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ゴミ屋敷と死別のトラウマ

イギリス在住の、あるセラピストの方に聞いた話です。

イギリスではテレビのゴールデンタイムに、ゴミ屋敷の住人を取り上げる番組をやっていて、これがかなりの人気なのだとか。

ゴミ屋敷にはセラピストも立ち合い、ゴミ屋敷の住人に対して、セラピーやカウンセリングなどを行うのだそうです。この点は、日本のゴミ屋敷の番組とは大きく違いますよね。日本もそれくらい、セラピーが浸透すればいいのにな~なんて思います。

それはさておき、この話をして下さったセラピストの方が言うには、ゴミ屋敷の住人の方は『死別のトラウマ』を抱えている方が多いのだそうです。

この話を聞いて、ハッとしたことがありました。以前の記事にも書きましたが、私の実家も以前はかなりゴミ屋敷でした。父が亡くなってからは、だいぶマシになりましたが。

よく考えてみると母方の父親も、父方の父親も、二人が子どもの頃に亡くなっているんですよね。このゴミ屋敷の話を聞いて、二人の父親が早くに亡くなっている事実。これは、二人の共通点であるという事に、ハタと気付きました。共通点という観点ではまったく見ていませんでした。

実家のゴミ屋敷と、両親が子どもの頃に父親を亡くしていることが関係しているかは、定かではありません。そもそも父は亡くなっているので、もう確認のしようもありません。

私は一応セラピストなので、たとえば母親に対してセラピーでもしてみたらどうですか?なんて思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、そもそも本人は、問題だと感じていない可能性もあります。そのような人に対して、無理やりセラピーやカウンセリングを行うのは、ちょっと違います。イギリスのテレビ番組の場合は、どのようにしてカウンセリングやセラピーを行ったのか、見ていないので分かりませんが。

基本的には、それを問題だと感じている本人が、セラピーなりカウンセリングを受けたほうがいいんですね。例えば、私の場合でしたら、『ゴミ屋敷の実家で悩んでいる』ということをテーマにセッションを受けるんです。ゴミ屋敷がゴミ屋敷でなくなるわけではありませんが、でも、見え方が変わってくるんですね。いろいろなことが見えてきますよ。

私は実家のゴミ屋敷に対して、ひとつの『自由』という表現を感じました。そして、人を変えようとすることは、非常におこがましいことなんだとも感じたのです。

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とは言っても、実家に帰って家がゴチャゴチャしていたらイヤな気分にもなります。でも、セッションを受けたり、セルフワークを続けているうちに、以前よりもネガティブな感じが軽くなってくるし、見え方も変わってくるんですよね。

セラピーでネガティブな感情を解放しながら潜在意識を見つめていくことで、様々な思いも自然に湧いてきます。無理やり『そう思おう!』と思っても、それでは逆に抑圧になってしまって逆効果になることもあります。

『自分を深く見つめる』という一つの技術は、身に付けておくと、人生にかなり役に立ちます。



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