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ウォーキングと老年症候群

ウォーキングを継続することで、健康寿命を伸ばすことが可能であり、厚生労働省が取り組んでいる健康日本21でもウォーキングは推奨されています。
そのため、ウォーキング療法士は高齢者を対象としたウォーキング教室の開催、パーソナルトレーニングの指導をすることが多くあります。
では、実際に加齢に伴い、歩行にはどのような変化が生じているのか?
今回は高齢者の歩行について調べてみました。

機能状態と歩行能力

今回ご紹介する論文の
高齢者の歩行と転倒 ー疫学的調査からー
では、

高齢者の増加に伴い、要介護者の増加も見られている。特に軽度要介助者がそれに至った原因は、重度者に比べて老年期症候群によることが多いこともわかっている

と述べています。
老年期症候群とは加齢に伴い高齢者に多くみられる、医師の診察や介護・看護を必要とする症状・徴候の総称のことです。老年症候群の症状・徴候は50項目以上が存在します。

それをどう予防していくのか?
論文では

14年におよぶ長期縦断研究においても、初期の運動機能は(歩行速度)は将来の機能的状態を左右するとしている。また、神経学的問題による歩行異常を有するか否かにより、その後の施設入所や死亡リスクが異なるという報告もある。このように歩行は老化の影響を調べる対象であると同時に、高齢者においては将来の健康や寿命に影響を及ぼす”機能”として大きな意味を有する。

としています。
つまり歩行の状態を評価し、変化に気づくことが重要です。

高齢者の歩行の特徴

上記の通り、高齢者の歩行を評価していくことが重要ですが、どこに注目していけばいいのでしょうか?
高齢者の歩行の特徴として、同じ論文では以下のように述べています。

横断的加齢効果は、歩幅、歩行率、歩行速度、歩行比(歩幅/歩行率)の全てが65歳以上で減少するという加齢効果を認めた。
中略
歩行速度の減少は歩幅の減少によるものであり、歩行パターンが加齢により小刻みに変化したものと言える。

とあります。
つまり、この特徴に対して、転倒のリスクを減らし、運動量を確保するためには、歩幅を改善し、き効率よく安定した歩行をご指導することが、重要であると考えられます。

まとめ

ウォーキング療法士では歩幅を大きくする歩き方をご指導しています。
これにより高齢者の加齢によるリスクを予防することが考えられます。

ウォーキングを指導し、その方の健康寿命をサポートしてみませんか?
療法士として、社会貢献ができる手段がウォーキング療法士です。


ウォーキング療法士の詳細はこちらから
https://iairjapan.jp/wt/

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