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『聲と忘却』

電話で聞こえる声は周波数や発生音の関係で『実は本人の声ではない』という話を思い出し、この記事を書いています。

思えば、声は人間の心に深い印象を残すなあと感じます。古い友人の声や愛する人の声を忘れてしまうという経験は、私たちにとって喪失の象徴です。『声』は、私たちが他者とつながり、共感し、愛し合うための鍵となります。しかし、時が経つにつれて、その声は徐々に忘れ去られてしまうことがあります。

忘却のプロセスにおいて、その1番最初が声だと信じているのはなぜなのか、ここ数年疑問に思っています。理由は複雑で、『声が私たちの心に深く根付いているから』こそ、その消失が”痛手”となるのだと感じます。声は単なる音ではなく、その背後には感情や思い出が詰まっています。そのため、聲を忘れることは、過去の出来事や関係性を失うことを意味します。

一方で、声を忘れないようにするためには、定期的な接触や思い出話をすることが重要ですよね。声を交わすことで、私たちは過去の経験を再び生き返らせ、その関係性はより強固なものとなるはず。

「声と忘却」は、人間関係や自己の成長に深く関わるテーマだと思っています。声を大切にし、忘れないようにすることは、私たちの心の豊かさと幸福に直結しています。だからこそ、声を通じたコミュニケーションを大切にし、大切な人々との絆を育んでいくことが、私たちの生活において欠かせないものなのです。

声を使う音楽を楽しむものとして、どこかふんわりと感じていたものを言語化してみた次第です。


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