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日立製作所の経営戦略(2020年5月発表)

皆さん、こんにちは。

朝いつもより1時間早く起きれただけで、とてつもない幸福感を味わっているRです。
#朝活にハマってます。
#多分毎日Youtubeでモーニングルーティン観てるせい

さて、本日は三菱電機、東芝と総合電機が続いたので日立製作所の経営戦略を紹介いたします。

この会社もやっぱり家電のイメージが強いですね。洗濯機とか冷蔵庫とか。
ただ、これまで紹介してきた企業同様、やっぱり家電以外もやってます。

それでは紹介していきますね。リンクはこちら↓

1.2020年度における経営方針

日立が何やってるの?って全然イメージ出来ない人は、
先に「2,日立の手掛ける事業」を読むことをオススメします!

コロナの影響が継続する社会でも成長すると宣言したうえで、
下記のような継続・効果項目を掲げています。

継続実行
・PMIの完遂
・事業ポートフォリオの改革
・成長投資

強化事項
・キャッシュマネジメントの強化
・さらなる構造改革の実行
・人財の獲得と育成

ちょっと色々専門用語が出てきて、かなり難しそうな内容になっています。

分かりにくい所を中心に解説していきますね。

<PMIの完遂>
PMIというのは、M&A(合併・買収)後の統合プロセスを示しています。
ここ最近の大きな動きでいうと、日立が世界で有名なABB社のパワーグリッド事業を買収しています。

ABB:電力関連・重電・重工業を主たる事業とするスイスに本社を置く会社
パワーグリッド:簡単言えば電力を発電所から各地に送るケーブル

要するにこれだけの大企業を買収したので、後述しますが日立のエネルギー部門との業務統合や技術の共有を通じて、相乗効果を生み出していこう!って動きです。

<事業ポートフォリオの変革>
よく聞く、事業ポートフォリオって何か?
簡単に言えば企業が手掛けている事業の一覧(組み合わせ)です。

つまり、既にある事業をさらに改善したり、新規事業を開拓したり、逆に
注力しないものは切り捨てよう!って考えです。

2019年度にもそのような動きは見せています。
・ロボットSI事業(ロボットのシステムを設計したりする仕事)へ参入
・非注力事業の日立化成を昭和電工へ譲渡
・画像診断関連事業を富士フィルムへ譲渡
などなど。これを2020年度以降も継続していくという動きです。

<キャッシュマネジメントの強化>
どんどん難しくなりますね。
これについては特に力を入れる3本の柱について記載されています。
①手元流動性確保
→まあ、簡単に言えばすぐに現金化できるような資産を増やすってこと。
 明確な定義としては3か月以内に換金可能な、当座預金や定期預金などの
 現金同等物です。
②営業キャッシュフローの創出強化
→要するに、日頃の営業活動において出ていくお金を減らして、入ってくる
 お金を増やそうってことです。商品をなるべく短い期間で製作したり、
 構造改革で人件費などの固定費を減らしたり。
③投資キャッシュフローの厳選
→これは事業計画において、必要な設備とか金融商品には投資をし、
 いらないものや、多く利益が出そうなものは売却するということです。
 まあ最近流行している個人の資産運用と考え方は似ています。その規模が
 会社レベルになったっていう話です。

他の項目(構造改革とか成長投資)は、比較的想像しやすい項目であり、これまで紹介した東芝、三菱電機と似たような話になります。ぜひ、過去のnoteと比較して考えてみてください。

2.日立の手掛ける事業

日立は大きく分けると5つの事業展開しています。
・IT(システム関係。IoTとかAIとかのシステムを中心に扱う。)
・モビリティ(鉄道が主なもの。実際にイギリスの鉄道とか作ってます。)
・ライフ(医療関係の製品開発などを行っています。)
・インダストリー(インフラ関係。上下水道や、工場のオペレーションとか)
・エネルギー(発電、変電、送電網など電力の供給に関わる製品・サービス)

結構広いですね。この中でIT部門の果たす役割って大きいです。
特に力を入れているがLumadaというプラットフォーム。

IoTを通じて色々なデータを世界から収集。
そのデータをAIを活用することで分析。その結果判明した顧客のニーズを
製品・サービスに反映させていく。

これは、何もIT分野に限らず、エネルギーやインダストリーなどあらゆる分野に水平展開していきます。

これらを総称して「社会イノベーション事業」と呼んだりしています。

これらを活用して、脱炭素社会と高度循環社会の実現を宣言しています。

脱炭素社会→製品・サービス、工場・オフィスからのCO2排出量削減
高度循環社会→水や資源の利用効率の改善、廃棄物削減など。

3.業績数値

売上高:2020年度見通し 70,800億円(2019年度実績 87,672億円)
営業利益率:2020年度見通し 5.3%(2019年度実績 7.5%)
当期純利益:2020年度見通し 3,350億円(2019年度実績 875億円) 

前年度よりやや売上・営業利益ともに悪化しています。
主な要因は下記3点です。
・日立化成売却に伴う業績悪化。
・ABB買収に伴うのれんの償却。
・日立金属・日立建機の業績悪化(先日日立金属を売却したとのこと)

やはり売却や買収などが大きく業績に影響してます。
どのように今後組織改革を進めていくか、常に変化し続けている印象が
あるので注意深く見ていく必要があると思います。

【まとめ】

日立の経営戦略は専門用語が多く、財務的要素も多かったので理解することが難しかったです。(投資家の方とかはすんなり理解できるのかな)

東芝同様M&A、子会社売却などを積極的に進めているので、経理・財務の方はかなり腕の見せ所だと思っています。

特に日立はキャッシュフローについても重点を置いているので、決算短信などに目を通すだけも勉強になると思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

P.S 現在休職中なので、ブログ書いてます。心理学や生活習慣、読書レビューを書いてます。↓







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