tommy_kaku(公式)

ほとんど自分のネタ帳。気になるニュースとか本とか漫画とかで考えたこと。ゲームも。あとは単純に思ったことを書き留めたりする。 本業は誰かの会社とか商売の運営を面白おかしく手伝ったりする感じの人。最近あんまり書けてない。 Amazon.co.jp アソシエイトメンバー

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マガジン

  • 読書感想文とか本の話とか

    今までに書いた本やマンガの感想文とか、そういうものにまつわる与太話を集めました。

  • 動くnikki(ゲーム関係

    古のゲーマーが愛したという日記。その現代的解釈。 テキストサイト→日記サービス→ブログと変遷してきたnikki。今は実況や配信が多いような気がするけど、日記っぽくしてみたらどうなるんだろう。みたいなやつ。

最近の記事

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書くことの効能と内面への孤独な旅-固定記事アップデート2023

あれよあれよという間に10月が終わろうとしている。2023年も残すところあと2ヶ月となった。第3クウォーターの読書をまとめていないのがずっと引っかかっているが、今日は固定記事のリニューアルだ。 前回のものはこれだ。 要するに自分は何で書いているのか、という話だ。書くこと自体に意味がある、という考えは相変わらず変わっていないが、この2年弱の経験を踏まえて少しばかりアップデートを試みたくなった。 ■ 書くことに再び取り組み始めるまで書くことの自分史を振り返ると、小学校の作文

    • 自分の中にないもの、あると気づいていないもの

      また一つ歳をとった。 あまり大げさに言うようなことでもないのかも知れない。誰でも、生きていれば毎年、歳を取る。年齢のような形式的なことは抜きにして、加齢に伴う変化は自分の年齢になってくると、だんだんと明らかになってくる。近くが見えづらくなる、睡眠時間が短くなる、万全な体調ってなんだったっけ?そういうことも増えた。そして、そういう事に徐々に慣れてくる。 幸いにして、仕事はそれなりに忙しくしている。それは数字に如実に現れている。最近、今年の着地を予測しながら、過去の決算をふり

      • 創作の断片-萩尾望都のスケッチブックは興味深く素晴らしい

        作品を創作する際、偉大な作家であっても、それを最初から最後まで一気によどみなく組み上げられるわけではない。多くの作家が、何らかのスケッチ、習作を有していて、膨大な試行のストックの中から断片を選び出し、並び替え、頭を悩まし、ひとつの作品を作っている。そんなことがよく語られる。 自分がテキストを書く時のことを考えてみる。最初から最後まで、明晰に自分の考えがまとまっていることは滅多にない。書きたいことや、書きたいフレーズがあって書き始めても、ある時は、途中で行き詰まり、ある時は思

        • 完全に飽きたお出かけと、そのゆとり

          人には、頭を空っぽにする時間が必要だ。そう思う。 とはいえ、本当に空っぽにするのは難しい。ミスターポポと修行するソン=ゴクウを想像して2秒ぐらい頭を空にすることに成功しても、あっという間にしょうもない考えが浮かんでは消えていく。 集中してひとつのことを考え続けることと同様に、なにひとつ考えないことも難しい。 マインド・フルネス的なもののキョーカショによると、そうやって、考えない状態→雑念→雑念を自覚して追い払う、みたいな過程に意味があるらしい。それはそうなのかも知れない

        • 固定された記事

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        記事

          ポール・オースター氏の訃報

          2024年4月30日。米国の作家、ポール・オースター氏が亡くなられたとのことです。謹んで哀悼の意を表します。 近年でこそキャッチアップできていない部分があるものの、オースター作品は、自分の思春期に傍らにあった。 それは少し屈折したものではあったかもしれない。 古典のイメージが大きい海外文学というジャンルにおいて、現代の米文学を愛好しているみたいな自負。なんの話だかサッパリわからない作品を欠かさず呼んでいるオレ。そんなしょーもないモティベーションであったようにも今となって

