若月香
僕の姉ちゃんが死んだ。 じいちゃんと僕、そして姉ちゃんとの笑って泣いた愛しい時間。 だけど、きっと僕はここに立ち止まってもいられないだろう。 祖父を介護してたときに書いた物語。 小説のなかのじいちゃんが肌身離さず持っていた最愛のばあちゃんの写真が臨終後の顔だったのは、実話。
(とりとめのないことをつらつら書いています↓) 「枯渇」https://www.amazon.co.jp/dp/B0BSV…
あとがき 四度目の夏を辛抱強く最後まで読んでくださった方々に、 心から感謝します。 読み…
プロローグ 2046年4月22日 だからまだ、死ぬな。 病室でラボの最高責任者はベッドに横たわる…
◇ 杉盛博士―― 聞こえるか? 聞こえるなら返事をしてくれ。アルチメイトブロックホク…
2046年7月27日 11:33 「なにも変わっちゃいない。どうしようもなく毒に侵された科学者だ…
2046年7月27日 11:23 ――1万メガバイトレベルのファイルがあれば、おそらくそれが0…
2046年7月27日 11:16 よっくんが本堂に走り益司さんを見張る間にぼくは母屋の二階に駆…
2046 年7月 27日 11:12 「ほいで、それと同時に」 よっくんが言った。 「にぃやんのあのい…
2046年7月27日 11:01 ぼくらは急いで白泉寺に戻った。 長い石段を二段飛びで駆け上がる…
◇◇◇ わたしが肺がんに侵されて余命いくばくもなかった頃には、すでに映像で見る地…
【まえがき:今回の『四度目の夏27』には、今般の新型コロナウイルス流行期にふさわしくない表…
2046年7月27日 9:49 昨日と同じルートで山を下っていく。 スギの木の根っこを自転車…
母さんとぼく ある日入院している母さんからメッセージがぼくのスマートフォンに届いた。…
チョコチップスコーン ブレンダがテーブルにあるガラスの容器からマッチを取り出して、消…
2046年7月27日 7:33 目を開けると、木目の天井が目に入った。木目の中には黒点もあって、…