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#225 おせち料理とは

こんにちは、皆さん。今回の記事では、お正月の風物詩である「おせち料理」について、その魅力を探ってみたいと思います。おせち料理は、日本の新年を彩る伝統的な料理で、その歴史や意味、そして地域ごとの特徴があるようです。お恥ずかしながら今まで全く知識がなく、今更ですが調べてみました。それぞれの具材には意味があり、日本の食文化の奥深さを感じられます。この文化は後世に残していかなくてはならないものだと思います。
#おせち

おせち料理の歴史


諸説ありますが、おせちの起源は弥生時代、文化として定着したのは奈良時代に入ってからだといわれています。宮廷で節日(祝事する日)などにおこなわれた公式行事・節会という宴会の場で、ふるまわれていました。その後、平安時代に入ると節会でいただくご馳走を「御節供(おせちく)」と呼ぶようになり、江戸時代に入ってから庶民の間におせち料理が広まっていったようです。おせちをお重に詰めるようになったのは、明治以降からだといわれています。
#諸説あります

おせち料理の種類と意味


一般的なおせちの中身は、以下の5種類の料理で構成されています。それぞれの料理には、無病息災や五穀豊穣、子孫繁栄などの願いが込められています。また、お正月は三が日は「神様が家にいる」とされる日であり、この間はできるだけ料理に手を加えなくてもいいように、保存がきく煮物や焼き物などが中心になりました。では、それぞれのおせち料理の意味と特徴について詳しく見ていきたいと思います。

一般的なおせちの中身は、以下の5種類の料理で構成されています。

1.祝い肴
祝宴で出される肴のことで、「祝い肴三種」とも呼ばれます。関東では数の子、黒豆、ごまめが。関西では数の子、黒豆、たたきごぼうが入っているのが一般的です。

2.口取り
会席料理で最初に出てくる料理のことです。紅白かまぼこや栗きんとん、昆布巻きなど、見た目の彩りのよい料理が多いのも特徴的です。

3.焼き物
一汁三菜の一つで、魚介類を焼いた料理のことです。鯛やブリ、エビなど、縁起がよいといわれる料理を用います。

4.酢の物
酢漬けの料理のことです。大根と人参の色を紅白に見立てる紅白なますや酢レンコンなどが用いられることが多いです。焼き物の箸休め的存在。

5.煮しめ(煮物)
レンコン、タケノコ、里芋、手綱こんにゃくなど、縁起物ともいわれる根菜類の煮物を用います。


おせち料理の中身の意味を解説

1.黒豆
黒豆を甘く煮たもので、黒豆煮ともいいます。
豆にちなんで「まめに働けますように」という願いを込めて食べられる、代表的なおせち料理の一つです。また、黒豆の黒は日に焼けるほど勤勉に働くという意味の他に、邪気払いの色でもあるため、縁起がよいとされています。

2.数の子
数の子はニシンの卵を塩漬けにした保存食品であり、醤油や出汁で味付けされたものもあります。卵の多さから「子だくさん」や「子孫繁栄」を意味し、「ニシン(二親)」にかけて、両親の長寿や健康を祈願する意味もあります。

3.田作り(ごまめ)
田作りは、カタクチイワシの小魚を干して飴炊きにしたものです。
イワシが畑の肥料となることから、豊作を祈願する意味があります。

4.たたきごぼう
たたきごぼうとは、ごぼうをやわらかく煮た後、叩いてさらに食べやすくした料理です。主に関西のおせち料理で用いられます。
ごぼうが土に深く根を張る様子に由来し、深く根付いて繁栄するという願いが込められています。

5.紅白かまぼこ
魚のすり身から作るかまぼこを薄紅色に着色し、紅白の色合いにしたものです。
紅は魔除けや慶び、白は清浄や神聖さを表します。また、半月の形は元旦の初日の出に見立てられることから、お正月の祝い料理として親しまれています。

6.栗きんとん
栗きんとんは、栗の甘露煮にさつまいものペーストを加えたものです。山の幸を代表する一品で、「勝ち栗」にちなんで縁起がよいとされています。
調理の際は、クチナシの色素で着色して黄金色に仕上げることもあります。その色合いから、金運上昇の願いも込められています。

7.昆布巻き
昆布巻きは、昆布を煮た後に身欠きのニシンを芯にして巻き、かんぴょうで結んだものです。昆布は、「よろこぶ」「子生」などの縁起のよい当て字があり、祝い事には欠かせない食材です。また、不老長寿や子孫繁栄を祈願する意味もあります。

8.伊達巻
伊達巻は、卵と魚のすり身を合わせて焼き、卵焼きのように巻いた料理です。見た目が「伊達者の着物」に見立てられることから、その名がつきました。
巻物を連想させる姿から、学業成就の意味が込められています。

9.紅白なます
紅白なますは、にんじんと大根を使って作る酢の物です。色合いがお祝いで使用する水引に見立てられるおせち料理の一つで、地域によって落花生や柿を入れることもあります。
根菜を用いることから、「根を張りますように」という意味が込められています。

