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わたしが、教育政策の情報発信をする理由。

今回の記事では、《わたしが教育政策の情報発信をする理由》を書きたいと思います。

結論から言うとそれは
今、これからの時代に合った学校教育を実現させたいから
です。

現場で日々試行錯誤している先生や保護者、地域活動をしている人など、学校に関わりを持つ人々が
教育分野の政策や事業に関する情報を、日頃から把握しておくことができたら
学校現場をよりよくしていくための提案や、行動をする時の助けになるはず。
そう考えて、別分野ですが業界紙の記者をしていた頃の経験を踏まえて
情報を集め、読み解き、わたしなりの言葉で伝えるーーということを、仕事の1つとして行っています。

「好き・得意」にフタをせざるを得なかった子ども時代

わたしが学校教育に関心を持ったのは20年近く前、就活生だった頃です。
当時、企業説明会やOB訪問を通じ社会人と接する中で
彼・彼女たちの目がイキイキしていないように感じられて、不安になりました。

「好きなことや得意なことを軸に生きていないから、イキイキしていないのかな」
「『好き・得意』を、子ども時代に置き去りにしてきてしまったのでは…?」

自分なりに、そんな仮説を立てました。

子ども時代と言えば、子どもの世界の大半を占めるのは『学校』です。
ここが、「自分にとっては『好き・得意』にフタをする環境だった」という大人もいるだろう、と思いました。
他ならぬわたし自身がそうだったからです。

朝から昼下がりまで、机上の勉強が課され
決められた時間割に沿って、決められた授業内容を頭に詰め込んでいく毎日。
そこには

「もっと図書室で本が読みたい」
「社会科見学のまとめを、もっと時間をかけてやりたい」
「工作の作品を、ゆっくり丁寧に仕上げたい。家に持ち帰ってやりたい」
「外でもっと鬼ごっこがしたい」

といった、「やりたい」を実行に移す余地はほとんどありませんでした。

上に挙げた「やりたい」は、どれもささやかですが
そんなたわいもない願いが、『生きる』原動力であるはずの『好き』『得意』の種や
芽だったりするのではないでしょうか。

もちろん、大人が全員、学校の在り様に対してわたしのように複雑な思いを抱いている、とは考えていません。
けれども、少なからぬ人たちが、似たような経験をしていて
社会に漂う漠然とした閉塞感と、それがリンクしているのではないか?
と思えたのです。

だから学校が、これからの時代に合った場所
ーー《1人ひとりの「好き・得意」「やってみたい」「知りたい』を大切に、それをそっと後押しする学びの場》ーー
へと進化することで、社会が明るくなるのではないかと考えました。

行政の“意志”。学校教育の未来に希望を見る

時が経ち、2児の母になったことを機に、教育政策について調べ始めました。
そして、その音頭を取る文部科学省が、大枠で

  • 『子ども1人ひとりに合った学び』を志向し、各種提言を出していること

  • オルタナティブスクールやフリースクールなどの学校外の学びの場所をも認め、連携していく方向性をにじませていること

などを知ります。

それは、学校に行っていない子どもたちの増加や
特別支援級に対するニーズが、著しく増大していることに象徴されるような
現場の実態を踏まえての対応であることは確かでしょう。
でもわたしは、会議を傍聴したり、資料を読み込んだりしていくうちに
それだけではないような気がし始めました。
毅然とした“行政の意志”も、感じるようになったのです。
学校教育の未来に、希望を見出しました。

多忙な先生たち。行政と現場との乖離

一方で、そうした政策方針が、必ずしも学校現場に届いていないのではないか?との疑問ももちました。
背景には、

  • 行政と現場が乖離し、かつ両者のやり取りに双方向性が欠落している

  • 業務過多によって、先生たちに政策を知ったり調べたりする時間がない

などの問題が横たわっていそうです。

でももし、教育政策に関する情報や知識を、現場の関係者が日頃から手に入れることができたら
例えばパブコメなどの意見募集や、SNSを通じた個々の発信に際して
きっと役に立つだろうし
政策に対する自分なりの考えを形成することにもつながるはずです。
何より、そうやって1人ひとりが、「学校教育とは何か?」を深掘りして
各々の学校観を育てていけたら
それは、学校教育をアップデートさせる土台にきっとなる
、と思います。

だから、おこがましく、またかなり微力ではあるけれど、オンラインの力を借りて
行政と学校現場の橋渡しをしようと考え至りました。

「好き・得意」を大切に。それをそっと後押しする場所へ

これから先の時代を見据えた時に
今、学校がもっと《1人ひとりの「好き・得意」「やってみたい」「知りたい」を大切に、それをそっと後押しする学びの場》になれば
未来の大人である子どもたちが、より豊かで明るい、躍動的な社会を築く力を学校で培うことが、きっとできる。
これを、昔立てた仮説に対する自分なりの答えとして
自分にできること=教育政策の情報発信、をしていこうと思います。


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