〝ちょっと誇らしい自分〟になるために
こんにちは。和こころ(@wakokoro1)のヨシダメグミです。
旅は美味しい食べものや綺麗な景色、どきどきわくわくする体験など、いつだって素晴らしいものを与えてくれる。けれど、自分は世界になにかを与えられているのだろうか?
よくふらりと旅にでるからか、いつの間にかそんなことを思うようになった。
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異国の人々とのコミュニケーションも旅の醍醐味のひとつ。すれ違って微笑みあって、日本にはない気軽さに心がふんわりしたりする。そんなふわっとした気分で、仲良くなった人とおしゃべりするのもまた楽しい。
だけれど、そんなふわふわ思考から引き戻される瞬間がある。それは日本について聞かれたとき。日本について改めて聞かれると正直よくわからないし、説明できるほど詳しくない。苦手な歴史のことなんてサッパリわからない。
だから私は、すこし困ったように笑いながら答える。「I don’t know」と。
当たり障りのないことを返せばいいのかもしれないけれど。今まで姿をひそめていた、日本のことを知らない〝残念な自分〟が旅先でどんどんはっきり姿をあらわして、私の口をつぐませる。
「もしかしたら私は、仲良くなった彼らにとって初めての日本人で〝日本代表〟かもしれないのに…」と、恥ずかしさの波に襲われる夜もたくさん経験した。
こんな経験をしたからなのか、自分は世界になにも返せていない気がして、なにかをすこしでも返したくて。
そんな想いをしないためにも、これから海外に飛び立つあなたには〝残念な自分〟とオサラバしてほしい。日本の本質的な魅力を知ることで、世界中の人たちに胸を張って日本のことを話せる〝ちょっと誇らしい自分〟になってほしい。
アナタの旅をもっと素晴らしく、もっと鮮やかに輝かせるために。
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日本の本質的な魅力。それを感じられる場面は、日常にたくさん転がっていると私は思う。私たちがそれをキャッチする準備ができているかどうかで、みえる景色は大きく変わってくる。
日常にたくさん転がる「トクベツ」を見つけるには、ほんのちょっとの「知りたい気持ち」が必要で。
それを持って周りをながめれば、今まで気づかなかったトクベツがここにいるよ!と言わんばかりに輝いてみえる。
たとえば、いつもは通り過ぎていた近所のお寺や神社にも、数百年の歴史を持つ立派な境内があることに気がつくかもしれない。そこに誰が祀られているかは知らなくても、なんだか懐かしい空気を感じるかもしれない。
そういった小さな気づきは、世界のどこかで一人落ち込む夜を過ごさないために欠かせない、アナタ自身の実体験。そしてアナタだけが伝えられる日本の魅力なのだ。
扇子の留め具やアクセサリーの石の台座など、なくてはならないけど目立たない、縁の下の力持ちな小さな部品。それを創り出す究極の裏方、金工師の牧江文男さんは教えてくれた。(牧江さんのお話はこちらから!)
「直接見て感じれば、ホンマもんは素人でも見分けられる。全く知識のない人に値段も材質もなにも教えず、目の前に3つ商品を並べて『どれでも好きなものをひとつだけあげる』と言えば、一番上等なものを感覚で選ぶ。審美眼は誰でも持っているもんなんや。」
何を素敵と思うかの感覚は、もともとあなたの中に眠っている。自分自身のココロの声に慎重に耳をすませば、ものごとを見誤ることはない。
〝誇らしい自分〟になるために大事なのは、日常からトクベツを拾う力をつけること。アンテナさえ張っていれば、日本のことを知るキッカケはとても身近にあるのだ。
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私はいろんな世界をみてみることで、〝好きじゃない日本〟を〝好きな日本〟に変えることができた。今なら日本について聞かれれば、たくさんたくさん伝えたいことがある。
結果的に、〝残念な自分〟から〝ちょっと誇らしい自分〟になれたけど。
きちんと準備をしていれば〝残念な自分〟には会わなくて済んだかもしれない。
何度となく旅に出ていても、世界は知らないことだらけだし、旅はいろんな感情を私にくれる。
もう一度旅に出るなら、与えてもらった以上に与えられる自分になりたい。
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