10.酢レンコン
酢レンコンは、レンコンを輪切りにして作る酢の物で酢ばすともいいます。レンコンには複数の穴が空いているので、「将来の見通しがよくなるように」「見通しのよい1年となるように」という願いが込められています。
花の形に切ったり、梅酢に漬けて紅白の色合いにしたりすることで、おせちに華やかさを加えることもできる料理です。

11.鯛の焼き物
鯛を塩焼きにした料理で、姿焼きにすることで豪華な見た目になります。焼くと皮が赤色になり、白身とのコントラストで紅白の色合いになることも特徴です。
「めでたい」とかけて縁起のよい魚とされています。また、恵比須様が抱えている魚で七福神信仰ともつながっています。

12.ブリの焼き物
冬に旬を迎えるブリを、醤油・酒・みりんなどで照り焼きにしたものです。
ブリは成長するごとに名前が変わる「出世魚」であることから、立身出世を祈願する料理として食べられます。

13.えびの焼き物
えびを塩焼き(塩煎り)にしたものです。高級えびの一つである車海老を使うことが多く、腰の曲がったような見た目から長寿を表すとされます。
目が飛び出しているため「目出たい」とも称されたり、脱皮を繰り返すため成長と発展の象徴としても用いられたりと、さまざまな意味をもちます。

14.筑前煮
筑前煮とは、にんじん、大根、レンコン、しいたけ、ごぼうなど、根菜を中心にした野菜と鶏肉を煮た料理です。
根菜や鶏肉など多くの具材を鍋で煮込むことから、家族が仲良く暮らすことを意味しています。

15.里芋
おせち料理の里芋は、皮を剥き面取りをして煮物にします。「含め煮」や「白煮」ともいい、里芋の白い色を活かすために白だしなどを使うのが特徴です。また、里芋の一種である八つ頭を使うこともあります。
里芋は種芋から多くの子芋や孫芋がつくため、子孫繁栄の願いが込められています。

16.手綱こんにゃく
こんにゃくの真ん中に切り込みを入れ、手綱のように巻いたことからこの名前となりました。結び目があることから、夫婦円満や良縁を表しています。

おせち料理の詰め方と意味


おせち料理は重箱に詰められますが、その詰め方にも意味があります。五段重を使用する場合、それぞれのお重に入れるべき中身が決まっています。また、最近では三段重が主流となり、中身の詰め方も変化しています。おせち料理の中身を重箱に詰めるのは、「祝い事を積み重ねる」という意味があるといわれています。おせちには五段重を使うことが一般的で、重箱は上から「一の重」、「二の重」、「三の重」、「与の重」、「五の重」と数えます。
近年では家族の数が減ったことや、おせちを作るのは手間がかかるという理由から、三段重が主流になりつつあります。五段重では、それぞれに入れるおせちの中身が決まっています。さらに、料理の詰め方にも意味があります。

⚫︎五段重の中身

五段重にはそれぞれの重に入るものが決められています。

一の重
「祝い肴」を入れます。数の子や黒豆などが入ります。

二の重
「口取り」と「酢の物」を入れます。かまぼこや紅白なますなどを入れることが多いです。

三の重
「焼き物」を入れます。縁起のよいとされる魚介類の焼き物を入れることが多いです。

与の重
四は縁起の悪い数字であることから「与」の文字を あてた重には「煮しめ」を入れます。
筑前煮やお煮しめなどが入ります。

五の重
神様からの福を詰めるために空にしておきます。

⚫︎三段重の中身

現代でよく用いられるようになった三段重では、中身を以下のように詰めます。

一の重
「祝い肴」「口取り」の料理が入ります。

二の重
「酢の物」「焼き物」の料理が入ります。

三の重
「煮しめ」が入ります。

「四」は「死」を連想させることからお正月には縁起が悪いという理由で、「四の重」とは言わずに「与の重」と呼びました。五段目は年神様から頂いた福を詰める「福を詰める段」として空けておくことが多いようです。また、五、七、九の奇数の種類を詰めると縁起がよいとされています。奇数は吉数とも呼ばれ縁起が良いためです。
#吉数

地域ごとのおせち料理の特徴


おせちの中身は地域性が出ることが特徴的です。それぞれの地方の風習から来る違いはもちろん、その土地の特産品が用いられることもあります。
ここでは、僕の地元、北海道のおせちの中身について紹介します。

⚫︎北海道のおせちの中身

北海道では、おせちを大晦日にいただくという習慣があります。
また、食材が豊富な土地柄、おせちの中身にも北海道ならではの特徴があります。昆布巻きの中身はニシンであることが多く、なますには氷頭(ひず)という鮭の軟骨の酢漬けが入っています。さらに、煮しめではなくうま煮を入れることも特徴的です。
#正月はうま煮よく食べたな

おせち料理の魅力


おせち料理は、日本のお正月を彩る伝統的な料理であり、その中身には多くの願いが込められています。その歴史や意味、地域ごとの特徴を知ることで、おせち料理の魅力がさらに深まりました。新年を迎える際に、おせち料理を味わうことで、新たな年を祝い、幸福な一年を迎えてみてはいかがでしょうか。
#正月

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