          ポール・オースター氏の訃報

          『成瀬は天下を取りにいく』は手始めに2024年本屋大賞を取った(感想文)

          ※後半では多少中身に触れるのでネタばれがあります。 ・成瀬は大賞を取った2024年『本屋大賞』受賞作は、宮島未奈氏の『成瀬は天下を取りにいく』となった。順当だ。いや、厳密には順当と呼ぶ資格は自分にはなかった。読んでなかったからだ。 しかし、書店に行けば、いやでも最近の『成瀬~』の勢いはわかる。個人経営の書店は知らないが、そこそこのサイズの本屋で「成瀬シリーズ」が店頭に積まれていないことはない。年明けに続編にあたる『成瀬は信じた道をいく』が発売されたこともあって、書店が今売

          『成瀬は天下を取りにいく』は手始めに2024年本屋大賞を取った(感想文)

          2024年第1クウォーターの読書録

          決して(断じて)暇ではなかったのだけど、24冊は悪くないペースであったように思う。理由は定かではないけど、小説を読みたいことが多かったような気がする。簡単に言葉にできてしまうようなことから少し離れてみたいのかも知れない。 良いものが多かった気がするけど、強いていえばMVPは『凱旋』と『皆勤の徒』かなあ。でも町田康作品も素晴らしかった。 (小説等)9作品 突如の町田康ブーム。第1クウォーターの読書がはかどる結果となったのは、よい小説との出会いが多かったからのように思われる

          2024年第1クウォーターの読書録

          儀式は我々に何をもたらすのか『RITUAL(リチュアル)ーー人類を幸福に導く「最古の科学」』(ディミトリス・クシガラタス)

          面白い本だと思うんだけど、あんまり話題になっていない。人類学地味ですか?そうですか… ・日常には案外ナゾの儀式があふれている 我々は21世紀を生きる現代人である。気象のような途方もないものですら預言や雨ごいではなくデータとロジックに基づく予報が行われているし、病気になれば、宗教めいた施設ではなく、現代医学をマスターした医者に行く。そんなあらゆるものが近代科学めいたものに席巻された時代であっても、我々は、根拠や効果が実はよくわからない儀式を相変わらず愛好し続けている。 古

          儀式は我々に何をもたらすのか『RITUAL(リチュアル)ーー人類を幸福に導く「最古の科学」』(ディミトリス・クシガラタス)

          【読書】口の立つやつが勝つってことでいいのか(頭木弘樹)

          『絶望名人カフカの人生論』で知られる頭木弘樹氏のエッセイ集。 頭木氏の著作を読むのは始めてである。著者が誰かも確認せずに、タイトルだけでなんかピンときたと、そういうわけだ。 読書をしていると、まったく知らない誰かが自分と近い考えを持っていることに驚かされる事がある。著者のプロフィールを確認すると、過ごしてきた人生も、年齢もまったく違う。それでも、思いがけない「なんか気が合うな」が発生する。そんな偶然の出会いも読書の醍醐味のひとつだろう。 『口の立つやつが勝つってことでい

          【読書】口の立つやつが勝つってことでいいのか(頭木弘樹)

          文章の個性をみがくことをぼんやり考える

          文体というものは、なにかにつけて書き手を困らせる、それはもう悩ましい存在なのである。 書き出しの一文にしても、いくとおりもの書き方が思い浮かぶ。そのどれがいちばんパンチがあるのか、みたいなことまで考え始めると、ほんとうにきりがない。無理である。おれの書く4000文字程度の文書には、いったい、いくつの文が入っているのか。それを数えてみたことはないが、そのすべてに神経をいきわたらせるみたいなことをいちいちしていては、よほどの達人でもない限り、文章などとても正気では書いてはいられ

