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相手の心を動かすリーダーシップ研修#仕事で大切にしていること、なりたい自分

「ヒトと組織は簡単には変わらないが絶対に変わる!」
トリプルバリューでは、インプットだけで終わるのではなく、行動変化にこだわった研修を実施しています。

今回は医療機関で働くリーダーの方々が受講する「最高のチームをつくる!相手の心を動かすリーダーシップ研修(全6回)」2日目についてお伝えいたします。

大切にしている価値観の発見

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自分が経験してきたことを自分の心と向き合い対話することで、自分自身とのつながりを知り、自分らしさを発見することができます。
自分が大切にしている価値観を知ることは、自分がやるべきことの第一歩に大きく影響していきます。

エンゲージメントカード※を一度体験し、二回目のカードワークを実施した方は、「前回選ばなかったカードを選ぶことができたのは、自分の心の成長が影響していると思う」とおっしゃいました。
経験や事柄には、そのときに感じたことや考えたことが潜在意識としてあります。その潜在意識を言語化し意識できると「ありたい自分」の存在が実感でき、自己肯定感や自己効力感を高めながら、目標とするありたい姿に近づいていくことができるのではないでしょうか。

※エンゲージメントカードは自分や相手の価値観や考え方を発見するためのカードです

パラダイムシフトする瞬間

「7つの習慣」の著者、スティーブン・R・コヴィー博士が「パラダイム(モノの見方や考え方)」が変わる印象的なエピソードを紹介しています。

『ある日曜日の朝、ニューヨークの地下鉄で体験した小さなパラダイムの転換を私は忘れることができない。乗客は皆、静かに座っていた。ある人は新聞を読み、ある人は思索にふけり、またある人は目を閉じて休んでいた。すべては落ち着いて平和な雰囲気であった。
そこにひとりの男性が子供たちを連れて車両に乗り込んできた。すぐに子供たちがうるさく騒ぎ出し、それまでの静かな雰囲気は一瞬に壊されてしまった。
しかし、男性は私の隣に座って、目を閉じたまま、周りの状況に全く気が付かない様子だった。子供たちといえば、大声を出したり、物を投げたり、人の新聞まで奪い取ったりするありさまで、なんとも騒々しく気に障るものだった。ところが、隣に座っている男性はそれに対して何もしようとはしなかった。
私は苛立ちを覚えずにはいられなかった。子供たちにそういう行動をさせておきながら注意もせず、何の責任もとろうとはしない彼の態度が信じられなかった。周りの人たちもイライラしているように見えた。私は耐えられなくなり、彼に向って非常に控えめに、「あなたのお子さんたちが皆さんの迷惑になっているようですよ。もう少しおとなしくさせることはできないのでしょうか」と言ってみた。
彼は目を開けると、まるで初めてその様子に気が付いたかのような表情になり、柔らかい、物静かな声でこう返事をした。「ああ、本当にそうですね。どうにかしないと…。たった今、病院から出てきたところなんです。一時間ほど前に妻が、あの子たちの母親が亡くなったものですから。いったいどうすればいいのか…。子どもたちも混乱しているみたいで…。」
その瞬間の私の気持ちが、想像できるだろうか。私のパラダイムは一瞬にして転換してしまった。突然、その状況を全く違う目で見ることができた。違って見えたから違って考え、違って感じ、そして、違って行動した。今までのイライラした気持ちは一瞬にして消え去った。自分のとっていた行動や態度を無理に抑える必要はなくなった。私の心にその男性の痛みがいっぱいに広がり、同情や憐みの感情が自然にあふれ出たのである。「奥さんが亡くなったのですか。それは本当にお気の毒に。私にできることはないでしょうか。」一瞬にして、すべてが変わった。』

この父親の行動は、私たちが「母親の死」を知る前と知った後で、何も変わっていません。
でも、私たちの父親を見る目は「母親の死」を知っているか、知らないかで、全く違うものになったのではないでしょうか。

コヴィー博士は「私たちは物事をありのままに見ているのではなく、私たちのあるがままに見ている。」と述べています。
つまり、見ている側の視点が変われば、見ているものが同じでも、見え方が変わり、考え方や行動、最終的な結果が変わってくるということです。

自分は正しいことを言っているのに、相手が全く折れずに相手もまた正論を言い続ける経験をしたことはないでしょうか。
それは、自分も相手も経験から形成されたパラダイムで物事をみているからです。態度や行動は「こうあるべき」という思い込みから生まれています。その思い込みは、家庭環境や宗教、学校、職場、友人関係での経験によって、無意識に私たちに影響を与えています。

