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2023年に読んだ本まとめ

忘れないうちに2023年に読んだ本をまとめておく。物理本は集計から漏れがちなので、読んだものを手元においている。つまり、早くまとめておかないといつまで経っても、部屋が片付かないのである。


・第1クウォーター 14冊

(小説)
『シュレーディンガーの少女』(松崎有理)
『ディアスポラ』(グレッグ・イーガン)
『順列都市』上・下(グレッグ・イーガン)
『ギフト』『ヴォイス』『パワー』(ル=グウィン)※3カウント
『スーパーノヴァ』(ニコール・パンティルイーキス)

(他)
『テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツのパラドックス』(カール・B・フレイ)
★『なめらかな社会とその敵 ──PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論』(鈴木健)
『声の文化と文字の文化』(W.J.オング)
『プルーストとイカ~読書は脳をどのように変えるのか?』(メアリアン・ウルフ)
『あなたの知らない脳 意識は傍観者である』(デイヴィッド・イーグルマン)
★『穴と境界: 存在論的探究』(加地大助)
『思考訓練の場としての文章読解』シリーズ(宮城啓文)


・第2クウォーター 7冊

(小説)
★『ストーナー』(ジョン・ウィリアムズ)
★『壁(新潮文庫)』(安部公房)

(他)
『7つの明るい未来技術 2030年のゲーム・チェンジャー』(渡辺浩弐)
『世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0』(ときど)
『感情を制する者はゲームを制す(対談)』(梅原 大吾 , 石川 善樹)
『僕は君たちに武器を配りたい』(瀧本哲史)
『最後はなぜかうまくいくイタリア人』(宮嶋勲)


・第3クウォーター~11/21まで 8冊

何をいつ読んだか忘れたので、11/21までで区切ることにする。

(小説)
『緋色の研究【新訳版】シャーロック・ホームズ・シリーズ』(アーサー・コナン・ドイル)
『砂の女』(安部公房)
『カンガルー・ノート』(安部公房)

(他)
『羊飼いの想い イギリス湖水地方のこれまでとこれから』(ジェイムズ・リーバンクス)
『何者かになりたい』(熊代亨)
★『居るのはつらいよ:ケアとセラピーについての覚書』(東畑開人)
『ふつうの相談』(東畑開人)
『敵対的買収とアクティビスト』(太田洋)


・11/22以降の第4クウォーター 11冊

(小説)
『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬)

2022年本屋大賞。さすが本屋大賞。復讐のためスナイパーとなる少女セラフィマの物語。独ソ戦を舞台にした戦争もの。戦争は単純には語れないという点をしっかり押さえつつ、迫力のある物語としても読ませる。普通にお薦め出来る本。

『走馬灯のセトリは考えておいて』(柴田勝家)

SF短編集。生と死、虚構と現実が曖昧になる世界をテクノロジーのような新しいものと伝統的な宗教的死生観のようなものを織り交ぜて描いた近未来もの。これも普通にお薦めできる。

★『ガルシア=マルケス中短篇傑作選 (河出文庫)』

(他)
『アートの力:美的実在論』(マルクス・ガブリエル)

『訂正可能性の哲学』(東浩紀)

『訂正する力』(東浩紀)

「正しさ」のようなものを問い直し「訂正」することにより共同体は続いている。対立がクローズアップされがちな現代において、「訂正可能性」に目を開くことにより、どういう地平が開けるだろうか。まだ消化できていない気がするのでまた読みたい本。ひと月ほど前のライブ配信での、4時間半ぐらいのところから始まる全体主義とクワス算の話は興味深い。

クワス算については→https://ja.wikipedia.org/wiki/私的言語論「クリプキの解釈」

『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』(東畑開人)

スルスル読めて、人の心の奥深さに触れられたような気になる本。小舟でサヴァイブするには。

『わかりやすいコミュニケーション学: 基礎から応用まで』(岡野雅雄)

医療従事者と患者の対人コミュニケーションを扱った第7章の内容は、他のプロフェッショナルとクライアントとのコミュニケーションにも当てはまりそう。

『ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち』(吉川徹)
『ゲーム障害再考---嗜癖か、発達障害か、それとも大人のいらだちか こころの科学メンタル系サバイバルシリーズ』
(佐久間 寛之, 松本 俊彦, 吉川 徹)

★『文学とは何か (上)-現代批評理論への招待 文学とは何か-現代批評理論への招待 (岩波文庫)』(テリー・イーグルトン)

文学批評をテーマにしつつ、近現代の思想潮流を概観できる。良書だと思う。読むのにはすごく時間がかかる。今下巻に取り組んでいる最中。

11/22以降はペースが良かった。しかし、ふり返ると、自分は何か納得いってない時に読書量が増える傾向がある。本当に嫌な目にあってる時は、週3冊とか読んでたこともある。自分が今、何を課題と考えているのかはまだわからない。それも、活字の向こうにあったりするのだろうか。

まとめ

以上、2023年は40冊。昨年は読破カウントで32冊だったので、少し増えたのは一応グッドと考えることにしよう。しかし、量は少し足りていないような気がする。
★をつけたのは、印象に残った、出会えてよかったと思った本。来年もいい本に出会えればいいなと思う。MVPは、イーグルトンかなあ。

(2022年の記録)


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