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将来の目標が決まるまで(part1)

 こんにちは、炎天下の中、サークルの実験を手伝ってきてへとへとな23歳大学院生のわかなみです。本ページを開いていただきありがとうございます、最後まで見ていただけるとうれしいです。

将来の目標

 20代前半、就職前の私には漠然とした将来の目標があります。それは「災害時に多くの人たちの救いになれるシステムを作る」です。例えば、リアルタイムに得られる観測データを使って、大雨の時近くの川の水位はどのくらいで、もし氾濫したら自宅周辺はどのようになってしまうのか、避難の必要性はどの程度かといった情報に還元したり、災害情報を理解しやすくするために自分の周辺のデータを可視化させたりしたい。自治体や研究所、気象庁などが出している災害情報よりも、より個人に焦点を当てたシステムをいつか作ってみたい。人の命を左右する責任あるシステムだし、日本各地をリアルタイムに観測できるような莫大な情報収集設備が必要だし、一人じゃとてもじゃないけどできないようなものを作ってみたい。実際できるかまだまだ分からないけど、研究室で多くの災害事例に触れて研究して、一番、確実に実現できそうな道を探して、結果、日本の3割くらいの人たちが使ってる通信インフラ企業に就職して、仲間を見つけて社内企業とかをとりあえず目指してがんばってみたい。

 一人語りなので言葉遣いが雑ですが、思っていることをそのまま書くとこんな感じです。こんなことを思い始めたのは大学院生に進学したくらいで、進学せずに学部3年から就活する人たちは、自分の人生についてしっかり考えていてすごいなと思っていました。どうしてこの目標に至ったのか、今後いちいち思い出していては時間の無駄なので、一気に書いていこうと思います。お付き合いください。

身に起こりえる災害を意識し始めた

 同い年の多くの人に当てはまると思いますが、私が災害というものをしっかりと意識し始めたきっかけは、2011年東日本大震災です。当時は、茨城県の田舎の中学1年生でしたが、震源から数100km離れたところでさえ、死を意識するような建物の揺れを感じました。授業に自席の真上にあるモニターが揺れだし、先生の叱責とともに皆が机に下に隠れました。これで死んだら仕方ないと割と冷静でしたが、もしかしたら、となりの人の方が慌てていたから逆に冷静だったのかもしれません。揺れを乗り切り、校庭に出たときは意外と周りが静かで壊れてもいなかったので、そんなものかと思ってしまいましたが、現実は違いました。テレビで被災地の中継を見ると、先生たちが自分たちが無事であったのに悲観的な顔をしていた理由が分かりました。

 当時は、無知なりにどうしたら対策できたのかとかも考えたりしました。もし、身近に同じことが起こったら自分はどう行動したら良いのか知っていなければ不安でしかたなかったからです。やはり最終的に行き着く対策は、正確な情報を入手し、適切な避難行動をとることにつきるようです。しかし、もし、過去の大津波の映像が広く知られていれば、多くの人の命を救うことは可能でしたでしょうか?もし、津波の高さが正確に予測されていれば、適切な避難所を選ぶことができたでしょうか?(津波の予測は地震が継続したある時間幅によって行われますが、300秒を超えるような計測時間があったこの地震では有効ではなく、津波高さはかなり低く見積もられていたようです。)考えても正解はだれにもわかりません。決して、データが正確であれば人は避難してくれるわけではありませんし、そのデータを信用していもらえるか、今までは大丈夫だったから今後も大丈夫という考え、自分の周りの人たちがどうしているか、避難所を知っているか、もしかしたメディアに一切触れずに生活されているかたもいるかもしれません。アイデアが出てもそれを否定するいろいろな不確定要素がなくならず、学ばなければいけないものがたくさん出てきました。

不安になって調べたおかげで

 不安要素がプラスになったものは、東日本大震災で明らかになったいろいろな問題を若いうちに知れたことです。学校などの建築物や道路や橋などのインフラ構造物の耐震設計が改められたことや、原子力発電所を稼働停止させるにあたって発生するエネルギー問題、加速する環境問題や再生可能エネルギーの導入といったものです。こういった問題が今の2021年までの自分の人生に影響しています。と言うのも、今の大学に入ろうと思った理由も、環境問題を解決できるような方法を研究してみたいし、再生可能エネルギーについても学びたいし、橋とかダムとかの大きなものを近くで学んでみたい、という選びきれない知的欲求を満たすことができたからです。特に、防災を専門にしようと思ったのは学部3年の時に出会った防災工学という学問のおかげです。専門が決まり、その授業を請け負っていた教授の研究室に入ったことで、災害に対していろいろなアプローチの対策が常に研究されていることを知り、私もその一人になることができました。

 研究活動を通して、どのような思考プロセスを経て、目標設定に至ったかは明日に回したいと思います。人生を費やすにもちょうど良い目標かと思っています。長々とお付き合いくださいありがとうございます、次の投稿も読んでいただけると嬉しいです。

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