自分のパラダイムをよく理解したうえで、他人の意見に耳を傾け、その人のパラダイムを受け入れると、世界の見え方が大きく変わり、また人間関係にも影響を与えるでしょう。

潜在意識

リーダーシップ開発に求められる自己理解

チャートサンプル

受講者のリーダーと部下の方々にリーダーシップ・マネジメント診断を実施いただきました。
診断方法は、上司と部下が9項目、68個の同じ問いを用いて回答しました。
診断結果で自己評価と他者評価の差異を知ることは勇気が必要かもしれません。しかし、自己評価と他者評価でしっかりと自己認識して、自分の強みや弱みを把握できることは、成長の機会へと繋がります。

自分が大切にしている価値観を知り、なりたい自分やキャリアビジョンを思い描き、自分の強みをどう発揮するか、成長のための課題や弱みをどう克服していくか。
予測不能と言われるVUCAの時代だからこそ、まずは明日からの一歩をどう踏み出すかを考え、行動できることが大切だと思います。

感想、気づき、学び(一部抜粋)

・エンゲージメントカードを通じ、いつも一緒に仕事をしている人でも知らないことが多くあり、日ごろからのコミュニケーションの大切さ、相手を知ることの重要さを感じた。知ることで仕事が効率的になり、雰囲気も良くなるのではないかと思う。マネジメント診断においても、自分で思っていても相手(部下)に伝わっていないことが多くあると感じた。もっと言葉にしていく必要を感じた。
・7枚のカードを選ぶ(ゲーム)で、人それぞれ仕事に対する考えや感じ方が違うんだなぁ、と思った。同じ立場の同士が話し合うと部署は違えど分かり合えるものだと感じました。
・カードの選択をしたのが今回で2回目でしたが、前回自分の手元に最後まで残ったカードが目の前にあっても選ばなかったり、今回最終的に自分の手元に残ったカードも前回とは違うものが多かったです。「心の平穏」「心の広さ寛容さ」「信頼」の3つは精神的なカードであり、主任になって1年でスタッフの心の部分を聞くことが多く、元気に働くうえで心が穏やかであることが大切であり、主任として心を広くすることや信頼されること重要であると感じ、学んだゆえの変化なのかなと思いました。また数年後にしてみると変化があればおもしろいと思いました。
・価値観は人それぞれ違う。多角的なモノの見方が必要であり、固定観念に捉われてはならない。自分自身のことは周りの人とズレがあり、自己覚知ができることで殻を破る作業となりえる。
・相手の事情を知ることで見方が変わる。対話をすること、相手を知る、自分を知ってもらう。自分の考えを伝えることばかりに気を取られていたと感じた。
・診断結果をみて、相談する(自己開示)していくことが大切と思った。参加している皆も同じようなことで悩んでいるので、研修で相談できるようにしていきたい。
・リーダーシップ、マネジメント診断の結果をみると、自分ではスタッフの話しを聴くときに手を止めて聴いているつもりであったが、スタッフの評価と自己評価には差があった。また、質問する力については自信がなかったが、他者評価が思ったよりもよかったので、今後も意識していきたいと思った。
・男性が子どもを連れて電車に乗る話しで、顕在している行動だけを見るのではなく、潜在している(感情や思考)もスタッフを理解していくうえで意識しようと思った。
・“人と組織は絶対に変わる”という言葉に勇気をもらえた。ただし、そう簡単には変わらないというのは実感しているが、絶対に変わると信じてあきらめずに働きかけることをしていきたいと思った。見た目は変わらなくても、中で少しずつ変化している、その変化を見逃さないようにしたい。

最後に・・・

内的・外的な自己認識を高めることにより、自分の強みや弱み、価値観に気づくことで自信をもつことができ、積極的に自己開示ができるようになります。自己開示ができるようになると、メンバーからの共感が得られ、チームメンバーも自分を開示するようになり、より親密な人間関係を築くことができるようになります。
とくにリーダーは自己認識、自己理解が求められます。これまでの経験を振り返り、客観的に自分を見つめ直す時間を持っていただきたいと思い、2日目の研修を実施いたしました。

トリプルバリューでは、講義スタイルではなく、インプットとアウトプットを繰り返す中で、自ら気づき、考え、行動変化をうながす研修やワークショップを実施しています。
ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

『もっとワクワークする世の中を!』
株式会社トリプルバリュー

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