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親孝行とか親不孝とか


親孝行や親不孝について考えたりする。
これをすれば親孝行、なんて正解はないし
親孝行しなくてはと義務感にのしかかられて、というのもしっくり来ない。
だけども、ある程度自分も大人になってきて
久しぶりに会う親が
すこーしずつ、おじいちゃんおばあちゃんになっていくのを感じ取ると
彼らのこれからを守りたいなとか、
幸せでいてほしいな、叶えてあげられる夢は叶えて差し上げたいな、とか思うのです。

昭和の時代。
幼き日、親戚にもらったクッキー缶。
押入れにしまって
毎日ひとつずつ、大切に大切に食べていたのに
ある日、開くとゴキちゃんが..。

「もう、あのとき本当にショックやったとよ〜。」と悲しむ母は
柔らかそうな頬をした初老のご婦人である。

でも、彼女の中には
あのクッキー缶を悔やむおんなのこがいる。

彼女にクッキー缶を贈りたくなった

なんだか少しでも早く届けたくなって
夜中にそっとネットで調べる。

「あ、可愛いっ。」
ときめくものを見つけた。

水色のパッケージ、夏季限定の人魚姫のイメージらしい。
口をぱくっと開けたおさかなくんと
泡のような真珠のような真っ白のまるいクッキー。心を掴まれる。

でも、わたしから母に贈るには可愛すぎ?
レビューを見ていると
子どもが喜びました、とか
小さな姪っ子へ、とか書いてある。

いや。
わたしがクッキーを贈っているのは
わたしの存在もまだ知らぬ、かの日の落胆した幼いお嬢ちゃんだった母なのだから
これで正解じゃないか。


子どもの頃、はたまた青春時代に
逃したもの、欲しかったけれど得られなかったものから
人は一生、離れられない。

なんて、どこかで聞いた。

大人になってからお金が出来たときに手に入られられるようなものあれば
そんな簡単なものじゃなく、その時代のその時じゃないと
掴むチャンスや価値はなかったようなものもあると思う。

だから、過去に置いてきた欲しかったもので
本人以外が与えられるものはやっぱり僅かかな、と思う。
でも、まあクッキー缶くらいなら贈れるから。笑
ちょこっと嬉しくなってくれるなら何回だって贈る。笑


今日、実家の母にクッキー缶は届いた。
父から、母の様子が伝えられる。
母が嬉しそうで何となく父も嬉しそう。笑

みんな、貴女を愛していますね。(^ ^)

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