          文章の個性をみがくことをぼんやり考える

          2023年に読んだ本まとめ

          忘れないうちに2023年に読んだ本をまとめておく。物理本は集計から漏れがちなので、読んだものを手元においている。つまり、早くまとめておかないといつまで経っても、部屋が片付かないのである。 ・第1クウォーター 14冊 (小説) 『シュレーディンガーの少女』(松崎有理) 『ディアスポラ』(グレッグ・イーガン) 『順列都市』上・下(グレッグ・イーガン) 『ギフト』『ヴォイス』『パワー』(ル=グウィン)※3カウント 『スーパーノヴァ』(ニコール・パンティルイーキス) (他) 『

          2023年に読んだ本まとめ

          いくつになっても仕事はじめはつらいよ

          年に何回か、この世からやる気とかやりがいみたいなものがなくなってしまえばいいのにと思う事がある。休み明けだ。 休み明けはつらい。休みに入る前には、休みの間にアレもやってコレもやってと想像を巡らし、リフレッシュもし、あらたな気持ちと成長した自分で仕事に戻ろうと思っている。 が、いざ休みが明けてみると、実際には、自分が休みの間に、思い描いたことを何一つ達成しなかった事に気づく。ああまだ仕事に行きなくない。おれにはやり残したことがある。休み前のおれに申し訳ない。恥ずかしい気持ち

          いくつになっても仕事はじめはつらいよ

          2024年、年頭所感-変わらない場所、続く営み

          白紙の画面を前にしている。2024年は初っ端からタフな年となった。 通常であれば新年の記事は、昨年のふり返りと、今年の目標を気楽に書くといった、誰でもかけるハードルの低いものだ。しかし、今年は、なんだか何を言っても的外れになるように感じる。 同じ町に何十年も住んでいると、年越しも年明けも、昔と大きくは変わらない。子どもの頃と同じ神社に初詣に行けば、毎年のように同じ事が行われている。 近所の神社は小さいが、元旦には、初詣参拝者の列ができる。こんな神社にどこからこんなに沢山

          2024年、年頭所感-変わらない場所、続く営み

          (読書)『ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち』(吉川徹)

          先日、「スーパーマリオ オデッセイ」をプレイすることが、うつ病の症状の改善に効果を示したという研究が話題となった。 なんでも、最近では、うつ病については伝統的な「気分が落ち込む」などの感情的な問題だけではなく、認知機能の低下に焦点をあてた研究がなされているらしい。そこで、ゲームをプレイすることは認知機能の改善に効果があるのでは?といったような研究がなされているようである。 さて、今回の研究結果がうつ病治療の臨床に応用されていくのかどうかはわからないが、少なくとも頭を使うも

          (読書)『ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち』(吉川徹)

          マルクス・ガブリエル『アートの力:美的実在論』をミーハーに読む

          芸術、アートとは何なのか。ほとんどの人は、その問い自体にはあまり興味がないだろう。昨今、アート的なアプローチ、ーー すなわち、感性を用いた・ユニークな何か ーー をビジネスに導入しようとする一定のブームめいたものがあるように見受けられるが、だからと言って、アートとは一体何かという事を哲学的に探求する事にまで興味を持つ人は少ないように思われる。 アートを生み出す時のように考えましょう、と言われても、実際には困ることがあるはずだ。多くの人が経験的に知るとおり、アートというものは

          マルクス・ガブリエル『アートの力:美的実在論』をミーハーに読む

          ガルシア=マルケス中短篇傑作選

          本が好きなら、いつか読んでみたい作家がいるものだろう。自分にとって、ガルシア=マルケスはその一人だった。 ガブリエル・ガルシア=マルケスは、コロンビアの作家で、1982年にノーベル文学賞を受賞している。1960年代にラテンアメリカ文学が注目され、その主たる作品として知られるのが『百年の孤独』(1967)となる。 本書は、ガルシア=マルケスの中短編を集めたアンソロジー。収録作は概ね年代順に以下の10作品。 「大佐に手紙は来ない」(1961) 「火曜日のシエスタ」(1962

          ガルシア=マルケス中短篇傑作選