。これこそが無条件の愛(母の愛)です。
無条件の愛は圧倒的な自分の基盤を作りますがデメリットとして
無条件であるがゆえにコントロールができません。
なので、無条件の愛だけだと社会に出る力が身につかないのです。

父の愛のメリット・デメリット

お父さんに認められたい!などの感情を子供が抱く時、そこには条件付きの愛が存在します。
条件付きの愛だけだともし愛される資格を得られなかったとき、すべてを失うこととイコールです。
ただ、父親の愛はコントロールが可能です。
この条件付きの愛こそが社会に出ていくためのステップになっているのです。

本物の愛するとは?

フロムが定義する”愛する”とは
自分の意志で愛を他者に与える行為能動的に愛する)のことを指します。
そして、”愛し合う”とは
”二人が一人になり、しかも二人であり続ける”こと、
つまり、自分らしく相手らしさを受け入れることです。
どうすれば、そんな関係が作れるのか?
それは配慮・責任・尊重・知を大切にすること。
それぞれが実は母親の無条件の愛と父親の条件付きの愛の要素を持っています。

配慮(母親の愛):気にかけること
=相手の状況や変化に対して敏感になること
責任(父親の愛):Giveの気持ち
=何か求められた際に自発的にその要求に対応する用意ができていること
尊重(父親の愛):相手を対等に接すること。
=相手をその人のためにその人らしく成長することを心から応援する気持ち
知(母親の愛):自分から見える世界ではなく、相手の立場に立ってその人を見ること

そしてステップとしてはまず、
自分をこの4つのポイントで愛してから
相手に自分へ向けた全く同じ愛を与えることで実現します。

現代社会は愛することが難しくなっている

資本主義が、大量生産大量消費の社会が”愛”を曇らせているとフロムは言います。
画一化され同調するしか一体感を得られない社会、
そして、物質的なものだけでなく、精神的なもの(愛)すらも消費の対象にしてしまっているこの社会は本当の意味での愛を求めにくいです。
そして、一番の恐怖である”孤独”が消えない私たちはどこか生きずらさを感じているのです。

明日から愛することを始めよう

具体的にどうやって”愛する”技術を磨くのか?
以下の5つの行動をしてみてください。
・瞑想する
・自分と対話する
・相手の話を聞く
・いつでも客観性を忘れない
・そして自分の信念を持つ

そして、瞑想や自己対話の際は配慮・知を特に意識し、
相手の話を聞いたり、客観的に物事を見る際は責任と尊重を大事にしてもらえると、より効果が出るように感じます。

結構巷で出ているアクションプランにまとまってしまいましたが、
私も少し、意識を変えて行っていこうと思います。

このnoteが皆さんの明日が少しでも生きやすいものになるお手伝いができれば幸いです。

ちなみに、愛するということは上記以外にも細かな実例を交えた話が詰まっていて、本軸からずれてしまうので省きましたが、得られるものが多かったです。
よかったら本書も手に取ってもらえたら嬉しいです。

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