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2023年読書リストの苦しい終盤戦

今のところ今年の読破は29冊。最近読みかけで途中で放置している本が増えて苦しいところ。

・第1クウォーター 14冊

(小説)
『シュレーディンガーの少女』(松崎有理)
『ディアスポラ』(グレッグ・イーガン)
『順列都市』上・下(グレッグ・イーガン)
『ギフト』『ヴォイス』『パワー』(ル=グウィン)※3カウント
『スーパーノヴァ』(ニコール・パンティルイーキス)

(他)
『テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツのパラドックス』(カール・B・フレイ)
『なめらかな社会とその敵 ──PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論』(鈴木健)
『声の文化と文字の文化』(W.J.オング)
『プルーストとイカ~読書は脳をどのように変えるのか?』(メアリアン・ウルフ)
『あなたの知らない脳 意識は傍観者である』(デイヴィッド・イーグルマン)
『穴と境界: 存在論的探究』(加地大助)
『思考訓練の場としての文章読解』シリーズ(宮城啓文)

・第2クウォーター 7冊

(小説)
『ストーナー』(ジョン・ウィリアムズ)
『壁(新潮文庫)』(安部公房)

(他)
『7つの明るい未来技術 2030年のゲーム・チェンジャー』(渡辺浩弐)
『世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0』(ときど)
『感情を制する者はゲームを制す(対談)』(梅原 大吾 , 石川 善樹)
『僕は君たちに武器を配りたい』(瀧本哲史)
『最後はなぜかうまくいくイタリア人』(宮嶋勲)

・第3クウォーター以降現在まで 8冊

『羊飼いの想い イギリス湖水地方のこれまでとこれから』(ジェイムズ・リーバンクス)

以前に読んだ『羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季』の著者が半生をふり返りつつ、農業の工業化みたいなものが湖水地方の農業経営や自然に与えた影響等について語る本。高効率化された農業や牧畜が安価に食料を生み出し、世界の人口を支える一方で、持続可能性の面ではリスクになっているといった難しい問題を取り扱っている。


『何者かになりたい』(熊代亨)

「何者かになりたい」「何者にもなれない」といった悩みについて、エリクソンの理論をベースにアイデンティティの問題として解説するもの。知ってるようで知らないアイデンティティとはどういうものかという話をわかりやすく書いたもの。
こういう話を見ると、いつも「ひとは、誰かになれる」というドラクエ7のキャッチを思い出す。ひとつの島を除いて世界のほとんどを封印することに成功し、DQ史上最も世界征服に近づいたとも言われる魔王オルゴ・デミーラを倒した偉大な英雄が、結局故郷の島で漁師になるっていう話がいい。


『居るのはつらいよ:ケアとセラピーについての覚書』(東畑開人)

臨床心理学者である著者が職を探して辿り着いた、沖縄の精神科デイケアの日常を綴りつつ、ケアとセラピーについて考察するもの。抱えている問題を解決するために行われるセラピーに対して、ケアは「ただ、いる」を可能にするために行われている。その2つを「線」と「円環」のように対比して検討する。そして「ケア」や「居場所」をめぐる問題を考察する。といった内容。面白い。


『ふつうの相談』(東畑開人)

『居るのはつらいよ』が良かったので。本書は「対人支援」の一般理論にチャレンジするもの。内容は地味に高度。「相談」みたいなものをあらたな視点から整理しなおしてみたい人向け。その道のPRO以外にはあまりわからなさそう。


『敵対的買収とアクティビスト』(太田洋)

大分前に読んだはずなのにリストから漏れてた。買収防衛策の導入について検討したいっていう人に限って、中身とか敵対的買収の事例をあんまり知らないという。サクッと読めてだいたいわかる本って感じなんだけど、全く知らないと難しかったりもするんだろうか。


『緋色の研究【新訳版】シャーロック・ホームズ・シリーズ』(アーサー・コナン・ドイル)

たまに読むとやはり楽しい。unlimitedに入ってた気がする。


『砂の女』(安部公房)

最近自分の中で安部公房が流行っているので。旅先で砂の穴の底にある妙な住居に閉じ込められる男の話。砂掻きをしないと埋もれてしまうタフな環境。誰かに生かされている状況。そんな中でも穴の底で希望を見出して生きていく男。奇妙なお話をなんの話と捉えるかは人それぞれ。多くの論が展開された魅力的な作品。


『カンガルー・ノート』(安部公房)

すね毛の代わりにカイワレ大根が生えてきた男が、走る医療用ベッドとともに様々なイメージの世界を旅するお話。病床にあった時に書かれたという話で、死をイメージさせる。何を読まされてるのかと思いつつも不思議な想像力に引き込まれる。

総評

昨年が読破カウントで32冊だったので、このままでは結局増やせないまま終わってしまいそう。デジタルにも物理にも本がたまっていく。

今見ると月に3冊目標だったのか。今のスケジュールだと厳しそう。でも最近読んだ本はわりと良かった気がする。まあ、FF16とAC6に結構時間を使った感があるのと、プライムビデオの履歴を見ると年度前半に銀英伝を全部観た上に、物語シリーズを完走し、カウボーイ・ビバップ、青ブタ、水星の魔女、サマータイムレンダ、などのわりと時間を食うやつを観ていて、かつ、シン仮面、フルメタル・ジャケット、怒りのデス・ロード、ビューティフル・ドリーマー、映画シャーロック・ホームズ、007シリーズ3本ぐらい、ブレードランナー、映画大好きポンポさんなどと映画もちょいちょい観ており、読書にこだわらなければ、なんか充実してたような気もしないでもない。そう思うと2022年にあんまり摂取していないのはほとんどエルデンリングのせいだな。

面白いものが簡単に手に入り過ぎるのがいけない。きっとそうだ。

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