カナダで知った!”The Naked Director”全裸監督「村西とおる」
英語力ゼロで始めたカナダ暮らしも10年目のWakeiです。
さて、本日ご紹介したいのはNetflixドラマの”The Naked Director”、(全裸監督)です。このネットフリックスドラマを私はカナダで知りました。
たまたま日本人の友人とネットフリックスの話になって、友人の一人が「最近、夫といっしょに”The Naked Director”というアダルトビデオの監督の村西とおるのドラマを楽しんでいるんだ。面白いよ!」と言いました。そしてその村西とおる役の男性がイケメンらしく、彼女のカナダ人の夫は「絶対に彼はハーフだ。」と言ってきかない、と笑ってました。
村西とおる、と言えばアダルトビデオの監督で変なしゃべり方の人がいたような気がするし、あの腋毛の女王「黒木香」はテレビでは話題だったので、はっきり覚えています。
ですが、アダルトビデオの監督の話だし、特に興味はありませんでした。ただ、「そのハンサムなハーフみたいな主演は一体誰だろう?」という軽い気持ちで見たら、主演は「山田孝之」、私の好きな俳優さんです。意外にもハマり役。
そして、山田孝之の村西監督が乗り移ったような演技とそのドラマの面白さにグイグイ引き込まれてアッという間にシーズン2を観終わりました。ちなみにシーズン1は日本語があるのに気づかず、英語で観ました。英語の勉強したい人は英語で観るのもいいかもしれませんね。
この村西とおる監督は、かなり個性的。昭和の浪花節的なバイタリティと独特なセールストーク・スタイルで、絶頂期の日本の景気とともに事業を拡大させた実業家でもあります。もちろん、絶対絶命のピンチも起こります。
それでも仲間に助けられながら、乗り切っていくんですが、野望に急ぐあまりに、村西監督は徐々にお金を信用も作品への情熱も失っていきます。
アダルトビデオ業界が舞台なので、女性のオッパイや喘ぐシーンもそれなりにでてきて、それも見どころかもしれませんが、ストーリーの展開が激しく、逆境、好調、絶頂、苦境、どん底、魅力、人望、先見性、野心、挑戦、愛情、時代、「欲」と「お金」を考えさせられる人生ドラマです。
怖いのは裏社会の存在。お金があるところにもお金がないところにも、人の弱みを狙って、裏社会は利用しようと仕掛けてきます。まるで「ウシジマ君」や「カイジ」で見るような世界が見えてきます。
現在まで殺されずに自殺もせずに「前科7犯、借金50億円、懲役370年の経歴」とともに現在もたくましく生きている村西監督、何が違うんでしょうね。しかも70歳を超えても若々しいです。
村西監督自身は、インタビューで「お金を持っているか否かは、運ですよ。お金を持っている人を尊敬するなんてことは、私の人生ではあり得ないね。」と努力の大きさと財力が比例するわけではないから、と言っています。
世界180か国でNetflixで放映され、評価されている「The Naked Director」、村西監督が夢に描いた「衛星を通じて世界中にエロを振りまく」構想でしたが、現在、「ネットを通じて世界中で24時間観たい時に村西監督の半生を楽しめる」状態です。監督の夢が形を変えて実現していませんか?
このドラマを観なかったら、村西監督は私にとっては「タダのエロ好きな下品なオジサン」でしたが、この映画を観たら「タダものではないエロ好きなオジサン」に変わりました。きっと世界中でも村西監督のボルノ作品を観たいという人が出てくるでしょうし、このドラマから人生や欲の先にあるものを考えるでしょう。 そして笑って時にはホロっとしてください。他のキャストもとてもいいです。
全裸監督・The Naked Director おすすめです。